活動記録

プログラム当日の様子や概要などをハートフルコーチがお伝えします

第28回ハートフルクラブ


わたしのハートフルコミュニケーションとの出会いのきっかけは、10年前の目黒区民大学の募集記事「子どもの心がみえますか」という言葉に、ピンと来たからです。

その頃の私は、6歳と3歳の息子たちの子育ての悩み真っただ中。それまで学校や会社で、人に対してあまり怒りを感じたことがなかったので、なぜ、息子たちといると自分がイライラとしてしまうのか分かりませんでした。
そんな自分をどうにかしたくて、ハートフルコーチの養成講座で学んだのですが、その結果は、まるで新たに高い壁がそびえたような感覚でした。頭では、「わかった!もっとこどもの目線になって、相手のいうことを聞いて、待っていればいよう。結果が出るのを焦らなければいいんだ!」と理解したつもりでも、それまでの自分の考え方の癖をを変えることは思ったよりも難しく、さらに、子育てのあらゆる失敗を繰り返していたように思います。
自分なりに頑張っているつもりだったのですが、えらく肩に力の入ったひとりよがりな子育てだったなあ、と、冷や汗が出ます。息子たちはそんな母親が育つのを辛抱強く待っていてくれたのだと思います。感謝しかありません。

さて、久しぶりに参加したハートフルクラブのテーマは「エニアグラムで学ぶ ”人は9人9色”」。エニアグラムについて、代表理事の菅原裕子から直接お話を聞けるということで楽しみでした。
「エニアグラムを学ぶことは自分らしさの核となるものと出会うことです。人にはそれぞれ生まれながらに備わった気質があるといわれています。それらは9つのタイプに分けられています」という基本は知っていたのですが、それまで自分の気質についても、どのタイプにあてはまるのか、よくわかっていなかったのです。
おおざっぱなところもあれば、神経質なところもあるし、はたまためちゃめちゃ大胆なところもあって、どの気質のタイプに当てはめてもしっくりきていなかったので、今回はちょっと期待にわくわくしながらの参加でした。

あらためてタイプごとの特徴と成長の方向性の話を聴いているうちに、それぞれのタイプが口にしやすいセリフというのが決め手になって、「あ〜! これが自分かも!」と思えるタイプがやっとわかりました。
思えば、「腑に落ちないと進めない」というのが、自分の口癖でした。ほとんど忘れていたのですが、小さい頃から持っていた気質は、まじめさと責任感の強いタイプであり、それゆえに、頑固で融通がきかず、意見が違う場合には、自分や周りに対して腹を立てていたのも思い出しました。
高校時代にアメリカに留学し、アメリカ人の家族たちと1年暮らしているうちに、自分の価値観に縛られて生きていくのは苦しいことに気付き、きっちり、ちゃんと、しっかりと、を手放し、"TAKE IT EASY"と今までとはちがった生き方を目指してきました。
そして「こうでなくては!」と、自分の中で声が聞こえるたびに、「そうじゃなくて、もっと違うやり方があるんだと思うよ」と、常に、楽しく、らくに、リラックスできる方法を探したおかげで、仲間も増え、人間関係もスムーズになったように思います。

ところが子育てに関しては、本来の生真面目な気質が出たのでしょう。
根が細かく、ちょっとした違いが気になるという気質は、息子たちに対して発揮されてしまい、"TAKE IT EASY"とうまくコントロールできない自分にあせって、なんで〜?の連続になってしまったのかもしれません。
そんなこんなのうまくいかなかった体験から、コーチングやエニアグラムにたどり着いたのですから、いまとなっては、ありがたかったなあ、と思います。

今回のハートフルクラブでは、自分や家族の気質を理解することにより、それまで問題だと思っていたことが、実は問題ではなかったことに気が付き、楽になりました。
ハートフルに戻ってくるたびに新しい自分の発見があり、以前には気がつかなかった学びがあります。ハートフルの仲間たちとともに成長できる、そんなしあわせを感じたハートフルクラブの一日でした。

松浦聖子






No. PASS