ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

授業参観


こんにちは。東京の佐藤です。
島さん、息子さんの吉報はもう届きましたか?
我が子にもいずれは訪れる大学受験の日を想像すると、いまからヤキモキしてしまうほど。困ったものです。
島さんのブログにあった、
心配すること=相手を信頼していない
という教えは、まさに私にとってタイムリーでした。

先日行なわれた、息子の国語の授業参観でのことです。
普段と違って保護者がたくさん見ている中でも、子どもたちはきちんと授業に集中していました。
生徒一人ずつ順番に教科書を読み上げる音読でも、誰一人としてつっかえることもなくスムーズで、中には感情豊かに読み上げる子どももいて、すごいなぁ…と感心しきり。

こうして授業参観は、皆が我が子の集中した様子が確認できて、安心した空気の中で静かに進んでいくと思いきや、そうでもないらしく。私の横に立つお母さんは、先ほどから両手で一生懸命に子どもに合図を送っています。
どうやら自分の子どもが、きちんと前を向いて座っていないのが気になるのか、子どもに「前、前!」とジェスチャーで訴えているようでした。

その必死な様子に、つい苦笑い。
私には、子どもはしっかり授業を聞いているように見えました。でも母親の目にはそうは映ってないのでしょう。
すると、他にも我が子の様子が気になる人がたくさんいるのに気がつきました。子どもが親の顔をチラッと見た時がチャンスとばかりに、全身を使って懸命に我が子に何かを訴えているのです。

あんなにお子さんはしっかりと授業を聞いているのに、いったい何を気にしているのかしら…
私は、そう思わずにはいられませんでした。
それにくらべて息子はどうかな…
と後ろの席に座っている息子に視線を移すと、唖然としました。
みんなが真剣にノートをとっているのに、彼だけがノートを開くことはおろか、筆箱さえも机に出していません。
「何しているの! 早くノートをとりなさい!!」と叫びそうになるのを抑えて、彼がこっちを向くのをひたすら待ちました。でもなかなか向いてくれません。
しかも見るほどに息子の態度は目にあまり、眠そうにあくびをしたり身体をくねらせたり、ボーっとしていて先生の話をまったく聞いていないようでした。
その不甲斐ない姿にいよいよ腹が立ち、私は途中で退出しました。

トイレに行って気分を変えて戻ってみると、空気は一変。
静かだった教室内には子どもたちの活気が溢れ、先生の質問に皆が「はい、はい」と手をあげて、指してと言わんばかりの勢いです。その中でもひときわ大きく声を張り上げ、身を乗り出して目立っていたのが我が息子でした。
私は彼がまったく授業を聞いていないと思いこんでいたので、目を疑いました。
「じゃあ、ゆうやさん、どうぞ」と先生に指名された息子は嬉しそうに答え、教室中の笑いを誘いました。そして後ろを振り返って私の姿を探し当てると、得意満面に親指を立てて見せました。

なんだ。彼なりに、頑張ってるのね。
皆、我が子のこととなると心配で、必死になってしまうけれど、子どもはその子なりに頑張っている。親が思うよりも成長しているということに気づきました。
もっと息子を信頼しよう。
改めて感じました。

授業が終わると同時に、さっそく息子は嬉しそうに私の元に駆け寄ってきました。
「ママ、僕、見てた?」
「もちろん。頑張ってたね」
「まあね」

「まあね…」と言われて思わず失笑。普段家で見せる様子とは違って、精一杯背伸びをして頑張っている息子を感じました。
そしてすぐに息子は友だちのところに走り出していました。そのちいさな後ろ姿に、ちょっとだけ頼もしさを感じたような気がしました。

では、次回は神奈川の杉本さんです。
どんなお話しを聞かせてくれるのか、楽しみにしています!

東京都/佐藤英子 











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