ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

受験は大変?


こんにちは。倉敷の豊田です。4月に入り、子どもたちは進級や入学でワクワクした春ですね。年度が変わり、私たち大人もなんだか気持ちがシャキッとしますよね。
さて、りえちゃんからバトンをもらった私も我が家も春爛漫ですよ〜!

昨春は、長男が大学入学でしたが、今春は次男が大学、三男が高校に入学します。
入学準備や学校提出用書類の記入で、忙しい春休みでした。りえちゃんのワークショップ参加者の子どもたちにもさまざまなタイプの子たちがいるように、我が家の三人息子もそれぞれ違ったタイプで、母親の私は3通りの子育てを楽しんでいます。
そして、私も子育ての中で、自分が持ってる「こうあるべき」という枠に気づきました。

三人の息子たちのタイプの違いがはっきりとわかったのが、「受験」でした。この受験に対する姿勢が全く違い、母としてはそれぞれ理解するのに苦労しました。中でも今春高校入学の三男は、私と物の考え方が全く違い、理解するのに多くの時間と労力を使いました。

ハートフルコミュニケーションの学びの中に、エニアグラムの講座があります。人が生まれ持った気質を9つのタイプに分けるエニアグラムを学んで、私は子どもと自分の気質を理解し子育てに生かしていこうと思いました。子どもたちは3人ともタイプが違うのでそれぞれの気質を意識しながら、声かけや接し方に気をつけています。
しかし、今回の受験は、本当に手強かったです。
高校受験は、三人目なので、親としてもそんなに心配はしておらず、上の二人と同じで、自分のペースで頑張るのを信じて見守るだけだと思っていました。ところが、三男は全く受験勉強をしないのです。ほとんどの宿題を学校で済ませ、塾にも行っていないのに、家でもあまり勉強をしません。
上の兄たちも猛勉強をしたわけではありませんが、試験前にはそれなりに机に向かって頑張っていたし、入試が近づくにつれ、自然とゲームもしなくなりました。しかし三男は、全く違います。まず自室で勉強することはなく、いつもTVの前でのながら勉強です。定期考査の前も勉強はそこそこに、いつも通りにゲームをしたり、TVを見たりして、全く緊張感がなく、その姿は、私の目には受験生に映りません。

勉強のやり方は本人に任せていた私も三男のあまりの態度に心配というより呆れてしまい、ある日、三男に聞きました。
「受験生なのに勉強しなくて、大丈夫なの?」
三男は、不思議そうな顔して答えました。
「勉強してるよ。授業はしっかり聞いてるし、わからないところは、ちゃんと確認してる。大事なのは、勉強時間の長さじゃなく、効率よく勉強することだよ」
(それはそうだけど、遊んでばっかりじゃないの…)と思いながら、
「でも受験生なのに、テストの前日もゲームしてるじゃない」
「えっ?やることやれば、あとは自由にしてもいいよね。好きなことを我慢してまで何を頑張るの?」

そう、三男に言われて、ドキッとしました。
(好きなことを我慢して何を頑張る?受験はそのくらい頑張るものじゃないの?)
私は自問自答し、気がつきました。私は「受験は大変なもの。大きな成果を得るためには楽しみも我慢するし、しんどい思いもするものだ」と思っていました。しかし、三男は「やらなければいけないことはやるけど、やりたいことを我慢しない。楽しいことがあるから頑張れる」そう考えているようでした。実際、三男は毎日欠かさずゲームやTVを楽しんでいましたが、成績が下がるようなことはありませんでした。

私は、自分の「受験生はこうあるべき」という枠を三男に押し付けようとしていたことに気がつきました。それからは、自分の枠に囚われず、三男のやり方を認め、見守ることにしました。
三男は、結局受験の前日まで好きなゲームをしていましたが、自分のやり方で勉強も頑張り、好きなことを楽しみ、無事、志望校に合格しました。私がもしハートフルコミュニケーションでエニアグラムを学んでいなかったら、好きなことをして楽しそうな受験生の三男を静かに見守ることはできなかったと思います。

この一年、自分と考え方が余りにも違う三男の受験を通して、いろいろ考えさせられ、三男を少しずつ理解しながら、自分の持ってる枠にも気づくことができました。
目標に向かう道はたくさんあり、方法は一つではないということ。そして、決して子どもに親の価値観を押し付けてはいけないということも学びました。自分に合ったやり方で、目標に向かう子どもをこれからも応援していきたいと思います。

では、次のバトンは、徳島の濱田さんへ。どんな春をお迎えですか?

岡山県/豊田園子 





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