ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

大人にも有効なアイ・メッセージ


東京の加藤くりです。
群馬の照子さんからバトンを受け取りました!

「ちょっと変わったことをする」、いつもと違う事をした時、やはりいつもとは違う結果や反応が帰って来たりして興味深いな、と思いつつ拝読しました。
私も、いつもと違う対応をしてみた時の事を書きます。

ハートフルコミュニケーションで、子どもに「あなたはお手伝いして偉い子ね」という「あなた」が主語のユウ(You)メッセージではなく、「手伝って貰って(私は)助かったわ」という「私」が主語のアイ(I)メッセージを使いましょう、と教わりました。

例えば子どもがお手伝いしてくれた時、ユウメッセージで「あなたは偉い」と伝える事は子どもに対して「お手伝いしたから偉い子」「お手伝いしなかったら偉くない子」と暗に伝えている様なもの。
子どもはいずれ「誉められたいから動く」「誉められなければやらない」という動機で動くようになってしまう可能性がある。

一方、アイメッセージで「助かったわ」「嬉しい」と伝えた場合、子どもはシンプルに自分のやった事が相手に与えた影響を知ります。自分が手伝った事で親が助かったと喜んでいる、それは子どもにとって嬉しくて自信につながること。

確かに自分に置き換えてみても「あなたは偉いね」と言われるより「お陰で助かった」と言われた方が、相手にコントロールされている感じがしなくて素直に「やって良かった」と嬉しくなると思います。

両親が共に77歳を迎えた年の秋に、初めて家族旅行をプレゼントする事にしました。
それまで夫婦旅行をプレゼントした事は何度かありましたが、付き添って一緒に行く事はありませんでした。

往復の列車の回数券を手配し、宿の手配・送迎バスの予約・蕎麦打ち体験の予約など準備を整えて迎えた1週間前。
両親がささいな事から大喧嘩し、冷戦状態に突入してしまいました!!

「あたし、あんな人とは絶対に旅行になんか行かないから」
と、怒りにうち震え宣言する母。
かつての私だったらここで頭に血がのぼって「何て大人げない」と非難するか、思い切り不機嫌になって数日間は一切口をきかず無言の抗議を展開したかもしれません。

が、既にハートフルで学んでいた私は、その時「怒り」のスイッチをONにしないで済みました。
「陰」でなく「光」、「不安」でなく「愛」に繋がっていようと意識することもできました。
そこで、母の怒りの感情に巻き込まれることなく母の目をまっすぐ見ました。
「アイメッセージ」で、本当に望んでいる事を伝えてみようと思ったのです。

「お母さん、私はお父さんとお母さんに、幸せな老後を送って欲しいと思っているんだよ」
言ってる途中で、普段はあまり触れない自分の感情に触れた感覚を味わい自然と涙が出ました。

これは驚くべきことです。母の前で涙を見せるなんてこと、日ごろの私だったら決してありえませんでしたから。

私の本気の「アイメッセージ」は母の心に届きました。
怒りの蒸気で曇っていた目が瞬時に光を取り戻し、まわりの空気までしんと静まりました。

さっきまでと全く違う声色で母が言いました。
「あんたが涙まで見せるなんてね。分かった、旅行に行くよ」
そして母は、心静かな様子で旅支度を始めたのです。

自分の本心を率直に伝えるアイメッセージ、子どものしつけにはもちろん大人とのコミュニケーションでもこんなに効き目があるとは!!

教室で学んだことにいくら感動しても、日々の生活で活かさなければ意味がないとも教わりました。
せっかく学んだこと、実践してみて良かった!!

お陰さまで秋晴れの2日間、空気の綺麗な清里で美味しい地元の食材と温泉と景色を満喫する旅ができました。

それではバトンを、兵庫のはせなかりえさんにお渡しします☆

東京都/加藤くり










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