ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

リーダーさんとタケコプター


こんにちは。静岡の植松です。

堀さん、息子さんのイヤイヤ期がやってきましたね〜。
成長の証だと喜んだり、手に負えなくていらいらしたり・・・
私はわざとイヤではない回答になるような逆質問をしていましたよ。
あの手この手を使って、楽しく乗り切ってくださいね。

さて、我が家の息子はこの4月で幼稚園の年長になりました。
息子の通う幼稚園では、年長さんを"リーダーさん"と呼んでいます。
縦割り保育に力を入れており、クラス別・学年別の取組みに加え、月に1度は年少・年中・年長の3学年合同で過ごす日があります。
年度のはじめに各学年1人ずつの3人グループを作り、年間を通して月に1度その3人グループで活動するのです。
この3人グループでは、年長さんが年少・年中さんをとりまとめ面倒を見ます。
まさにリーダーの役目を担うのです。
自分たちの面倒をみてくれ頼りになるリーダーさんは、年少・年中さんの憧れの存在です。

また、リーダーの象徴として"タケコプター"というものがあります。
年長さんたちはクラスカラーの帽子の白色の方を表にしてかぶるのですが、みんな白色なのでクラスが判別できません。
そこで、頭のてっぺんにクラスカラーのフエルトで作ったタケコプター(稲の苗のようにV字のもの)をつけ、クラスを判別するのです。
自分たちの帽子にはついていない、リーダーの証"タケコプター"も年少・年中さんの憧れの的です。


遡ること2か月前。
3月の頭に、息子たちは1週間後に卒園を控えたリーダーさんたちから、新リーダーを引き継ぎました。
リーダーさんが自分のクラス帽についているタケコプターをはさみで切り、それぞれ同じグループの年中さんに渡すのです。

その日、息子は家に帰ってくると
「ママ、リーダーさんからタケコプターもらったよ」
「僕の帽子につけて!!」
と、それはそれは嬉しそうに言ってきました。

事前のお便りでタケコプターの儀式?!があることは承知していたのですが、息子が持ってきた古いタケコプターを見て、やっと事態を把握した母。
幼稚園も粋なことをするものだと思いました。

年中さんの後半は「もうすぐリーダーさんなんだから」と言うセリフが、先生や親の口から何度となく出ます。
そうやってもうすぐ年長になる子どもたちの士気を高めてきたわけですが、譲り受けたタケコプターで最後の一押しという訳です。

「タケコプターをもらえたってことは、○○もリーダーさんになれるってことだね」
「楽しみだね」と言うと、
極上の笑顔で「うん!!」と答えます。

年中最後の1週間を古いタケコプターを付けて過ごすことで、"4月からリーダーになるんだ"という思いに拍車がかかるのでしょう。
心なしか、挨拶や返事もハキハキ、朝の支度もテキパキしています。

そして迎えた4月の始業式の日。
子どもたちのいる新しい教室に入った私は、驚きのあまり思わず笑ってしまいました。
これまで見たこともない、素晴らしい体育座りで座る息子の姿がそこにあったのです。
背筋をスッと伸ばし、両手で力強く足をかかえ、目は先生をまっすぐ見つめています。

いつもだったら教室に入ってきた私を見つけ、ママ〜と手を振るのが定番の息子・・・
体育座りが苦手で、すぐ斜め座りになってしまう息子・・・
そんな息子の姿はどこにもありません。

先生の「リーダーさん!!」という問いかけに、大きな声で「はいっ!!」と答えます。
その顔は自信と誇りに満ちていました。
リーダーさんになった嬉しさと喜びと、ほんの少しの緊張。
あの素晴らしい体育座りを私は一生忘れないでしょう。

始業式から早2ヶ月が経とうとしています。
リーダーの初仕事は、まだ幼稚園に慣れない年少さんの朝と帰りのお世話です。
自分のグループの年少さんを、朝は玄関から教室まで連れて行って担任の先生に引き渡します。
帰りはそれぞれの教室から帰宅ルート(バスなど)にエスコートします。
しっかりお世話ができているのか心配にもなりますが、きっと大丈夫。
息子の頭の上には、新品のタケコプターが輝いていますから。

次は群馬の照子さんにバトンを渡します。
どんなお話を聞けるのか楽しみにしています。

静岡県/植松知子 






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