ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

見えなかった愛情


こんにちは。愛知の児島です。
我が家のハナミズキがやっと紅葉し始めました。もうすぐ枯れ葉が落ちて、掃除が大変になりますが、春に、家族で花を愛でることを楽しみに、せっせと掃き続けます。

秋田さんのお話を読んで、我が家の娘たちの離乳食期を思い起こしました。
我が家は投げることはしませんでしたが、手づかみでガツガツ食べて、最後には、なぜか、嬉しそうに、空っぽになったお皿を頭の上にかぶっておりました…。
そんな娘らの幼少期を懐かしみ、アルバムをめくっていたら、私の父母が、目を
細めて愛する孫を眺めている姿に久しぶりに会えました。
母への想いは、以前にここに綴りましたので、今回は、父への想いを綴ります。

私は、父とはあまり仲が良くありませんでした。父は、気が短く、すぐに怒りのスイッチオン!!の人でした。
理不尽なことで怒られても、ここで言い返したら、火に油を注いでしまうとわかっていたので、ただひたすら怒りがおさまるのを待っていました。
孫が生まれてからも、溺愛はしているのですが、自分のペースを乱されると、幼い孫たちにまで怒りだしました。
母親の私は、自分に向けられる怒りになら我慢できますが、愛する娘たちに当たられたら、こりゃほうっちゃおけねぇ!と、言い返し、父娘の口喧嘩を娘たちに見せてしまい、これは本当に未だに反省しております。

そんな父が亡くなったのは、長女が中学3年、次女が小学5年の時でした。
あれから10年。娘たちは成長しました。私は、この10年で、「子どもたちを一人前に育て上げていくことは、こんなに大変なことだったんだ…」
と、身にしみて感じています。
そして、今更ながら、父への感謝の気持ちでいっぱいです。

家ではすぐに怒る父でしたが、会社ではきっと色々我慢していたのでしょう。定年になっても、遅くに生まれた私はまだ成人していなかったので、新しい慣れない職場で、コツコツと働いてくれていました。
父の学童期は、戦時中で、充分な教育が受けられなかったこともあり、私が高校、短大と進学する時は、
「まなちゃんは頭がいいから、どこでも行けるなぁ」
と、羨ましそうに、そして嬉しそうに言っていました。
どこでも行けるのは(本当は行けないけど)決して頭がいいからではなく、学費をちゃんと工面してくれた父のおかげなのに。
「勉強や学校のことは、全くわからないけど、まなちゃんが行きたいところに行けるように、頑張ってもう少し働かなきゃいかんなぁ…」と、ぼそっと呟く父に、受験勉強で疲れて、親に優しくなかった私は、
「うん、そうしてください」と答えていました。
あぁ…なんて冷酷な子どもなのでしょう!? あの頃の私に会って、
「今の言い方はなぁに!?親を舐めてるんじゃないのぉ??」
と、叱ってやりたい!!

あの頃は、親が子どものために、生活をしていくために、働くのは当然!と思っていました。実はそれが、どれだけの苦労を伴うのか、今、身を持って経験しています。
そして、気づきました。
当時の私には、父の見えない愛情を受け取る力がなかったのです。

あの頃には見えなかった愛情を感じ取り、しっかり受け入れたら、私の父への想いは、新たな感謝に変わりました。
結婚式当日に泣きじゃくりながら伝えた「今まで育ててくれてありがとう!」は、巣立ちを迎えられたことへの「ありがとう」です。今思うと、この感謝の度合いは、山登りでいえば三合目位の感謝でした。
私は、親としての経験を積むことで、三合目位の、実はまだわかっちゃいないことだらけの感謝から、 今の、心の底から湧き上がる頂上の感謝へと、一歩一歩、ゆっくりと登ってきたのだと思います。
それにしたがって、娘たちの祖父への想いも変わってきました。
娘たちと、よく父の思い出話をするのですが、
「おじいちゃん、怖かったけど、優しいところもたくさんあったね」
「お母さんが仕事中、おじいちゃんと3人で、笑いながらテレビを観ていたよ」
「クリスマスには、近所のお店に、一緒にプレゼント買いに行ったよね」
「サンタさんがくれるからいいよ、て言ったのに、おじいちゃん、これはこれだ!ってね」
話すのは、どれも楽しかったことばかりです。
怒りんぼうだったおじいちゃんの記憶が、私たちを愛してくれた、優しいおじいちゃんの思い出に上書きされたのですね。

また私も、「父に愛されていたんだ」と気づいたことで、
父から受け取った愛情を、家族に、しっかり受け継いでいこう、と思うようになりました。
実は、私の主人も、愛情を見せたり、口にしたりする人ではありません。でも、父と同じように、家族への愛は、確かにあるんですよね。
きちんと受け取り、感謝することを忘れないようにしていきます!

それでは、東京の堀さんに、バトンをお渡しします。次回はどんなパパぶりを披
露してもらえるかな?

愛知県/児島まなみ 







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