ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

子どもこそ親を愛してる


植松さん、最後のバトンしかと受け取りました。
東京の加藤くりです。

ハートフルコミュニケーションを生きる。
それが私にも出来ているかどうかは、時と場合によるかな?と思いますが、ハートフルコミュニケーションとの出逢いから私の「生き方」は明らかに変わりました。
自分の収入と時間とエネルギーの大半を「遊ぶこと」で消費していた私が、「学ぶこと」の深い楽しさに目覚めたのです。

今からちょうど12年前、2005年9月22日のことでした。
生島ヒロシさんのラジオ番組を聞きながら仕事に行く支度をしていたら、ゲストとして「子どもの心のコーチング」著者・菅原裕子さんが電話出演したのです。

その時の、菅原さんの言葉は鮮烈に伝わって来ました。
「よく、親は子供を愛していると言われますが、実は子どもの方がそれこそ命がけで親を愛しているのです。その事を是非、忘れないでほしい」
といった内容でした。

子育て中の姉にこの本を読ませなければと思った私は、その場でメモ用紙に菅原さんの名前、本のタイトル、出版社そしてラジオを聞いた日付も書きました。

そのメモを寝かせること、1年半。
姉が勉強しない長男の進学で悩んでいるけど、どうしたら良いのだろう?と母から聞かされました。
そう言えば、良い本があるんだった・・・とかつてのメモを取り出し、取り寄せてまずは自分で読んでみることに。

2007年4月。
本をきっかけに菅原さんの元で自ら学び始め、子育てと無縁だと思っていた私がハートフルコミュニケーションにも参加して「より良い子育て、自分育て」に取り組む全国の素敵な仲間たちと出逢い、共に成長し合える喜びを知りました。

さて、私には社会人3年目の姪っ子が1人います。
姪は2年間、臨時教員をしながら試験に挑戦を繰り返し、ついに今年の4月から正規の小学校教師になることができました。

高校・大学生時代は、よく私に付き合って色んな場所へ一緒に出掛けました。
ハートフルコミュニケーションの勉強会にも何度か一緒に参加した姪ですが、社会人になってからは体力的・時間的に余裕がなく、ほとんど一緒に出掛けることもなくなっていました。

そんな姪に、大先輩であるであるベテラン小学校教師、香葉村真由美先生の話を聞かせたいと思い、つい先日「ダメ元」で出版記念講演会に誘ってみました。
すると、夏休み中で余裕があったのでしょう。
「その日、空いてるよ!嬉しいな」と返事が来たのです。
実に久しぶりに、一緒に出掛けました。

講演では、色んな子ども達のお話が出てきます。

顔の半分が紫色になり腫れあがっている2年生の男の子。
「その顔、どうしたん?」
「おれ、転んでぶつけたん」
「そっか。気を付けて歩かないとね」
明らかに殴られた痕だと分かっても、どんな子どもでも必死で親をかばうそうです。

そのお話を聞いた時、ハッとしました。
初めてラジオから菅原さんのお話を聞いた時の、「子どもこそ、親を愛している」と一緒だ、と。

姪が小学校3〜4年生くらいの頃の出来事を思い出しました。
祖母であるうちの母や私にはとても可愛らしい姪っ子が、反抗期からか、自分の母親に対してはとっても憎たらしい言動を取っていた時期です。

みんなで我が家に遊びに来ていたのですが、大きな犬が庭にフラッと入って来ました。
人懐こいラブラドールだったし、縁側の内側から網戸越しに見ただけだったけれど、犬を飼ったことのない姪っ子には間近で突然大きな犬を見たことが衝撃だったみたいです。

自分の母親に向かって、「怖かった! 怖かった!!」と、一所懸命訴えるのでした。
その様子を見た私は、あぁ、あんなに日ごろは反抗的な態度を取っている子が、いざという時は祖母でも私でもなく、自分の母に怖かった気持ちを訴えるんだな。やっぱり一番は母親なんだ。と、感じ入ったのでした。

そんな姪っ子も、はや社会人3年目。
講演会の時も、終わってからのサイン会に並ぶ暇もなく次の予定に移動する私を気遣って「姉ちゃんの本にも、サイン貰っておこうか?」と聞いてくれたり、後からメッセージで「先生に、よろしくお伝え出来たよ」「次の予定に間に合いますように。気を付けてね」なんて送ってきてくれたり。

講演された先生の新刊本の帯に、「ほんとうは、子どもたちがせんせい」って書いてありました。
本当だなーってしみじみ思うこの頃です。

子どもを育てる予定もない、子どもの教育に関わってるワケでもない私ですが、ハートフルコミュニケーションと出逢って「学び」の素晴らしさ・学ぶ仲間がいることの素晴らしさに目覚めた今、はっきり思っていることがあります。

それは、直接子どもを育てなくても、子育てしている人や教育に関わる人たちのサポートとか応援とか、間接的に関わる事はいくらでもできる。
できる事・得意な事で世の中に貢献して行こう、そのために学んで来たことを生かせるし、これからも楽しく学び続けよう、と。

2年間、リレーを楽しませていただき有難うございました。
それでは新潟の櫻井さん、私からは最後のバトンとなります。
これからは一読者として、楽しみにしていますね☆

東京都/加藤くり 








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