ハートフルコーチ養成講座上級(関西)を終えて
昨年の7月に始まった、ハートフルコーチ養成講座。
半年間の初級講座を経て、1月より上級講座が始まりましたが、新型コロナウィルス感染拡大のため3月の講座が延期となり、5月よりオンラインでの講座に切り替わりました.
そして8月末、無事関西四期のメンバー全員が、晴れやかな笑顔のもと、修了証を手にすることができました。
上級が始まった時は、まさかこのような外出規制の状態になるとは、想像もしておらず、オンラインでの講座の再開の知らせを聞いた時は、インターネットを介して繋がるということに未知の不安でいっぱいでした。Zoomって何?から始まったオンライン講座でしたが、手厚いフォローに、安心してオンラインに切り替えることができ、移動時間や交通費などの負担が大きく減りました。対面ではなくなりましたが顔を見て話すことで気持ちも伝わりましたし、自宅ということでリラックスし話すことができました。
その反面、毎回楽しみにしていた同期とのランチや、先輩コーチとの気軽な雑談の中で行っていた情報交換の時間がなくなったことは、大変寂しく残念なことでした。
最終回の修了試験も、オンラインで行われるということに決まり不安でいっぱいでしたが、
先輩コーチの皆さんが、私達が安心してオンラインでの終了試験に臨めるようにと、研鑚や学びの場を何度も作り、愛情いっぱいに応援して下さり心強かったです。
私が、ハートフルコーチ養成講座を受講しようと思ったきっかけは、五歳の娘の個性を受け入れられず、同年代のお友達が当たり前にできることができず、頻繁に癇癪をおこす娘に、どう向き合えば良いか分からなかったからです。
参観日など集団生活の中での娘の、ゆっくりマイペースに自分の世界に入り込み集中し、集団での指示が耳に入らず、一人違うことをしている姿を見ることは、
社会生活のできない駄目な子、社会から外れた子と烙印を押されているようで、親として恥ずかしく、とても苦しいことでした。
娘をまわりと比較し、同じことができない所を悪い所=欠点だと見、
「〜べき」との、自分の価値観・理想に、自分自身が苦しんでいました。
「『普通・当たり前』ができない娘を、どうしても受け入れられず苦しい」
と言う私に、講師の菅原さんは「毎日娘さんのいいところを書き留めなさい」と宿題を出しました。
日々いいところを探し、書き留めるなか、最初は娘が「できたこと」「したこと」で、ノートは埋め付くされていました。しかし、学びを深め、同期達や先輩コーチの人生や考え、様々な立場や環境に触れ、勇気や秘めた力で変わっていく彼女たちの姿を見ることで、徐々に私の凝り固まっていた物の見方や価値観が変わり、広い視野で物事を見ることができるようになっていました。
娘に対しても、良く観察し待つことにより、物事には理由があるんだと気付きました。
気付くとノートは、「〜で嬉しい」と娘の存在自体が良いこととして、生まれてきてくれてあり
がとう・私達の元に来てくれて嬉しい、と言うありのままの娘を受け入れる言葉で、一杯になっていました。
「ゆっくり・おそい」→「深く感じている・ていねい」
「マイペース」→「自分を大切にしている・人に流されない・強い」
と変化し、娘に対して嫌だと感じていたところが、逆により大切にすべき
彼女のオリジナリティー溢れる個性であり、生きる力なんだと気付きました。
彼女の個性を価値あるものとして、大切に扱い・接するようになると、
伸びやかで天真爛漫、裏表のない表情豊かに和かに笑う、
愛すべき娘が私の目の前にいました。
「理想から外れる娘を、あるがままに愛せない」と泣いていた私が、
「あるがままの娘を、心から愛しい」と、思える私に変わっていました。
そして、癇癪が酷かった娘も穏やかに過ごす日々が増え、悩みだったチック症状も気にならなくなっていました。
この講座のあたたかな愛情深い空間は、無条件に受け入れられている感覚となり、
それが自己開示につながり、自分自身を振り返り見つめ直すきっかけになりました。
講座を受けるたび、深い学びに感動し、今私は人生の分岐点に立っているんだと感じ、
興奮と喜びに包まれました。
物事にはすべて理由があり、それは悩みや苦しみであってたとしても、すべてに意味がある。
私たちがより良く生きるためにはどうすれば良いのか、それは自分の中に答えがある、
と気付きました。
そして、講座の中の大きな学びである「愛すること」「責任」「人の役に立つ喜び」 という子育ての軸を手に入れました。これからも迷い悩みの多い子育ては続くと思います。しかし、この軸を指針とし親としてぶれずに進んでいけると感じています。
最後に菅原さんは「子育てが終わるまであなた達と一緒にいます」と言ってくれました。
私にとって、ハートフルコミュニケーションと出会えたことは奇跡です。
そして、時には泣き時には笑い、私を成長させてくれた同期や先輩コーチは、
かけがえの無い一生の宝物です。
この出会いと、学びや気付きは、娘が身を持って教えてくれたギフトだと感じています。
私に起こったこの幸せな変化や感動を、次に伝えることが
講師の菅原をはじめ先輩コーチや同期への恩返しになると思っています。
今がスタートライン、学びを深めるため学び続けようと思います。
ハートフルコーチ・渡海恵子
2020年09月06日(日)
No.255
(ハートフルコーチ養成講座)