活動記録

プログラム当日の様子や概要などをハートフルコーチがお伝えします

第61回 ハートフルクラブ


2026年8月11日(火・祝)、ひとつなぎカフェ(東大阪市花園ラグビー場1F)にて、「子育てのこんな場面 あなたならYESですか? NOですか? 〜クロスロードゲームで子育てを考える〜」を開催しました。
当日は28名が参加し、そのうち6名は小中学生。私も小学5年生の息子と一緒に参加しました。

はじめに、ハートフルコミュニケーション代表理事・菅原裕子から、私たちは日々たくさんの選択を重ねながら生きていること、そしてその選択そのものを楽しんでみよう、というお話がありました。
クロスロードゲームは、阪神・淡路大震災の経験をもとに、正解のない問いについて考え、異なる意見や価値観に気づくために開発されたゲームです。チームGでは、その仕組みを子育てに生かした「ハートフル版」を長年にわたって作り育ててきました。ゲームを楽しみながらさまざまな考え方に触れ、自分自身の子育てを見つめるきっかけとなるプログラムです。

ゲームでは、日々の子育てで出会いそうな場面が問いとして出されます。
たとえば、幼稚園バスが来る直前、自分で靴を履こうとしている子どもを親が手伝うかどうか。理由を聴き合うと、同じYES、同じNOでも考えはさまざまです。なかには、子どもと靴をそのままバスに乗せてもらい、車内で履いてもらうというアイデアもあり、「そんな方法もあるのか」と驚きました。YESかNOかを選ぶゲームなのに、理由を聴くうちに、その間にいくつもの選択肢が見えてくる面白さを感じました。

特に会場が盛り上がったのは、思春期の子どもから強い言葉を投げかけられたとき、「注意するか、しないか」を考える問いでした。さまざまな思いや対処が共有され、会場には笑いや共感が広がりました。大人も子どもも年代や立場を越えて、「ここではどんな考えを話しても大丈夫」と思えるような、あたたかな空気に包まれていきました。正解を決めるのではなく、それぞれの理由に耳を傾けるこのゲームだからこそ、安心して自分の考えを話し、違いを楽しめる場が生まれていたように感じました。
一緒に参加した息子も、終了後に「いろいろな人の考え方がわかって面白かった」と話しており、親子でそれぞ
れの気づきを持ち帰ることができました。

ゲームを通して特に心に残ったのは、同じ言葉でも、一人ひとりが思い浮かべるものは違うということです。
「春から小学1年生になる子どもが、一人で買い物に行きたい。途中には大きな国道がある」という問いでは、「国道」から思い描く道路の様子が、住んでいる地域や経験によってずいぶん違うことに気づきました。私たちは同じことについて話しているつもりでも、実は見えている景色そのものが違うのかもしれません。

だからこそ、答えだけでなく「どうしてそう思ったの?」と理由を聴くことが、その人を知ることにつながるのだと感じました。子どもたちも、大人と同じ一人の参加者として、自分の考えと理由をしっかりと言葉にしていました。我が子であっても、聴いてみなければわからないことがたくさんあります。

相手の答えだけを見るのではなく、その理由に耳を傾けることで、その人が何を大切にし、どんな願いを持っているのかが少しずつ見えてくるのだと思います。今回の活動を通して、違いを正すのではなく、違いの奥にある思いや願いを知ろうとすることの大切さを改めて感じました。
これからも、一人ひとりと同じ目線に立ち、その人の中にある願いを一緒に見つめていける、そんなコーチを目指していきたいと思います。

高橋 詩帆



2026年08月24日(月) No.337 (ハートフルクラブ)

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