ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

その手があったか?


杉本さんからのバトンを受け取りました。
群馬在住の長橋と言います。“ともどん”と呼んでやってください。

さて、『お父様ぶり』とあらためて言われるとちょっと当惑気味…
   ――何故って、それは普段あまり家に居ないので(^◇^;)

私は現在、高崎に住んで、神奈川県の大船まで片道2時間の通勤をしています。
おまけに、毎日ではないですが、夜は品川の社会人大学院に通い、土日はNPOの活動。
こんななかで、この一年は高3の息子と、中3の娘のダブル受験を迎えた我が家でしたが、幸い2人とも、希望の進路に進むことができました。
高3の息子に至っては、夏まで大好きな野球をつづけ、勉強の「べ」の字もやっているように見えませんでしたから、妻ともども本当に心配してました。
そんな心配もよそに、本人は自分で行きたい道を決め、そこに向けて歩き始めていたようです。

以前から、節目節目では、相談を受け、その都度アドバイスらしきものは与えていました。例えば中学生のとき、どの高校を受験するとか、高1から高2になるときに理系か文系かを決めなくてはいけないときなどです。まあ、聞かれればといったところではありましたが。

昨夏のある日、大学院帰りで遅くなった私が、駅から自宅に向かって歩き出したとき、背後から誰かが声をかけてきました。塾帰りの息子です。通学用の自転車に跨った制服姿の息子が照れくさそうに話しかけて来たのです。
「やっぱりそうだ。後姿がそうだと思った」
遠くから私の後姿を見つけ追いかけて来たようでした。
その後、家まで歩く間の、ほんの十数分でしたが、塾のこと、今日覚えた英語の構文のこと、将来のことまで、いつになく雄弁に話してくれました。

なかでも一番驚いたのは、その将来のこと。初めて「薬剤師になりたい」と聞かされました。
思わず “そっ、その手があったか?” と叫びそうでした。
本人曰く、理系に進もうと決めときから、父親の私がそうであったように工学部に行くのかなぁ〜と思っていたそうなのですが、考えてみれば母親も理系、しかも薬剤師であることに気付いたらしいのです。
特に母に奨められたり、相談した訳ではなさそうです。自分の得意科目である化学を生かせる進路ということで自分の力で見つけた進路なんだそうです。我が子ながら、少しだけ頼もしく感じました。

いま考えると、塾で待ち伏せしてでも、もっとたくさん一緒に帰る時間を取れば良かったなぁ〜、と思うのですが、後にも先にも、この一回かぎり。
つぎにこんな会話ができるのは、一緒に酒を酌み交わす時かなぁ〜(笑)

そんな息子も今月から一人暮らし。
ちゃんと食事してるか心配になって携帯からメールしてみると、
父 :『炊飯器は届いた? 飯炊いてみたか?』
息子:『炊いた』
と、いつもどおりの素っ気無い返事。

“まぁ、こんなもんか! しばらくは、昨夏の余韻を楽しむことにしよっと”
と、心に誓う父であった。

さて、次の走者は、ぐ〜っと西へ飛んで兵庫県明石在住の長谷中さんです。
よろしくお願いしま〜す。

群馬県/長橋良智





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