ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

手当て


こんにちは!明石のりえです。
ともどんからの二回目のバトンです。
読むたびに男同士っていいなーと。
そして、息子さんも違う土地でいろんな人との出会いや体験を通して成長され、離れているからこそ、親子の絆が深まっていかれるんだなーなんて感じました。

今回のテーマは「手当て」についてです。
「手当て」。お薬を使ったり、消毒したり・・・もありますが
私はまさに「人の手を当てる」「人に触れる」ということじゃないかなと思うのです。

2年前のちょうど今頃のこと、大学に入ったばかりの息子との話をご紹介します。
その日、仕事中の私の携帯に息子から着信がありました。
何かない限り自分からかけてこない息子。私はヒヤリとしながら電話にでました。

私「どうしたん?」
息子「体が動かへん・・・」
なにーっ!!!!体が動かないとは何事かっ!!
私「ええっ どどうしたん」
息子「わからへん・・・」とぼそぼそ。
どうやら、朝、ベットから起きようとして身体が動かなかったらしい。

私「だっだいじょうぶなん?!」
息子「・・・・」
私「我慢できる?」
息子「・・・・」
我慢できないから電話をかけてきたであろう息子でした。ごめん。

私「わかった、すぐ帰るからまってて」
息子「うん・・・」

あわてて帰って息子の部屋に行くとベットに座ったまま動かない、いや動けない息子がいます。
悲壮な顔。
私「座れるんや・・。どこか痛いの?とりあえず病院いこう!立てる?」
息子「うん」

階段を降りる息子。
あれ、意外に動いてるぞ。歩けるやん。と密かに思いつつ車に乗せて救急病院へ。

病院では、「座れば」という私の言葉を無視し続け、立ち続けている息子。
他の患者さんがいるからか?
座れないのか?
なんせ、一言も話さない。

そして、やっと順番がきて、問診、触診、レントゲンをとり診察していただき
ざっと、1時間かかかって
「異常はありませんね。寝違えたかな?少し様子をみてください」という先生の声に
なんとなくさっきよりも顔色も良くなってきた息子を見て、私も一安心。

でも、異常なしって?じゃなんで動けなかったんだ?
と思うものの、息子はさっきより元気に歩いているしなー。
とりあえず湿布を処方していただき、息子と共に病院の近くの私の実家に寄りました。

安心したのかすぐにゴロンと横になった息子。
私は、ちょっとでも楽になるかなと息子の背中をマッサージというか摩り続けました。ついでに足も・・・。

そういえば、最近、あんまり触ってないな。
だって、嫌がるし〜などと思いつつ、
「細いな〜。食べへんからやん!甘いもんたべすぎやねん・・」などと文句をたれつつ摩っていると、
息子はさっきよりもさらに安心したのかすーすーと寝息をたてはじめています。
しゃべるのをやめて、ひたすら息子の体を触っていると、なんだか息子の身体が柔らかくなっていくような気がしました。
しかも、私まで柔らかくなっていくような感覚。
身体が楽になっていく感覚。

心と身体はつながっています。
触れることで、息子の身体と心の状態を感じとることが出来た気がしました。
手のぬくもりが痛さや辛さをやわらげ、硬くなった身体を柔らかくし、さらに
心も柔らかくしたように思うのです。

手当てっていう言葉はこんなところから生まれたにちがいない! おお!
などと呑気に考えながら摩り続けます。

それを見ていた母が
「慣れへん環境で疲れたんちゃうの?」
私「そうやなー」
うん。そう・・だよね。
大学生活・・4月から新しい環境、新しい友達、新しい・・・さまざまな出来事。
緊張の中、息子は自分自身が気付かぬまま身体も心もがんばりすぎてたんじゃないだろうか?
身体が悲鳴をあげてくれたんだね〜きっと。

それから息子は、ぐっすり寝て、目が覚めたとたん母の作ってくれた遅い昼食を美味しそうに完食!私も完食!
さっきまで悲壮な顔をしていたのがかなり柔らかい表情になっていました。

私「大学でがんばりすぎてたんちゃう?」
息子「ちゃうわ〜」
私「まっ、連絡してくれてありがとう」
息子「・・・うん」

手当て・・人に触れる。
どんなに医療が発達してもお医者さんの触診はとても大切だといいますね。
身体は、物言わず、手を通し伝えてくれます。
心と心が会話しているのかもしれません。
いくつになっても「手当て」は必要なんじゃないだろうかと思います。
子ども達も大人も。
お父さんやお母さんに限らず
信頼できる大好きな人の手は
何物にも勝る「お薬」なのかもしれないなぁ。

今の時期、子ども達も大人も学校や会社での緊張も少し緩みはじめ、
頑張りすぎていた身体や心が硬くなり
疲れが出てくる時期かもしれません。
頑張りすぎてるまわりの人に
「手当て」してみる、
「手当て!して」って言ってみるのいかがでしょうか?

あっ、くれぐれも触れても大丈夫な方に・・。(笑)

次は、岡山のそのちゃんですね!
どんなお話か楽しみです!

兵庫県/長谷中りえ 




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