ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

巣立ちの春を前にして


こんにちは。徳島の濱田です。
不死身のスーパーママ豊田さんちの、3人の息子さんたちの様子が、それぞれに違って、それぞれに温かくて、ほんわかした気持ちになりました。
同じ家に生まれて、同じように育てたつもりでも、違った表情を見せる・・・子育ては、不思議です。

我が家の3人娘も、まったく違った路線を進んでいるようです。
しっかり者の長女は、少々の困難にもくじけません。いつも、自分の目標にベクトルを合わせて生きているタイプ。三女は、上二人の姉たちの失敗からちゃっかり学んで、うまく世間を渡り歩くタイプ。そんな二人にはさまれて育った次女は、優しいくせに素直になれなかったり、甘えたいくせに意地を張ったりするタイプでした。10年前、ハートフルコミュニケーションのワークショップに参加しようとしたのも、彼女との関係を見直そうとしたからでした。

その次女も、今春から社会人。束の間の自由な時間を利用して、オーストラリアに2週間のホームステイに出かけることになりました。
東京の大学に進学後は、必要以上の連絡はなく、こちらからのメールにも、なかなか返信がないような娘でしたが、海外への渡航となれば、お金もいるだろし、不安なこともあるだろうから、いろいろ連絡してくるだろうと待っていたにもかかわらず、音沙汰なし。
新聞やニュースでは心配な事件ばかりが目に入り、「無事に帰ってこられるのだろうか?」「航空券は買えたのだろうか?」と不安で胸は張り裂けんばかり。思いかねて、メールをすると、やっと返ってくるのは「心配無用」の四文字熟語。「あなたのために、心配しているのに」と叫びたい気持ちをぐっと抑え、同居の長女に相談すると「大丈夫だよ。もう22歳だから。大人だから、任しておいたらいいよ」との返答。夫に相談しても、「本人がなんとかするよ」と軽く返され、一人心配を抱え込んで何日か過ごしました。

次から次へと吹いてくる不安の風に,へこたれそうになったとき,学生時代からの友人に会う機会があり,心配事を聞いてもらいました。
彼女は、「あなたも親の心配を迷惑がって、卒業旅行に行っていたじゃない」とにっこり笑って、私の学生時代を思い出させてくれました。そう言われれば、あの頃の私は、母親の忠告をうるさがり、心配されることをめんどくさがっていました。
今の私は、親の立場の視点しかもっていませんでした。娘の立場に立つと確かに、「要らぬお節介」「取り越し苦労」と思われても無理はない話です。あんなに重苦しかった母の心配や、先回りの親切を、愛情と思いこんで娘に押しつけていたようです。
こみ上げる不安を解消するためには、ちょっと視点を変えて、子どもの立場で感じてみることが大切なのかもしれません。娘だった頃の自分を思い出すだけで、我が子の気持ちも理解できそうな気がしました。

そしてもう一つ、私を安心させてくれたのは「あなたの娘だから,あなたが育てた娘だもの、大丈夫よ。」という彼女の言葉でした。
「信じて任せる」・・・ハートフルコミュニケーションに出会って学んだ言葉です。日々の暮らしの中で、自分に言い聞かせてはみるものの、不安や心配が先走り、「信じる」ことを難しくしていたようです。しかし、「私が育てた娘だもの。大丈夫」と彼女の言葉をくり返すだけで、不思議と心が落ち着きました。娘を信じることは、親である自分を信じることかもしれません。 

今春から始まる新生活のスタート準備の心配事も、次々と浮かび上がります。その都度、娘の立場で感じること、そして、「私の娘だもの大丈夫」とつぶやくことを忘れずにいたいと思います。
今年の春が「次女の幸せな自立」そして「親である私の自立」の季節になるように,子育て最終章を楽しみたいです。
では、千葉の福ちゃんにバトンを渡します。

徳島県/濱田雅子 




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