ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

義母のサポート


長い夏休みが終わり、もうすぐ新学期が始まりますね。埼玉県の島葉子です。
私は子どもたちの小さい頃のビデオというと、運動会を思い出します。必死になって撮ったビデオも、ふくちゃんのようにお誕生日に見直すこともなく、今まで過ごしてきました。ふくちゃんの話を読んで、久しぶりにビデオを見ようかなぁ〜。かわいい子どもたちの姿とあの頃の自分を確認してみようかなと思いました。

さて、今回は、病気療養のため、義母と同居したときの話です。
2年前に義母が手術のため入院しました。退院後に1か月半ほど、我が家で一緒に暮らしたことがありました。
退院当初は、トイレに行くのも壁をつたいながらよろよろした様子でしたが、徐々にしっかりした足取りで歩くことができるようになり、食事量が増えていきました。
義母にとって、歩くことや食べることは体調の回復に繋がることでした。こうして、入院前にできていたことができるようになっていくと、義母の目は輝き笑顔が増えて生き生きとしてきました。

子どもはできないことができるようになると喜びを感じると思いますが、義母のような高齢者はできなくなったことができるようになると嬉しいだろうなぁと、そのときの私は思いました。
元気になりたいと願う義母の回復のために、私にできることは何だろうと考えたとき、入院前にできていたことができ日常生活に戻れるようにサポートすることだと気づきました。

さて、どのようにサポートしたらいいかしら?
結婚して3人の子どもを育てて20数年、義母との付き合いも同じ年数ですが、同じ家で暮らすのは初めてでした。
私と義母とは育った年代も環境も違うので、義母自身に関することは義母の考えを尊重しました。
そこで、まず私は、義母の考えや気持ちを聞き、義母の様子を見ながら、今の生活の中でできそうなことを探しました。それを見つけたときに、義母に、「退院したときより、だいぶ元気になりましたね。私がしていたことを自分でやってみませんか?」と聞いて、義母にできそうかどうかを尋ねました。嫌がることは無理強いせずに、少しでもできることややる気を見せたことを勧めるようにし、丁寧な言葉遣いでゆっくりはっきりと話し、相手にペースを合わせました。

たとえば、それは毎日の生活の流れの中で行う行動で、薬を飲む水を自分でコップに注ぐことや食事後に食べ終わった食器を運んでもらうことでした。
私が工夫したことは、持ちやすいコップを用意したり、食べ終わった食器を運びやすいように食事をテーブルではなくトレーに並べたり、運ぶ食器の数を調整したことでした。

そして、「昨日よりも動けるようになって良かったですね」の一言や、義母が気づいて自分からやってくれたことに対して、「ありがとうございます」を必ず付け加えるようにしました。
娘や息子たちが小さかったころは、その未来に期待するあまり、これはできるだろうという親の思い込みから、ちょっとした成長に気づくことがありませんでした。ですが、今の私は、客観的に相手を観察し信頼し、見守ることができるようになり、少しは成長したのかなと思います。

そんな日々を過ごしているうちに、義母が自宅に戻る日になり、私には私ができることをやりきった満足感とともに、サポートできた喜びが残りました。
義母のような大人でも、存在を尊重し信頼し見守ることで、内在する能力や可能性を引き出すことができ、再生する力を秘めていることを知りました。また、義母と暮らした経験や義母と生活する私の姿を見て感じたことを、子どもたちが今後に活かしてくれればいいなと思いました。

現在、義母は入退院を繰り返しています。生きることに前向きな義母のために、2年前と同じように私ができることをサポートしていこうと思います。

それでは、長谷中さんや福田さんと同じように、私も今回のブログが最後です。
ラストランのバトンを、東京の佐藤さんに渡します。佐藤さん、よろしくお願いします。

埼玉県/島葉子 







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