ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

カレーと卵焼きが教えてくれたこと


こんにちは。長野です。
松下さんの、趣味を大切に思う気持ちと娘さんとのお話、ジーンと胸に響きました。
そして、私にとって人生を豊かにすることってなんだろう?と、改めて考える機会となりました。

私の母は、食にこだわる方で、暇を惜しんで食事を作ってくれました。医療費にお金をかけるより食費にお金をかけたいと、食材も安全で美味しいものを選んで買い物をしていたそうです。お惣菜が食卓に並んだ記憶はなく、毎日、母の作ってくれた食事を食べていました。そんな環境で育ったので、家庭を持ってから、私なりに頑張って食事やおやつを作ってきました。

でも、仕事を始めると、家に帰ってから食事までの時間は短く、それに加えて疲れもあります。だんだんと、食事を作ることが億劫になってきたのです。
だんだんと、簡単のものだったり、お惣菜だったり、と手抜きをすることが増えてきました。
使う食材が少ないと満腹感がないようで、物足りないという顔の子どもたち。

家族が満足できる食事を作りたい。栄養バランスの良い食事を作りたい。
その気持ちと、「ご飯作るの面倒だなあ」という気持ちとで葛藤する日々。

どうしたら、重い腰を上げれるかな?

そこで、子どもにアンケート。
「おふくろの味と言えば?」
と、尋ねました。すると、
「難しい・・・」
思いつかないくらいないのか・・・とショックを受けていると、
「いっぱいありすぎる」
とのこと。
私が作ったものは、子どもにとって全部母の味なのかな、と思い、
「じゃあ、私の料理で食べたいものは?」と聞くと、少し考えて、
「カレーと卵焼き」
という答え。
その答えに、拍子抜けしてしましました。

カレーは私自身が好きなので、美味しく作るために試行錯誤したことはありますが、母の味というより、カレールーの味のような気がしますし、一方、卵焼きは力を入れて作ったことはなく、 特別美味しいと思ったことはないからです。

よくお弁当に入れる卵焼き。自分で温めて食べられるよう、私の帰りが遅い日に登場するメニューのカレー。今回の回答は、食べる頻度に比例している気もします。
おふくろの味は、美味しいか手間暇かかっているかというより、慣れ親しんだ味なのかもしれません。
食事は、何気ない毎日の生活の一部。時には着飾ることを楽しみながらも、大半を占めるのは普段着の食事です。

さて、この答えを聞いた私、料理へのモチベーションは上がったでしょうか。

この会話を通して感じたのは、見えない絆のようなもの。
私が用意する料理は、家族を繋ぐものなのかもしれません。
そう考えると、時間がないなかでも、ちょっとした工夫をしたら、満足できる食事を作れそうな気がしてきました。

「卵焼きは、お母さんのしか食べられない」
そんな言葉に、喜びも感じました。
料理に関して会話するだけでも、力が湧いてきたように思います。

私にとって、おふくろの味は、優しい味。
子どもにとっては、どういう味なんだろう。
また、数年後に聞いてみたいと思います。

次週は田中さんです。
田中さんにとって、思い出に残る味は、どんな味でしょうか。

奈良県/長野 環 





No. PASS