ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

木が成長するとき


奈良の長野です。

松下さんのお話の中で出てきた「薄い反応」・・・私も同じような反応を結構している気がして、受け止めるということを改めて考えました。忙しいと見過ごしがちになるので、子どもの気持ちを受け止めることを心掛けたいと改めて思いました。

奈良では、ほんの少しですが木が芽吹いてきました。
私は、住宅街を通って通勤しています。住宅の庭を見ながら歩くと、道からでも木の芽吹きを発見することができました。様々な大きさ・形の木を見ていて、ふと思いました。

私が木だとしたら、今どんな木だろう?

幹は細くもなく太くもなく・・・やりたい事は色々あって、何か始めてもやめることも多いから、蕾や、まだ蕾にもなっていない枝がたくさんある・・・根っこは、そこそこ張ってるかな。これから、もっとしっかり根を張って色々なな色の花を咲かせたいな、そんなことをイメージしました。

じゃあ、子どもたちはどうだろう??

高校生になった息子と娘は、ほとんどのことを自分でできるようになっています。

大きな木には水やりをしなくても、根が張ってるからすぐには枯れません。でも、最初は小さな芽。芽が小さい時は、芽のまわりに水分がたっぷり必要です。成長するにつれ、根も伸び広がって、広い範囲から水分を吸収することができるようになるので、まめに水分をあげなくても成長していきます。そして、花を咲かせるようになります。
子どもも、生まれたばかりの頃は手取り足取りしてあげて、段々と親の手はかからなくなります。
少し似ている部分があるなあ・・・

我が家の高校生たちは、もう、自分で水分を吸収できる木に育ったかな。枝も花も、これから増えるところかな。
根っこはどうだろう? どれくらい張れているかな?
根がしっかりしていれば、困難にぶつかった時に対処していけそうです。
台風がきても倒れないくらいになっているのか、土に埋まっている根の部分はなかなか想像しきれません。
そこで思い返してみました。

子どもたちは時々、友達が先生に怒られた笑い話や、すごいなと思うことや感心した話を教えてくれます。「あなたはやらないの?」と聞くと、「それは思わん」とか「私には無理」と言うことが多いのです。
もちろん、私が知らないだけで、いいなと思うこともやっているとは思いますが、良いこともそうではないことも、友達は友達、自分は自分と思っているようです。冷静にまわりを見ている彼らのことを、誰かに流されることなく自分をしっかり持ってるなと感じます。
うまくいかないなということがあっても、客観的に見ることはできそうなので、対応できるかな、と思います。

根の張りやすさは、土壌によっても変わってきます。植物によって好みの土壌が違うように、人も個性によって土壌を変えた方がストレスなく成長できることもありそうです。土壌は、さしずめ親の接し方かな。

私は、「土壌改良をしなければ」、と思ったことが何度かあります。
息子が中学生の頃、彼の意見に対して私の意見を伝えたときのことです。息子が「もういい」と話を切り上げようとしました。「投げやりにならない方がいいんじゃない?」と言うと、「論破するから」と返されました。
子どもの話を聞くように努めているつもりでしたが、子どもの気持ちに寄り添わずに自分の意見を押し通そうとしていたのだと、その時、気付かされたのでした。
子どもが自分の考えや気持ちを言いたがらないシーンが今までにもあったことを思い出しました。その後は、子どもがどう思っているかに意識を向けて話すように心掛けています。

木は何もしなくても成長しているように見えて、その実、光や雨や土壌からいのちの要素を吸収しています。
私も時には土壌改良もしながら、子どもたちの成長を手助けしてきたつもりです。

息子はもうすぐ高校を卒業し、また新しい生活が始まります。親の手を離れていくことにモヤモヤした気持ちがあります。今より社会が拡がることで、危ない道に行かないかという心配、予測できないことが増えていくことへの不安なのでしょう。
でも、息子がそれを聞いたら、「そんなアホなことしないって」と呆れそうです。受験を成功させるためには規則正しい生活が大切と聞き、自分を律し生活リズムを整えようとする姿も見せていた息子。根っこはそれなりに張れているのかなと思うので、拡がった社会の中で逞しく生きていく姿を想像し、大丈夫!と信じていきたいと思います。

次にバトンを渡すのは、田中さんです。
いつもお話を楽しみにしています!

奈良県/長野 環 






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