ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

保護者面接


田中さんからバトンを受け取りました、神奈川の森屋です。テレビがあるのが当たり前の我が家ですが、今や家族揃って観る番組は、唯一箱根駅伝です。駅伝部の息子のおかげで、盛り上がりました。

さて、大学、高校とダブル受験の我が家ですが、娘の高校受験は、保護者面接がありました。
就職試験以来、何十年ぶり?に、面接のための準備をし、ひとりでブツブツと練習をしました。
必ず質問されるであろう「お子さんはどのような性格ですか?」
そこで改めて、娘について振り返る機会となりました。

3歳の誕生日を間近に控えた頃、テーマパークへ遊びに行きました。大好きなキャラクターからステッカーをもらい、大喜びだった子どもたち。ところが、数分後には兄の手にステッカーはなく、「ない! ない」と大騒ぎ。「ちゃんとポケットに入れてないからよ。いつも言ってるでしょ。あなたはある?」と娘を見ると、にやっと笑い、誇らしげにポケットからステッカーを取り出しました。
3つ上の兄は、自分の持ち物について、全く無頓着。置き忘れや落とした事にも気づかない5歳児で、いつも「しっかりしなさい!」と、私から叱られていました。そんな兄の姿を見て、叱られないように振る舞う娘の姿が、子どもの頃の私の妹に重なり、思わず笑ってしまいました。(2番めは、こういうところしっかりしてるわ。)と思いつつも、兄より手のかからない娘を、勝手に「しっかり者」と思い込んでいた私でした。

小学生になり、担任の先生から「友達に優しく、面倒見が良いので助かっています」と言われていた娘ですが、私がハートフルコミュニケーションを学び、「子どもを信じて見守る」ことが出来始めた6年生の頃、姿が変化してきました。
それまでは、先の事を心配するあまり、口出しの多かった私ですが、兄を叱らず、子ども達の今の姿を認めるようになると、娘の方が、力が抜けたように「ほわぁ」としてきたのです。
「今日、絵の具忘れちゃったから、友達に借りた」
「〇〇ちゃんに、しっかりしてって言われちゃったぁ〜」
同時に、友達からは「天然キャラ」として、面倒を見てもらうことの方が多くなりました。
でも、今振り返ると、娘が変化したのではなく、私が「しっかり者」と決めつけて、本来の娘の姿を認めるどころか、見ていなかったのだと思います。
この頃は、恥ずかしがり屋で、何をするにも消極的な娘でした。

中1になり、勉強は苦手だけど、歌う事が大好きな娘。でも、「恥ずかしくて、みんなの前では歌えない」と言うので、「あなたの歌は、とってもステキだから、自信を持って」と、励ましたところ「歌のテストで、大きな声で歌ったら、先生が拍手してくれて、みんなも驚いてた!」と、水を得た魚のように、キラキラの瞳で喜んでいました。
それからは、自分が得意とする事には自信を持って取り組み、「合唱祭でソロを歌いたい」と言うようになりました。
吹奏楽部では、パートリーダーを務めながらも、叶わなかった東関東大会出場の夢を、高校で叶える!と、受験する高校も自分で決めました。
私は、学校のパンフレットを隈なく読み、志望理由となる教育理念を暗記しました。

そして受験当日、保護者面接の待合室で、再び娘の幼少期を思い出し、成長を頼もしく思うと同時に、学校の教育理念より大切なことに気づき、面接に臨みました。

「本校を志望した理由を聞かせてください」
「はい、娘が吹奏楽部で夢を叶えるために、御校に行きたいと決めたので、私は娘の応援をしたいと思っています」
暗記した教育理念は、その次に。
後日、合格通知を手にした娘から「合格しました。ありがとうございました!」との連絡。「ありがとう」の言葉に、新たな成長を感じ、4月から、また楽しみがひとつ増えました。

次回は、名和さんにバトンをお渡しします。
よろしくお願いします。

神奈川県/森屋弘美 







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