ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

箱の中身は


奈良の長野です。
松下さんの言葉、「何がどうなっても、あなたのことが好き!」そう伝えられた時の安心感を想像すると同時に、愛情を言葉で表すことの大切さも感じました。
今回は、我が家での『愛』についてお話ししたいと思います。

「冷凍庫が太ってきたから、もうすぐ荷物を送ります」
年に数回、母から、私・弟・妹家族のSNSグループにメッセージが届きます。

日々、用事があるなかで、月に何度か、母は祖母の家(母にとっては実家)に行き農作業を手伝い、野菜や魚介類をいただいてきます。一人暮らしの母には量が多いので、その材料などを使って料理し冷凍しておく。そして、冷凍庫がいっぱいになったら、私達兄弟に送ってくれるのです。

「20キロ超えないように頑張った! 重かった〜!」というくらいパンパンに入っています。(箱の大きさだけじゃなく重さでも料金が変わってしまうようです)
宅急便を届けてくれる方々が、荷物を手渡す際、「気をつけてください、重いですよ」と声を掛けてくれます。内心、毎回のことなので、分かってますよ〜と思うくらい、母からの荷物が軽い時はありません。

鶏ガラで出汁をとり野菜のたっぷり入った野菜スープ、すぐに料理に使えるよう茹でて切った自家製冷凍野菜、梅干し、手作りのお餅、お菓子など、様々。梅干し好きの娘には、化学調味料などが入っていないので安心して食べさせられます。時々、こちらでは手に入らないような珍しいもの、そして、祖母の家の野菜も入っています。

祖母は、畑で作った野菜を売ることもなく、毎年、美味しい野菜を作って私達に分けてくれています。素人ながら色々試してきたようで、祖母の作る野菜達は柔らかく甘いのです。
「食べてくれる人がいるから」
他にも理由はあるかもしれませんが、90歳を過ぎても、なお作り続けてくれています。

母の家から祖母の家までは、車で片道1時間半ほど。70歳前の母は、運転できなくなった日のことも考え、ネットで買い物する方法を教えもらったり色々と考えたりしているようですが、今のところ、畑仕事をしてクタクタになっても無事に運転して帰ってきているようです。
「おばあちゃんがいるうちは、手伝いに行く」、こう言い切る母。決して楽なことではないと思います。

今回は、春を感じる旬の野菜・山菜の天ぷらが入っていました。3家庭分の量を揚げたとなると、長時間台所に立っていた事が想像できました。
「届いたよ。たくさん揚げるの大変だったでしょう、ありがとう!」とメッセージを送ると、「はーい! 体に気をつけて、無理しないように」と返信がありました。
その言葉を目にすると、箱の中には、食べ物だけじゃなく、愛も詰まっているんだなと感じます。
忙しいだろうから、すぐに調理できるように・・・安全で美味しいものを・・・と。私達の体の事を考えて送ってくれているんだ、と。

松下さんのお話も読み、私は、子ども達に愛を伝えられているかな、と考えました。
自分の生活で精一杯の私は、子どものために、ここまでやってあげるイメージが湧きませんが、私は私なりに、代々受け継がれた?『愛』を、伝えていきたいと思います。

「冷凍庫は痩せたけど、私の体重は変わらない(笑)」
と、メッセージを送ってくる母に、「今は何段腹?」などと冗談で返信する我が娘。
甥が美味しそうに食べている写真を送ってくれる弟のお嫁さん。
荷物が届いた後は3世代のSNSグループも賑やかです。

次は田中さんに襷を渡しますね!

奈良県/長野 環





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