ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

生き生きしてる?


神奈川の森屋です。
田中さんから、気持ち良く襷を受け取りました。ご長男の自己ベストと、バラのお花のプロフィールにじわっとし、「見守っているよ」を伝える方法は、言葉だけではないことを教えていただきました。

さて、先日、大学1年の長男から、社会人インタビューを受けました。
キャリアデザインの講義で発表をするとの事で、寮から久しぶりの電話でした。
「社会人になって何年目ですか?」
「なぜ、今の仕事を選んだのですか?」
「仕事をしていて、やり甲斐を感じる時は、どんな時ですか?」
(中学の職場体験の時も、同じ質問をされたなぁ)と思いながら、社会人となる日が4年後となった息子へ、どう答えようかと私も真剣に考えました。
丁度その日は、仕事が計画通りに進まず、「はぁ…」と落ち込んでいる時で、答えていくうちに、自分自身を見つめ直す時間となったのです。

私の夢は、保育士でした。小3の時に妹が生まれ、オムツを替えたりミルクを飲ませながら、自然と湧いた夢でした。
短大で幼児教育を学び、保育園の実習中に「保育園で、子どもたちと一緒にお母さんの帰りを待ちたい」と強く思う出来事がありました。日中は、「ママ早く迎えに来ないかなぁ」と言ってる子どもが、やっと迎えに来た母親から逃げ回り、「帰りたくない!」と毎日泣くのです。(なぜ?どうして、ママ〜!って抱きつかないの?)そんな疑問が、保育園で働く決心に繋がりました。

短大の卒業式で、「いつまでも子どもの味方でいてください」との恩師の言葉を胸に、保育士となり、沢山の子どもと出会う数だけ、お母さんとの出会いがありました。その中で、「早く保育園に行こうって言うから連れてきたのに、今度は行きたくない!って泣いて、車から降りないの」と、困り顔のお母さんがいました。
そこで、お母さんと一緒に「なぜ?」を考えました。一日の生活の流れを確認していくと、自営業の両親は仕事に追われ、その間子どもは祖母がみているため、母子でゆっくり一緒にいられるのが、保育園の送迎の時間だけだったことに気がついたのです。「子どもなりに、私と過ごす時間を作っていたんだね」と、お母さんが納得できた時、保育実習での疑問と合致し、その後の保育士としての思いも、変わることとなりました。

「子どもがお母さんを困らせているのは、甘えたいサインだから…」と母親に言うだけでなく、子ども一人ひとりにある思いを、その母親と一緒に受け止め、寄り添い、応援しようと思ったのです。同時に、私も子育てをしながら働く母となり、仕事と子育て、家事をこなす大変さを、保育園のお母さん方と共有できるようになりました。次第に、子どもの味方でいるには、お母さんを笑顔にしたい、お母さんの味方になりたい!という気持ちが強くなりました。それが子どもの笑顔に繋がるからです。
その後、私自身の子育てのために、ハートフルコミュニケーションのハートフルセッションに参加した時、私の次なる目標ができました。モヤモヤした心が軽くなり、早く子どもに「大好きだよ」って伝えたい!そんな気持ちにさせてくれたハートフルセッションを、私の住む街でも開催できたらいいな…そんな思いを秘めながら、私は25年務めた公立保育園から、市役所の事務職に異動しました。
まるで畑違いの職種で、パソコンの操作に四苦八苦、人と関わる仕事がしたくて、保育士になったのに…何度も辞めたいと思いましたが、いつか「子育て支援センターでハートフルセッション開催」の日を思い描き、5年が過ぎました。

そして、念願の子育て支援センターに異動しました。事務職に変わりはありませんが、それまでの経験全てが、今のためにあるんだなと実感するようになり、3年目の今年は、動画制作のワークショップを地元の大学とハートフルコミュニケーションの協働プログラムとして、市の主催で実施できることになりました。私は、動画のイメージ作りのためのセッションを担当します。ハートフルセッション開催まで、積み上げてきた事が、少しずつ形になってきて、諦めずに続けてきて良かったと思っています。
ただ、この目標に向かう過程で、私の心に一つ、ずっと気になっている事がありました。保育士から事務職になってしばらくして、長男から「保育園にいた時の方が、ママは生き生きしてた」と言われたのです。私の働く姿を見ながら、そう感じているのか、そう感じさせてしまったのかと、何とも表現できないものが、私の中にありました。
でも、今回インタビューをしてくれたおかげで、今の仕事を選んだ理由や、やり甲斐を伝える事ができ、すっと心が晴れました。「今の私は生き生きしてるかな?」長男がどう感じたかは、社会人になった時に聞きたいと思います。

最後の質問「学生に伝えたいことは何ですか?」
「いつも、自分は何をしたいのか?と向き合うことを忘れずに、諦めないで頑張ってください!」
長男と自分に、エールを送りました。

次回は、名和さんに襷をお渡しします。
よろしくお願い致します。

神奈川県/森屋弘美 





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