ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

コミュニケーションエラー


兵庫県の名和です。
森屋さんのブログを読んで「心を開いて聞くこと、伝えることの大切さ」を改めて感じ、自身のコミュニケーションを振り返りました。
私にはコミュニケーションエラーを生じさせる場面があるようです。
ひとつは、自分の感情が整っていないとき。
もうひとつは、自己防衛に入ったときです。

夕飯前、娘はいつも配膳を手伝ってくれています。
ある日、夕飯準備が遅れ気味で、私は少し焦っていました。早めに娘を呼び、手伝ってほしいと頼みました。
少しして二階から下りてきた娘は、まるでシッシッと私を追い払うような手つきをして、手伝いを始めました。人をあしらうような態度がとても気になり、それは嫌な気分になることをぐっと感情を抑えて伝えたつもりでした。
娘は「あっそう。」と、ツンとした冷ややかな言い方で答えました。さらにその言い方が気に障った私は「どうして、そんな冷たい言い方をするの?」と聞いてしまいました。
すると、「なんでそんな言われ方されなあかんの?って、どうしようもない気持ちになる。ただ、喉に痰が絡んで、にこやかな振る舞いができなかっただけなのに。手払いは確かに失礼だから改めるわ。言い方については、むしろ、お母さんの方こそ、変えてほしい」と言われました。そして、「<何かイライラすることでもあったの?>って聞いてくれると受け取りやすい。<うん、実はね…>となるかもしれないし、<ううん、イライラしてないよ>となると、<あれ、私の言い方、イライラしてると受け取られる言い方になってたかな?>って思える。」と。
なるほど、その通りだな、と思いましたが、その場ではまだ何も言えませんでした。
少し経って落ち着くと、私は娘に「あの時は、夕飯準備の焦りで自分の心の状態が整ってなかったから、あなたを責める言い方になってたわ。ごめんね」と言えました。
「ううん、私の方こそ」と、娘は笑顔で答えました。

焦っていたり、イライラしいてたり、疲れていたり…自分の感情が整っていない時があります。そんな時は、「あっ、私、焦ってるわ。」と客観視するもう一人の自分を登場させて「間に合わせようと頑張ってるんやね」と自分を励まし、深呼吸でたくさんの酸素を自分にプレゼントしてみようと思います。そうすることで、自分の感情を整えられるように思います。

また、ある日、めったにないことに、お風呂場の脱衣場から「お母さ〜ん。」と私を呼ぶ娘の声がしました。
「どうしたのかな?」と気になって「はい、何?」と答えると、神戸方面に遊びに来た友人が電車を乗り間違えて困惑し、神戸在住の娘にラインで指南を求めてきたがわからないから教えてほしいとのこと。「ああ、それなら云々……」とドア越しに応答していると、たまたま近くにいた夫が、「おまえ、おかしいと思えへんのか?」と。
「ドア越しに、どんな格好の娘と話してるねん?後にするよう、たしなめるべきやろ。おまえは、娘が可愛い延長線上に、娘におもねる態度を平気でとることがある」と痛いところを指摘されました。
以前の私なら、ここで、「えっ、だって早急に解答のほしい件だから。めったにないことだし」と、まず、批判されたことに反応して、自己弁護の理由を述べていました。「そんな理由を聞いてるんやない。お前は、すぐそうやって云々……」と険悪な状況に陥っていました。
また、普段の私なら、とにかく貝のように押し黙って、批判の嵐が過ぎ去るのを縮こまって待っていたはずです。そして、お互いにもやもやした感情を残していました。
今回は、ひと呼吸置いて、「確かに、あなたの言う通り、私には娘におもねるような態度をとることがあるわ」と夫の言葉を受け取りました。「うん」と夫。
「今からでも気を付けていこうと思う」と言うと、「そうやな」と、夫の表情はとても穏やかでした。

批判されたり、できていないことや無知を指摘されたりすると、心ざわめき、私は思わず自己防衛してきました。
では、なぜ私は今回、その批判を受け取れたのか?それは、『思いを「伝える」技術(菅原裕子著)』の中にある「できないからといって自分の価値が下がるわけではない」という言葉に再会したことで自分にOKを出せるようになり、落ち着くことができたからです。「今の批判は、私へのフィードバック。まず受け取って、採用するかどうかは、私が決めればいい」と考えることができました。それによって、無駄な自己防衛をする必要がなくなったのです。

ここまで書いて、二つの話には共通点があることに気づきました。
最初の話は、自分の中にある原因に思わず反応してコミュニケーションエラーを引き起こしているケース。次の話は、相手(外)からの原因に思わず反応してコミュニケーションエラーを引き起こしているケースです。
原因のベクトルはちがっても、無意識に反応してしまっていることが共通点でした。
<心のざわめきは黄信号、ひと呼吸置いて>を心掛けて、心の通うコミュニケーションを築いていきたいな…と思います。
上村さんへタスキをつなぎます。よろしくお願いします。

兵庫県/名和めぐみ 





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