ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

渦中の人はすごい!


大阪の桜井です。楠野さんのブログを読んで、私も楠野さんのとびきりの笑顔に励まされたような不思議な気持ちになりました。魔法にかけてもらえたのかも!

6年ほど前に、「渦(うず)」という字を使った「渦中(かちゅう)」という言葉に救われた思いをしました。

ハートフルコミュニケーションの養成講座を修了した後、活動と少し離れていた時期があります。講座で大切なことをたくさん学ぶことができて、子どもとの関係も少しずつ良くはなったものの、まだまだ自分に自信がありませんでした。周りの人とうまく接することができないと感じることがあったり、思い通りにならない子どもたちの行動を前にすると感情的になってしまうこともありました。一緒に講座を受けていた人たちは、講座が修了するころには、以前にも増して前向きで、ユーモアに溢れていました。「やっぱり私はみんなのようにはなれなかったな。」少し諦めた気持ちになっていました。

そんな時にハートフルキャラバンというイベントに誘ってもらいました。参加すると次のステージでも頑張っているみんながキラキラして見えました。
会場を後にする時、講義の中で2人組になって話をした人とたまたま一緒になりました。駅まで歩いていくなか、その人も養成講座を受講していたことがわかりました。「私はなかなか変われなくて…」と思わずこぼしてしまいました。その人は、とても自然な感じで、「渦中の人はなかなかすぐには変われないよ。」と返してくれました。

その人と別れてからも、家に帰ってからも、あたたかい気持ちでいることができました。渦中の人はそんなにすぐには変わることはできなくてもいいんだ、ちょっとずつ、ほんのちょっとずつでも変わっていければいいんだ。今まで持っていた劣等感が少しずつ溶けていくような気がしました。

当時、中学生の長男は「どうせ俺なんか…」が口癖でした。小さい頃に愛情をいっぱいあげなかった私のせいだと思っていました。愛することを伝えることは一番大切だとわかっていても、子どもが大きくなっていたのと、私自身の自己肯定感が低かったこともあって、なかなか伝えることができませんでした。

そこで、「大好きだよ。」とストレートに言えない代わりに、「ありがとう!」と思った時にはたくさん言うようにしました。周りの人に対しても、「自分もOK、相手もOKになるにはどう行動したら良いのかな」と徐々に考えられるようになりました。

すぐに状況が変わるわけではないですが、「ありがとう。」と伝えた後、長男のちょっと明るくなった表情を見れることがうれしかったです。そして、周りの人と楽しく過ごせるようになった自分に少しずつ自信が持てるようになりました。

学んだことをすぐ忘れそうになる私は、細く長く(笑)ハートフルコミュニケーションに関わっていきたい、と思うようになりました。それからもいろんな渦の中に子どもたちは連れて行ってくれます。気づいてみれば、次男と渦の中にいる時には、前まで一緒に渦の中にいた上の子どもたちが、手を差し伸べてくれます。「どうせ俺なんか…」と言っていた長男は、意見をくれる頼もしい相談相手になっています。相談できる人が増えていたり、苦しい中でも、作戦を練ることができるようになりました。さぁ、じっくり考えるぞ!と思ったら、ノートと鉛筆を持ってお風呂にはいります。半身浴をしながら作戦タイムです。なるべく大きな枠組みから考えます。子どものことであれば、どんな人になってほしいのかから始めます。いいところや今できていることをもう一度見つめて、今わたしができることは、しないほうがいいことは、などノートに書き出します。考え終わったころには、心が少し軽くなっています。

よくなりたいともがいていた日々のおかげで今の自分があります。渦中の人の話を聞くと、「もうそれはそれだけですごいんだ!」「がんばってる〜」と応援したくなります。下の子が高校生になった今、渦の中にいることがかなり少なくなりました。渦中のお母さんやお父さんが元気になれるお手伝いをしたいな、次の目標がようやく見えてきました。

広島の大下さん、タスキをわたします。

大阪府/桜井美紀  





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