ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

愛することの正体、発見?!


続いて初投稿の山本です。
これからよろしくお願い致します。

羽木さんのお話、これからの自分に起こりうる話としてドキドキしながら読ませていただきました。子育ての先輩がいることはとても心強く、一人ではないことに力をいただきました。

さて、私は心揺れた一年を振り返りつつ書かせていただきます。
昨年3月末、長男は大学進学に伴い、一人暮らしをすることになりました。
関東から関西へ500キロ以上の距離だったので、何度も行くことなどできず、引っ越しも時間に追われ、片付けも終わらないままバタバタと帰って来てしまいました。
入学式にはゆっくり話してから帰って来ようと楽しみにしていましたが、コロナの影響で中止になってしまいました。
そして、長男からは全く連絡の来ない日々に私は「不安」と「心配」で心揺れながら過ごしてきました。
目で見て確認できないことで、ちゃんと食べているのか、夜遅くまで起きていないか、スマホばかり見ていないか、掃除はしているか、寒くないか…気になり始めるときりがなく、悪い心配が膨らみ、倒れていたらどうしようとまで思ったこともありました。家にいた時は黙って見守ることができていたのに「見えない」「会えない」だけでこんなにも不安になるとは、思ってもみませんでした。

しかし、当の本人はというと、いたって元気でした。
一度だけ大学で行われたガイダンスの後、知り合いを作り、バイトの情報を集めたり、サークルで仲間作りを始めたりと新しい生活を果敢に楽しんでいました。
そんな時に母親から毎日連絡が入っていたことになります。
今回このブログを書くにあたり、連絡をどのくらいの頻度でしていたか、記録を確かめました。驚いたことに、4月はほとんど毎日連絡していました。自分では我慢に我慢を重ねていた記憶だったのに、実際には毎日のように連絡していたのです。

 (私) おはよう  (長男) おはよう
 (私) 元気にしてますか?  (長男) うん
 (私) 履修登録できた?  (長男) できた

本当は「朝、何食べた?」「お昼はどうした?」「夜は何か作った?」「コロナだけど、買い物はどうしてる?」等々、細かく全部を聞きたかったです。
でも、聞きたいことの1/100も聞けず、連絡していないのと同じ感覚だっただけ、ということが判明し、笑ってしまいました。
それでも返信があることで今日も生きてる!と確認でき安心できました。そして何より長男は楽しそうだったので、私の気持ちも少しずつ落ち着いてきました。
10月にはだいぶ連絡も減り、12月には週に一回程度になっていました。週に一回の連絡は生存確認のためと正当化しているところがありました。思い返すと余計なお世話だと、薄々気付いていたように思います。

そして年末に帰って来た長男に、とうとう言われてしまいました。
詳しい経緯は(ショックのあまり)記憶にないのですが、
 「母ちゃんとちょくちょく連絡とか、ないし」と言われた後、
 「そうだなぁ、、、連絡は2ヶ月に1回にして」とハッキリ言われてしまいました。
 「え〜〜そんなぁ〜〜」ともちろんショックでしたが、何も言い返せませんでした。言われる予感がどこかにあったのだと思います。
そして考えました。どうしたいのか、どうなりたいのか。
涙を流し、かわいそうにと慰めてもらいたいのか、長男から毎日連絡が来ればそれで満足なのか。

私が口を出すことで長男が迷惑だったら、それは愛することではなく余計なお世話になってしまう。
愛するどころか自立を邪魔している。
どこまでが愛することになるのかは、相手ありきなんだ!
例え同じ言葉でも、同じ行為でも、相手の状況、状態によっては愛することではなくなってしまう。
だからこそ相手のことを思った時、こちらの対応を変える必要があって、方法は自由に選ぶことができるのだと思いました。
その時に合った「愛すること」の判断がとても重要で、決まったものではないから「愛すること」は難しく、「正体」が見えにくいのだと感じました。
しかも、口を出すことや、代わりにやってしまうことのほうが手っ取り早いし、すぐに解決したように見えてしまうから、本当に厄介です。

彼のやり方を見守ろう。
不安がらずに信じよう。
連絡をしない、手を出さないことが愛することになっていると、しみじみわかってきました。これが今の彼にとって必要な愛なんだな…
愛することの正体が見えたような気がしました。

この「愛すること」の変化があるからこそ、親も自立していけるのだとハッとしました。
私の場合、不安な気持ちで支配されていた時には、自分の人生のことなど考えられていませんでした。でも、不安から開放された途端、穏やかな気持ちに包まれ、視野も広がったように感じました。
心配し続けて長男のことばかり考えていたら、自分の人生はどこかへ隠されて自立とは無縁になっていたと思います。
「愛すること」がとても柔軟で変化するからこそ親の幸せな自立も叶うのだと妙に納得し、長男へ向いていた心配な気持ちは、信じて見守ることへと変わり、自分のやりたいことがムクムクと湧いてきました。

まず、大きな気付きをさせてくれたハートフルコミュニケーションをもっとたくさんの人に知ってもらいたくなりました。私にできることを探して何か行動したいと思います。
それから大好きな幼児たちとかかわる企画を考えたいと思っています。
おまけにギターも弾けるようになったら素敵だな。

長男と共に幸せな自立に向かってそれぞれの道を歩めることに感謝しつつ、今回の心揺れた一年を締めくくりたいと思います。

次は同じく新メンバーの秋岡さんへ襷をつなぎます。

群馬県/山本美徳  





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