ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

心の拠り所


広島の大下です。
桜井さんの新たなチャレンジ、楽しみですね!応援しています。
さて、先日ある小冊子を読んでいると、コラムにこんなことが書いてありました。
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小さな子が、自分の大切にしている物を肌身離さず持ち歩いていることがあります。
それは、ぬいぐるみだったり、毛布だったり。
たとえそれがすり切れてボロボロになっても、その子は大事そうに、ずっと持っています。
なぜなら、子どもが大切に持ち歩いている物は【子どもの心の拠り所】だから。
(参考:フリースクール主催者の古山明男さんのコラムより)
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ありますね〜、そんなこと!
まだ経験の少ない子どもにとっては、周りで日々起こっている出来事や大人の行動などに、圧倒されてしまうこともあるでしょう。けれども、いつも変わらず自分のそばにいてくれる何かを「心の拠り所」にすることで、子どもは安心できるのでしょうね。

そういえばわが家の7歳娘も、寝るときにはいつも、ひつじの抱き枕と一緒です。ひつじがベッドにいないときは、「ひつじちゃーん」と声をかけながら探し回り、見つかると一安心。嬉しそうに右手でひつじを抱っこして、左手で私と手をつなぐと、安心しきった顔ですぐに寝息を立てて眠りにつきます。学校で一日がんばった疲れや緊張が、ほぐれるのかもしれません。

私自身も、思い当たることがあります。
幼いころの私にとっては、本が心の拠り所でした。祖父が定期的に本を買ってくれたことがきっかけで読書好きになり、絵本や少年少女世界文学全集のような本などを、毎日毎日読んでいたのです。本の世界に入り込むとまわりの音も聞こえなくなるくらい夢中になって、イヤなことがあっても、本を読んだら忘れることができました。

そして今、本と同じように私の心の拠り所になっているのが、昨年末から資格試験を一緒に勉強してきた仲間です。
この6月から新しい仕事が始まり、これまで経験したことのない、さらなるレベルアップが求められる内容と格闘しています。
「はたして自分にできるのだろうか」という不安を感じながら、なんとかがんばって吸収
している日々……。
そんななか、私の新たなチャレンジを応援し、たまには悩みも聞いてくれる仲間がいてくれるおかげで、私は不安を抱えながらもチャレンジし続ける勇気をもらえているような気がします。
自分のことを受け入れてくれる人や物・場があるって、本当に嬉しくありがたいことですね。

今回、心の拠り所について、改めて考えたことがあります。
たとえば、ぬいぐるみなどの“物”は、絶対自分を裏切りません。どんなに自分が乱雑に扱ったとしても、自分が手放さない限りそばにいてくれます。
“人”の場合は、親や友達など、どれだけ自分が信頼し、拠り所にしていた相手でも、時には、「裏切られた」「応えてもらえなかった」と、感じることがあったりします。
たとえ相手にそんなつもりはなくても自分がそう受け取ってしまい、”人”を拠り所にすることの「怖さ」を、多かれ少なかれ誰もが感じたことがあるのではないでしょうか。
けれども反対に、“人”からの「あたたかく見守ってもらえた」「応援された」という経験もあるからこそ、「信頼感」と「安心感」を感じて、また人を拠り所にできるのかもしれない、と思いました。
そして、“人”だからこそ満たされるものがあるような、そんな気がします。

私自身、まわりの人から「よくがんばってるね」「大変だったね」「あ〜、わかる!」と、受け入れられたり、共感されたり、言葉をかけてもらったりすることで、ほっと心がゆるみ、満たされた経験がいくつもあります。
“物”にはない双方向の関係性があるからこそ、人は“人”を拠り所にしたくなるのかもしれませんね。

たとえば娘にとってのひつじのように。私にとっての勉強仲間のように。
家族や友人、仲間にとっての「心の拠り所」に、私もなれたらいいな。なりたいな、と思うきっかけとなったコラムでした。

それでは千葉の中溝さん、タスキをお渡しします。

広島県/大下倫子 

 



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