ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

生きがいへの分岐点


兵庫の渡海です。
岩田さんの、お向かいに住むおばあゃんとの思い出。ありのままを受け入れらた心地よさは、愛されることそのものなんですね。私も、こんな素敵なおばあちゃんのような存在になりたいなぁ・・・と思います。

さて、今回は、私の生きがい・私を満たす喜びを手に入れるまでを、綴ってみようと思います。

私は今、音楽教室で、子どもたちとピアノ・音楽に向き合う日々を過ごしています。
音楽の美しさを追求し、音楽で遊び・音楽は楽しい♪を子どもたちと一緒に感じ味わい、“個“のきらめきを感じながら子どもの心の奥を覗き込み、音楽を手段に対話する時間は感動の連続です。子どもの心の中に、一生を共に歩める音楽という友達を育てるお手伝いをすることが私にとって生きがいであり、私を満たしてくれる幸せな時間です。

今私は、世界は無限の可能性に満ち、生きることは喜びだと感謝の毎日です。しかし過去の私はいつも自分はどこか足りないと感じ、私は必要な感情が欠落していて、そのうえ頑張りも効かない欠陥人間なんだと思っていました。
自分の中に空洞があって、自分はどこか欠けていて、何か足りない。

幼少期からそこそこ何でも器用にできて、何となくうまく行っていて、その場が楽しければいいやと、何かに真剣に打ち込むとか、ひたすらに何かを追い求めて一生懸命になること無く、適当に楽な方に逃げて生きていました。
『頑張れば私はできる、でも頑張ってないだけ』と、頑張らない自分に言い訳し、生きがいや自分が大切にしたいものも分からず、上澄みの良いところだけを味見して、人生こんなものと思い込もうとしていました。その結果、自分の中にいつも隙間風が吹いていて、何か物足りない空虚な自分を感じていました。

そんな私が変わり始めたきっかけが、音楽講師という仕事に就いたことです。
大好きな祖母二人ともが元小学校の先生で、謝恩会や同窓会に呼ばれてはお洒落して嬉しそうに行っている様子に、「おばあちゃんになってもこんなに慕われ喜ばれる職業は素敵だ」と思っていたのと、自宅がピアノ教室で発表会の母の姿が誇らしく憧れていたので、将来は学校の音楽の先生か、ピアノを教える人になると漠然と思っていました。そのため、ピアノの練習もレッスンも大嫌いでしたが辞めずにピアノを続けていました。

もうひとつ夢の理由・発端となったのが、小学生の頃大好きだった黒柳徹子さんの本、『窓際のトットちゃん』です。
トットちゃん=黒柳さんが通った小学校、トモエ学園の、すべての子どもの“個“をとことん尊重した自由でのびのびした様子や、子どもの表れている行動ではなく心(その子は何を感じているのか)ありのままの姿を見る校長先生の素晴らしさ。そして、音楽を自由に全身で感じ表現する”リトミック”の表記に、小学生の私はこんな音楽の授業があるのかと衝撃を受け、それが強烈に心に残っていました。

漫然と過ごした学生生活の末、運よく楽器店の音楽講師として採用され、怒涛の新人研修が始まりました。幼児から大人のピアノコースは勿論、幼児科グループ、リトミック、電子楽器、ドラムまで全てのカリキュラムとテキストをさらう模擬レッスンの日々。その後配属が決まった私は、ほぼすべてのコースを持たされていました。

4月で「はいスタート!」といきなり始まる先生としての仕事は、保護者や指導講師のプレッシャーのなか、自分ひとりで全責任を負いレッスンを行います。コースによって内容の変わる複数のグループレッスンの毎週の組み立て、カリキュラムごとに違う膨大な数の歌や伴奏、自分のグレード取得の為の練習やレッスン。生まれて初めて真剣に泣きながら勉強し、練習しました。自分の努力と行動により、トモエ学園での校長先生や憧れの母の姿に自分がなれる、理想とするリトミックを初めとした音楽の時間を、自分が子どもたちと一緒に「今作っているんだ」という、夢が現実となった喜びが原動力でした。

そしてもう一点、自発的に「よりよくしたい・頑張りたい」と思えた大きな理由が、指導講師が私を信じて任せてくれたことです。
4月の配属が決まり、あまりのコースの多さと生徒の多さに、指導講師に「無理です」と泣きついた時、「あなたなら絶対できる。私は採用試験から研修中のあなたを見て、大丈夫、できると信じています。任します。頑張ってみなさい」と言われたのです。生まれて初めて認められ期待され、自分の持つ能力や適性を自分で信じて頑張ってみようと思えた瞬間でした。

そこからは、とことん頑張ってみようと、ひたむきに音楽と子どもたちに向き合い努力しました。苦しみながらも試行錯誤を繰り返していくと、子どもや保護者の反応が結果として返ってきました。人生は自分の手で作っていると実感しました。自分で自分を満たし・満たされていく感覚です。空虚だと感じていた自分の内面に、自分次第で変えられる無限の可能性と自由が広がっていると感じました。
それからはさらに真摯に音楽・ピアノと向き合うようになり、音楽の捉え方感じ方もがらりと変わりました。音楽を深く感じるようになり、指先から紡ぎ出される響きが、空気の振動となり身体を包み、空中に浮かび上がった音の輪郭を捉えようと神経を研ぎ澄ます瞬間、毎回感動し、世界は美しく、生きることは喜びであると感じるようになりました。

世界は、自分の捉え方でいくらでも変えられる。いつでも自分の考え方や物の見方、そして行動を変えることで自分自身を幸せで満たすことができる。
これが、空虚だと感じていた私が行動を起こすことで得た気づきです。これからも、自分の中に答えがあると信じ、自分の理想を追い求めて行動していきたいと思います。

では、この辺で、落合さんにバトンをつなぎたいと思います。

兵庫県/渡海恵子  



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2022年10月17日(月) No.589 (日記)

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