ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

やっちゃった・・・


こんにちは。神奈川の松下です。

数年ぶりに泣き笑い日記のメンバーになりました。
この春大学生になった、娘と2人暮らしです。
どうぞ、よろしくお願いします。

大学の入学式を控えた4月、娘は初めてのアルバイトをすることになり、とある塾の講師に合格したようです。
働く場所も、報酬の条件も希望通り、と喜んでいました。

ところが、週末にオンラインで雇用契約の手続きをすると言って部屋にこもってから数時間後、終わったかな、と思ったら今度は玄関の外に行って何やら電話をし始めました。何かな?と思っていたら、憔悴した顔をして報告したいことがある、と私の居るリビングにやって来ました。

聞けば、時間単価だと思っていた報酬が、実は1コマ90分の報酬だったそう。それでは割に合わないので、別のアルバイトを探したいが、オンラインで他の学生数人と一緒に契約手続きをしていたこともあり、途中でやめると言い出せず、そのままサインしてしまった・・とのことでした。

しかも、その直後に自分で消費者相談センター3社に電話して、契約を取り消せないか相談したけれども、状況的に難しい、と3社ともから言われたらしく、意にそぐわない条件で働かないといけないのか…と打ちのめされていました。

私は、聞いた瞬間「え、途中で気づいたのにサインしたの!?」と眉をひそめ、「それは今から取り消すことはできないよ…」と畳みかけてしまいました。

家庭科の授業で習った消費者契約センターにすかさず電話したのにはちょっと感心しましたが、ならばなおのこと、その場で言えば良かった話なのに。
私としては受験や入学手続きなど年明けからずっと気が張っていた時期をようやく乗り切り、一安心していたところにそんな厄介ごとを、、と面倒に思う気持ちもあったかもしれません。

すると娘から「途中で言えば良かったことくらいわかっているよ…、でもママみたいにいつもきっちりかっちり主張できる人ばかりじゃないのだから…、ただ大変だったねと聞いてほしかったんだ…」と涙ながらに言われ、「あー、やっちゃった」という反省が痛烈にこみ上げました。

私はどちらかというとはっきり交渉する方ですし、娘と比べればそれは年齢も経験もあります。「私だったらできるのに」とつい、心の中で比較してしまいました。考えてみれば、契約はしても実稼働する前なわけで、「別に事情ができたので辞めます」と言えば、問題ないであろう話です。慎重派の娘がドキドキしながら初めてのアルバイトに挑戦したこと、「やめます」の一言がどうしても言えなかったこと、上手く行かずショックを受けたことを想像して、まずは「大変だったね、きっと大丈夫だよ」の一言がなぜ言えなかったのか。

同時に私の「やっちゃった」に対して娘が即座に「そうではない、そうしてほしかったのではない」と指摘してくれたことにも、娘の確かな成長を感じました。

以前なら、私の批判的な反応に対して何も言わずにスッと姿を消してしまっていたことでしょう。そういう場合、後から私が部屋をノックして事態の打開を図る…という展開だったのですが、今回は「ごめん、その通りだね、ママがいけなかった」とその場で謝ることができました。そして、週明けに塾の本部へ電話をかけてみたら、と話をしました。

数日後、娘はおっかなびっくり塾の本部へ電話をして、辞めたい旨を伝えたところ、後日退職届を1枚書くことであっさり事は解決したようです。

娘18才、成人万歳!と浮かれていた私に「ただ受けとめるって難しい。まだまだ修行が必要だな」と思わせてくれた出来事でした。

それでは、中泉さんにバトンを渡します。

神奈川県/松下いづみ 






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