登校がつらかったとき
和木さんの日記を読んで、娘さんの返し方、とてもいいなと感じました。見習って私もやってみようと思います。
こんにちは。愛知の藤岡です。
わが家では数年前、娘が登校するのをつらそうにしていた時期がありました。
今回は、その時のことを振り返ってみようと思います。
娘は部活動や委員会活動に積極的に参加していて、親から見ると学校生活を楽しんでいるように見えました。
受験期に向けて、勉強にも前向きに取り組んでいました。
ところが、高3のある時期、朝になるとおなかが痛くなったり、頭痛がひどくなったりする日が続くようになったのです。
学校を休む日が増えていきました。
正直、私は急な変化に戸惑いました。
元気に学校へ通っているように思っていたため、
「何が起きたんだろう?」「親として何か良くなかったのかな…?」と、心配で、不安な気持ちでした。
少し時間が経って、体調が落ち着いているタイミングで、
「何か気になっていることある?」と話を聴いてみました。
娘がぽつぽつと少し弱気な様子で話してくれたのは、
「やらなくちゃと思っているのに、勉強が全然できていない気がする」
「まわりの子はもっとがんばっているように思える」
そんな焦りやプレッシャーを感じていたようです。
親から見ると十分よくやっているように見えるのに、本人は(もっとやらなくちゃ)と感じていたのかと、驚きました。
おそらく、登校の時間になると、ストレスが身体の不調として表れていたのでしょう。
精神的に弱っていて、電池の残量が減っている状態のように感じられました。
残量がゼロにならないように、無理しない方が良さそうだと思いました。
それなら、親から圧はかけないようにしようと思い、このような声かけをしました。
「あなたは十分よくがんばってると思うよ」
「がんばっているからこそ、心の方がしんどくなって、身体に出ているのかな」
「無理しない方がよさそうだね」
娘は、不調は悪いことじゃない、つらいときは休んでもいい、と思えるようになったのか、焦りは和らいでいったようでした。
また、これからのことについて、親子で一緒に情報を確認しました。
カウンセラーに相談できること
欠席日数が増えた場合のこと
単位や卒業の仕組み、条件
通信制で学ぶなど他にいろいろな選択肢があり、進学もできること など
本人が決められるように、選択肢を示して、淡々と話し合う感じです。
その後は、娘は心や身体の調子と相談しながら、出席数を自分で確認しながら、
「今日はしんどいから休む」「今日は何時間目から行く」など、自分のペースで決めていました。
調子がいい時期もあれば、再びつらくなる時期もあり、何度か波が訪れました。
その波も2回目以降は、本人も親もあまり焦らなくなりました。
一度、私が「出席数はどんな状態?」と尋ねたとき、娘は「ちゃんと数えてるから、大丈夫」とメモを見せてくれました。
その様子に(自分で考えて進んでいるんだな、口出し不要だな)と思えたのでした。
そして、迎えた卒業式。
友人と笑顔で写真を撮る娘の姿を見て、私も心の底からうれしかったです。
その娘は、今では進学し、楽しそうに学生生活を送っています。
さて、不登校について、私は娘と接するとき、このようなイメージを持っていました。
登校がつらいのは悪いことじゃない、誰にでも起こり得る
登校できないとき、子どもは自分を責めてしまいがち
どの子も、すでに十分がんばって生きている
親はどうしても心配や不安が大きい
学校以外の学び方も今はたくさんある、どの道を選んでもいい
この捉え方は、実は長い期間をかけて私の中で育ってきました。
最初のきっかけは、私が10代の頃、身近で不登校の人がいて、本人の苦しそうな様子を知り、意識をするようになったのでした。
子どもを持ってからは、不登校経験者のお話を聞いたり、ニュースで若者の不登校や自殺が増えていると聞いたりするなかで、他人事に思えず、(本人はどんな気持ちだろう? 親はどう関わるといい?)と関心を持ってきました。そうやって少しずつ育ってきたものが、娘がつらかった時期に私の中で拠り所になりました。
その時期、心がけていたのは、何よりも「子どもの心を大切にする」ことでした。
例えば、
“しんどい”気持ちに寄り添う
対立でなく“味方の立場”でいる
本人の気持ちや考えを聴いて、尊重する
そして、未来の選択肢を一緒に考える
これらは、ハートフルコミュニケーションで学んだことがとても役に立ちました。
受験に向けても、親は本人のペースを応援する姿勢でした。
娘は学校の行事を満喫したり、友達と話して息抜きしたりしながら、やるときはやっていました。
スマホの誘惑で学習が進まない時期も実はありましたが、SNSアプリを削除するなど工夫していたようです。
親が意識していたのは、がんばりすぎていないかを見守ること、でした。
そして、毎日のお弁当と食事作り、必要な教材探し、話を聴くことなどで応援していました。
わが家の娘の場合は、登校がつらいときもありましたが、
「卒業しよう」と本人が目指して、
自分なりのペースで歩んで、つらい日々を乗り越えて、それを手にしました。
つらかった時期、そして自分の力で乗り越えた経験は、きっと彼女にとって大きな力になると思います。
これからの人生には、うまくいかない日もあるし、つらいこともあるでしょう。
そのときに、この経験が彼女を支えてくれるように感じます。
私自身のことを思い返すと、私もその年頃には、マイペースで遅れて登校していたこともありました。
今でも「今日は仕事に行くのがしんどいな…」なんて思う朝があります。
子どもも大人も、行くのがつらい日はある。
しんどさを感じることは悪いことではない。
その人なりのペースで今を生きていれば、十分すばらしい。そう思えます。
それでは、次の清瀬さんにバトンをお渡しします。
愛知県/藤岡伸子 UPFILE1
2025年11月24日(月)
No.755
(日記)


