愛することに立ち返ろう
こんにちは。東京の小原です。
安部さんの「大好きだよ」の話を読んで、お子さんを注意深く観察する、その一歩を踏み出すことの大切さを改めて実感することができました。
さて、今回は中学生の息子との関係について書いてみようと思います。
息子はこれまで何度か学校に行きづらくなることがありました。行きづらくなる要因はいつも複合的なもので、何かが解消されれば行けるというようなシンプルなものではありません。そしてまた行くようになるきっかけも、明確なものがあるわけではなく、彼の心と身体の状態が落ち着くまでに数週間〜数か月かかることもあります。
彼がはじめて学校に行きづらい状況になったとき、私はどうしたらいいのかわからず、不安と焦りで半ば混乱状態になりました。毎日学校に欠席や遅刻の連絡を入れる朝8時前後が、彼にとっても私にとってもストレスフルな時間に変わりました。このまま授業についていけなくなったら? 宿泊行事も欠席になるのかな・・・などなど考え始めたらきりがないほど、『不安』に向かって一直線に突き進んでしまう自分が嫌でたまりませんでした。
しかし、私は幸いにもハートフルコミュニケーションの学びに出会っていたこともあり、先輩コーチに話を聴いてもらったり、子どもとの関わりについて学んだりすることを通じて、自分自身をどうにかこうにか整えていくことができました。
そんなことを何度か経験するうちに私の方にもだんだんと心構えができてきました。またいつ彼の心や体が悲鳴を上げるときが来ても落ち着いて対処できるように、例えば不登校に関する情報には日頃から関心を寄せ、同じ経験をしている親御さんとコミュニケーションをとることや、ハートフルコミュニケーションの仲間たちとの対話を通じて自分の中に『備え』をもっておくようにしていました。
そう、思っていたのですが・・・。
前回から1年ほど空いて、また彼が学校に行きづらくなったとき、私はまたしても『不安』行きの列車に乗り込んでしまったのです。
彼の年齢が上がるにつれて進級・進学のことや部活での役割などの一筋縄ではいかない問題も当然出てきます。また思春期真っただ中の彼は口を閉ざすことも多くなってきました。彼の考えを聞くことができず、私の不安はぐんぐん加速します。さらに私が少し踏み込んだ話をしようものなら容赦ない言葉が飛んでくることもあり、感情も大きく揺さぶられてしまいました。
こんな状態ではいけないと思った私は、まず自分の心を落ち着けるために彼から離れ、自宅近くのカフェに行き、ひたすら日記を書きました。私にとって日記は自分の内側を整理する大切なツールです。
3〜4時間ほどあれこれ書き続けて、最終的に私の中から出て来たことは、『愛することに立ち返ろう』ということでした。
この中には2つの要素があると思います。
1つは、自分を愛すること。
・不安を感じてしまうのは自分の気質上、仕方のないことなので、不安を感じているその自分に気づいて、ありのままを認めること。
・不安を彼にぶつけるのではなく、日記を書いたり人に話したり、別の解消の仕方を考えること。
・自分の中に余裕がないと相手に愛を伝えることができないので、自分自身を大切にすること。
もう1つは、彼を愛すること。
・今の彼が受け取りやすい形にして愛を伝える必要があること。(軽やかに!言葉じゃない伝え方も!)
・こちらの気持ちをわかってもらおうなどと見返りを求めないこと。(別の人にわかってもらえばいい!)
・他愛のないコミュニケーションを大切にして、話を聴くこと(聞き出そうとしない!)
考えてみると、現象面としてはこれまで何度か繰り返していることではあるものの、彼の状況はその時々で異なります。彼が自分と向き合って、どういう形であれ一歩踏み出すまで見守っていよう、彼の幸せを一番に願っている親として、今できることをやってみようと、自分との対話の中で気づくことができました。
夕方、カフェの外はもうすっかり暗くなっていました。帰りづらいな・・・と内心思いながらも意を決して、家族の好きな豚肉の生姜焼きを作ろうと食材を買って帰りました。
家につくと、いつも通り聞こえた「お帰り」の一言が、私の背中を押してくれるような気がしました。
それでは、次の菅原さんにバトンをつなぎます。
東京都/小原由佳
2025年12月29日(月)
No.760
(日記)


