ハートフルコーチの泣き笑い日記

日々の発見やつぶやきなど。

応援団になる!


こんにちは、東京の㓛刀です。

年が明け、息子の大学受験がいよいよ目前に迫ってきました。こんな時、親は平常心でいるべきでしょうが、実は少し前まで、生来の心配性と過干渉に悩まされていました。なんとかこの心のマグマを鎮めたい。乱れ始めた心と頭を整理しながら、受験を目前に控えた子を持つ親の役割について、あらためて考えたことを綴ってみます。

私はもともと極度の心配性で過干渉です。その性分が息子の自立を阻む要因になりかねないと気づいてからは、何とか克服しようと努力を重ねてきました。息子が受験生になってからも、勉強の細かな中身には踏み込まず、「見守る」姿勢を意識してきたつもりです。

息子は明るく前向きなところが長所ですが、短所を挙げると、昔から現実逃避癖があり、しんどいことは後回しにしがち。飽きっぽくてコツコツ積み上げることは不得意です。やる気やペースにムラがあり成績もなかなか安定しません。
そういった経緯もあり、息子の学習状況に疑念を持ち続けてはいたのですが、できるだけ動じないよう、干渉しないように努めてきたつもりです。たまに立ち入ったことを言うと「うるせえな」と瞬殺されるので、お陰様でエスカレートしたことを言わずに済んできました。

ところが受験シーズンが近づくにつれ、抑制していた不安や勉強の仕方に対するが不満がくすぶり始めました。特に学校の授業が終わり、家庭学習の日が続くようになってからは、息子が部屋に籠るようになったので、中の様子が気になって仕方ありません。

「今日は何時間くらい勉強したのかな」
「静かだけど本当は寝てるんじゃない?」
「計画通りに進んでいるのかな」
「手付かずの科目とかあるんじゃないかな……」などなど。

食後、息子が一息ついているタイミングを見計らっては、「古典の勉強やった?」とか「〇〇大学の過去問、手をつけた?」などと口走り、「うるさい、そういうの要らない」と一喝されて一瞬理性を取り戻すものの、また心配性が追いかけてくる……という調子。

とはいえ、マグマが噴き出さぬよう私なりに踏ん張っているので、息子はそれほどの圧を感じていない様子でした。それよりも高まってくる不安や焦りとの葛藤が苦しく、心の余裕がどんどんなくなり、息子の気持ちを冷静に見られなくなってゆく自分への焦りが続きました。悶々としながら打開策を探るうちに、息子が自分のメンターとして慕っている、元家庭教師のM先生のことを思い出しました。

M先生は息子が中学3年生で不登校だったとき、オンライン家庭教師として高校受験を支えてくれた方で、当時は大学2年生でした。学習意欲を完全に失っていた息子が再び立ち上がることを信じ、熱心に勉強を教え、強くて温かい心で伴走してくれた恩人です。

高校進学後も週1回家庭教師をしてもらっていましたが、昨年、先生は大学を卒業して社会人になりました。それでも息子はM先生との繋がりを持ち続けたいと頼み、月に一度、オンラインでの対話を続けてもらっています。勉強を教わるのではなく、受験勉強のこと、学校のこと、日常で考えたことや感じたことなどを、ざっくばらんに話す時間だそうです。

その対話を通して、先生が受験生だった頃のエピソードや、先生の揺るがないメンタリティに触れることが、息子にとって良い刺激になっているようで、話し終わった後はいつも「元気になるわ〜」と満足そうな顔をしています。

息子のことを実の弟のように気にかけ、いつも励ましの言葉をかけてくれるM先生は、私から見ると息子の応援団長です。息子のフィールドの外にいて、作戦を立てたり、結果を分析したり、評価することはありません。ただ息子の考えに耳を傾け、それを全面的に肯定し、ひたすらエールを送り続けてくれるのです。

私は親として、誰よりも近くで息子を見てきたからこそ、その性格や習性を理解しているつもりです。そのことは彼が生きていく上での支えになると自負しています。しかしそれゆえに息子の状況に同調しすぎてしまうことがあります。今回のケースがまさにそれで、息子の現実に私の気持ちが接近しすぎた結果、必要以上に不安になり、彼の気持ちを客観視する冷静さを失いかけました。

つい先日、息子が「M先生が1月になったら毎週日曜日に話そうって言ってくれたよ。共通テストの翌日も外で会ってくれるってさ」と嬉しそうに報告してきました。その時の表情を見て、「ああ、この子の内側は揺れているんだなあ」と感じました。

そして思いました。今の息子に必要なサポートはこういうことなんだ。息子が闘っているフィールドの外側から、「あなたは一人ぼっちではないよ」という気持ちで応援団になってエールを送ること。
それまでの私は、フィールドの内と外を行き来しながら、「見守る」と言いつつ、どこか都合の良い立ち位置で息子の受験に関わっていたのではないか。以前から本当は外側に立って見守るほうがいいと分かっていながら、息子の学習が停滞していたりすると、すぐに見守る覚悟が揺らいでしまい、例えば会話の内容を受験勉強の方へと誘導しては進度や問題点を確かめたり、頼まれてもいないアドバイスもどきをしては煙たがられることもしばしばでした。
この数ヶ月間で息子のほうは受験生として前に進んでいるというのに、親である私の態度が足踏みしたままだったことに、今さらながら苦笑いしてしまいます。

いまこの時点で何をすることが息子へのエールになるのか。

思い浮かぶのは、「おはよう」「ご飯できたよ」「お風呂沸いたよ」といった日常の声がけを淡々と続けること(できれば、その言い方は優しく、愛情を込めて)。生活リズムが乱れないように配慮すること。体にいい食事を用意すること。そして、対話してみること。
対話は時間やテーマを決めて行うのではありません。日常のふとした隙間の時間に、本人が話したいことを遮らずに聞くのがいいのだと思います。息子が話したいタイミングについては、彼の表情や態度を見ていて、私なりに感じた「必要な時に」というイメージです。

誰よりも息子が自分自身の将来を真剣に考え、受験に立ち向かっていることは間違いないはずです。ここまで来たら彼のフィールドに立ち入らず、私は今挙げたことを淡々と実行するのみです。

受験生を持つ親なら、不安や焦りや苛立ちを覚えて当然だとも思います。ただ、親の心の揺らぎが子どもの足を引っ張ってしまっては、本末転倒。今回、私が悶々としたのは、自分の心配性がエスカレートして平常心に戻れないかもしれない危機感を抱いたからでした。
でも、そうやって自分の状態を「マズい」と思えたことの意味は大きかったと思います。これまで自分の心配性や過干渉と格闘してきた成果かもしれません。弱点は克服できなくても、そのマイナス面を客観視することで、新たなスタンスを選ぶことができました。

現時点でも息子のことが心配といえば心配です。つい息子のフィールドに立ち入ってしまいそうになる、そんな時は立ち止まって、「私は応援団だ」と心の中で唱えようと思います。完璧にそうなれなくてもそういう意識を持って、最後まで息子の挑戦にエールを送りたいと思います。

ではこの辺で、次なる和木さんにバトンをお渡しします。

東京都/㓛刀知子 



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2026年01月12日(月) No.762 (日記)

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