未知からくる不安
★★★第26回「泣き笑い日記 オンライン・ホッとカフェ」のご案内★★★
【日時】2026年5月16日(土)午前10時〜12時
【参加費】無料
【方法】オンライン(ZOOMを使用します)
【お申込み】https://ssl.form-mailer.jp/fms/23a67c67880276
GW,子どもとの時間が増えるとともに、ちょっとしたストレスが増えていたりはしませんか。
今回のオンライン・カフェで取り上げる日記は、ダダを捏ねる子どもを前に途方に暮れた経験を綴った、「子どもは常にベストを尽くしている」です。
読んで感じたことや聞きたくなったことをおしゃべりするうちに、あなたの気持ちも楽になっているかもしれません。
どうぞお気軽にご参加ください。
※ これまでのカフェの様子は、こちらでお読みいただけます。
★★★
こんにちは。東京の小原です。
安部さんの『事実』と『意見』の区別。私もよく混同して感情が揺さぶられることがあるので、日常の中で落ち着いてふり返れる場をもつようにしていきたいなと思いました。
さて今日は、少し前にあった中学生の息子との出来事について書いてみようと思います。
息子は小学生の頃から、何かにはまっては興味がなくなるということを繰り返してきました。
これまではまったものは、カードゲーム、手品(トランプ)、ルービックキューブ、シャープペンシル、バスケットボール、オンラインゲーム・・・などなど。共通しているのは、必ずモノ(道具やアイテム)があり、それを使うだけでなく一定数集めたい、という欲求があることです。よって、彼に渡していたお小遣い、クリスマスや誕生日のプレゼント、お年玉などはその時にはまっていたモノにほぼすべて消えていき、はまるモノが変わると「なんで俺はあんなものにお金を使ってしまったんだ・・・」と落胆しながらまた次のモノにはまるという状態でした。
親としては家庭で定めたルールの範囲で渡しているお金なので、彼の自由に使ってもらうことで構わないと思っていましたが、私は心のどこかで「あ〜また違うものに使って。よく考えて買わないから、どうせ無駄になっちゃうんだろうな⋯」と思っていました。
そんな息子が昨年からはまり出したのが『エアガン』です。お友達が持っているエアガンの画像を見て「かっこいい!」と思ったのがきっかけだそうで、そこからスマホを使って情報をどんどん収集し(こういう時の集中力の高さには本当に脱帽です⋯)、すっかり魅了されていったようです。
私は息子から「最近、エアガンにはまっていて、お小遣いをためたらいずれ買いたいと思っている」という話を聞いたとき、咄嗟に「え〜・・・」という反応をしてしまいました。
その言葉の裏にあったのは、前述のような「どうせ一時的にはまって、また飽きるんでしょ?」という思いだけでなく、そもそも武器に興味を持つのは物騒ではないか、中には危ないもの・法律に触れるようなものがあるのではないか、興味がエスカレートしていずれ危険な世界に足を踏み入れてしまうのではないか⋯等のありとあらゆる『不安』でした。
私の反応から、ネガティブな印象を持っているであろうことを感じ取った息子は、
「別に危なくないし、みんな普通に持ってるよ」と、ありきたりで単純なセリフを言ってきたので、
私は少しカチンときて「他のものと違って、そんな簡単なことじゃないと思うけど」と返しました。
「私はエアガンのことについてよく知らないけど、模造であっても武器の形をしたもので、何らかの規制対象にもなっているはず。そういった情報を調べもせずに簡単に欲しいと言うのは無責任だと思う」と。
すると息子は憤慨し、
「お母さんが知らないだけじゃん。俺だってどんな規制があるかは調べてるし知ってるよ!なんで理解しようとしてくれないんだよ!」
と言って自室にこもってしまいました。
少し落ち着いて考えてみると、私には知識がないので不安になるのは当たり前であって、息子と共にその知識を得たうえで購入の是非や我が家のルールを話し合って決めればよかったわけです。
息子のこれまでのモノの購入に対して熟慮しない(ように見える)姿勢から、今回も“情報を調べもせずに簡単に欲しがっている”と決めつけていたのも私です。また、自分の好きなものを真っ向から人に否定されることがどれだけつらいことなのか、私もこれまでの経験で実感していたのに、そのような伝え方をしてしまったこと⋯。
不安を感じたときの自分が、いかに混乱しがちなのかをまざまざと突き付けられた感じがしました。
一方で、それだけ欲しいなら息子が自分からきちんと説明をするべきであるとも思ったので、息子が今後どうするかを見守ることにしました。
数日たって、また息子がエアガンの話題を出してきたとき、私は「この間は勝手に決めつけてごめん。でも今の私には知識がないから購入の判断ができないので、特に安全性と規制内容について詳しく調べて説明してほしい」と言いました。
最初は「何それ、めっちゃめんどいんだけど⋯」と言われて、また頭にきそうになりましたが、深呼吸をして落ち着いて「そこがクリアにならないと我が家では買えないから」ときっぱりと伝えました。
そして数週間たって、業界団体の自主規制・年齢制限、エアガンの構造・安全に配慮した設計などについて息子は私に説明してくれました。私はそこでさらに、法律の内容・これまで違法として問題になったケースなどの追加情報を得るように伝え、難しい部分は私もサポートしながら一緒に調べて、時間をかけて話し合い我が家でのルールを策定しました。
そしてそろそろ購入に向けて動き出すかというタイミングで息子から「一緒にサバゲ―(サバイバルゲーム)に行ってみない?」と誘われました。機材はレンタル、初心者向けで小学校高学年から参加でき、ファミリー参加も多いとのこと。
私は「いや〜私はいいよ。なんだか怖いし⋯」と言いましたが、息子に「実際に体験したらお母さんもエアガンがどういうものかわかるはずだから」と説得され、結局行ってみることにしました。
行ってみると、噂通りファミリー参加が多く(とはいえ、父+息子パターンがメインで、母+息子パターンは我が家だけでしたが⋯)、そこまで怖くない雰囲気。インストラクターの方がエアガンの使い方やゲームのルールやマナーを丁寧に解説してくれました。
そしていざ体験してみると⋯。はじめは怖くて何もできませんでしたが、慣れてくると面白さが少しわかってきました。また玉の威力がどの程度なのかもわかりましたし、参加していた少年たちが同じチームになると必ず元気よく挨拶をしてくれて、それがこのゲームの慣習だという話を息子から聞き、当初想像していたような暗くて怖い世界ではないこともわかりました。
今回の一連の出来事を通じて、知識や経験がないことが不安や否定につながっていくということを身をもって体験しました。未知が理解にかわったとき、心と体のこわばりがゆっくりほどけていくような気がしました。どこかほっとしたような、少し拍子抜けするような感覚で、「悪くないな」と思いました。
ハートフルコミュニケーションで気質を学ぶなかで、私が属する気質のタイプは、これから起こることに意識が向いており、時には不安にとらわれやすい傾向があることがわかりました。
今回もまさにその気質からくる反応だったわけですが、それでもそのことに気づいて一旦立ち止まり、結果的に2人で一緒に知識を得てルールを策定したことは前向きな対応だったと思いますし、息子のプレゼンを受けて勇気を出して体験しにいったことも自分の中の小さな殻を破る経験になったと思います。
そしてまた、『未知のモノであっても息子が好きなものには変わりない』という彼に対する信頼が私自身を後押ししていたようにも感じます。
その後、クリスマス・お正月というボーナスタイムを経て、息子は欲しかったエアガンやグッズ類を手にしました。自分の部屋の押し入れの一角にコレクションのスペースをつくり、日々手触りや操作音を楽しみ、カスタマイズに勤しんでいます。そしてエアガンに少しだけ詳しくなった私に、愛用のアイテムを持たせてくれて、その魅力を余すことなく語ってくれます。
こうして好きなモノに囲まれて嬉々としている息子をみて、「これがこの子なんだな」と思えたのも新たな発見でした。
息子は「これは絶対に一生の趣味にする!」と豪語していますが、果たしてどうなることやら・・・。
それでは、次の菅原さんにバトンをつなぎます。
東京都/小原由佳
2026年05月04日(月)
No.778
(日記)


