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子育てで精一杯な自分が空しい

トイレトレーニング中の2歳の娘と、1歳の息子がいます。ふたりとも元気でありがたいのですが、毎日が二人のお世話で明け暮れていきます。 仕事をしていた頃の友たちとも段々、話が合わなくなってきました。 社会から取り残されたような寂しさを感じて、やりきれなくなるときがあります。

あなたは一人ではありません

私にもまわりの人がうらやましくてしょうがない時期がありました。 子どもたちが幼く子育てにどっぷりと浸かっていたころ、まわりを見ると、協力的な旦那さまがいて、子どもにも手がかからなくなっていて、 ランチ、ショッピング、趣味にと自由な時間を楽しんでいる人たちがいました。

仕事を続けている友だちはそれなりのポジションに出世し活躍しています。 それなのに鏡にはボロボロの自分。自由に外へ出られず、仕事もできない、友だちと気軽におしゃべりする暇はない、子連れではランチに行くなんて考えられない。 まわりの全てがうらやましくて仕方がありませんでした。

でも、気がつくといつのまにか、私も友だちとランチができるようになっていました。
今の私が昔の自分にいちばん言いたいと思うのは、一人で頑張らないで仲間を作ること、人に助けてもらう勇気をもつことです。 こんな事で困っているから助けがほしいと素直に伝えれば、不思議と助けてくれる人が現れるみたいです。もっと早くに気がついていたら良かったなぁと思っています。

力を抜いてみませんか

私もあなたと同じように思い悩みました。世間に取り残され、このまま寂しく過ごすのかなと。

一人目の子どもを育てている時の私は、目先のことしか考えられませんでした。 あたりまえですが、生活のすべてが子ども中心に流れていくことに慣れていなかったんですね。 自分の時間が取れないことにイラつき、「自分だけが取り残されていく」と焦り、不安と孤独と戦っていました。 親が不安定だと子どもも安心できないのか、ずっと私から離れませんでした。

もし今、過去の私に助言してあげられるとしたら、『もっと力を抜いたらどう?もっと人に頼ったらどう?』と声をかけたいです。 ご飯作るのに疲れたらお惣菜を利用すればいいし、実家や友達、夫や託児所に預けて自分の好きな事をしてもいい・・・ 実際にそうできるようになったのは、二人目が少し大きくなってからでしたが。 一人目の時のように頑張ろうとしても、私は一人だから無理だ!と気付いてから、できないことは無理しなくてもいいと自分を許せるようになりました。

それから時間を見つけては、自分の気になる習い事をしてみたり、リラックスのためにマッサージに行ったり。 ハートフルコミュニケーションに出会ったのも、そんなときでした。自分の世界が広がり、毎日が楽しくなりました。 すると不思議なことに、子どもも友だちと楽しく遊ぶようになりました。

“自分だけが・・・”という壁を作らないでくださいね。あなたはずっと頑張ってきました。 あなたが楽しいと、まわりも幸せになることを忘れないでください。

自分にも優しく

私も同じような時期がありました。 子育ては一生懸命にやっていましたし、あっという間に一日が終わってしまう感じでしたが、何か物足りない、 毎日同じことの繰り返しのようでつまらないモヤモヤしたものを抱えていました。

その頃は「子育て中は子どものことを一番に考えなくてはいけない」と考えていて、「自分のことは、子どものために我慢しなくては」とストイックになっていました。 どこかに子育ての犠牲になっている意識もあったかもしれません。 もっと自分に寛容でいればよかった、自分を大切にしたり、自分のことを考える時間を持ったり、自分の夢を探したりしてもよかったかなと今、感じています。 そうすれば「私は子どもと一緒にいることを選んでいる」と自信を持って言えたでしょうし、子どもたちが全面的に親を頼ってくれるこの時期の子育てを、積極的に楽しめたと思います。

子育てが前進している証

あなたは一生懸命にお子さんたちに愛情を注いでいる方なんだなぁと思いました。 愛してやまないお子さんたちに手がかかる時期、社会で輝いている人とご自身とを比べて寂しさを感じていらっしゃるのですね。 考えようによっては、お子さんに夢中で周りに構う暇もない時を経て、少し周りに目が向けられる余裕ができてきたということではないでしょうか。 子育ての段階が一歩前進しているのを感じます。

そこで、提案があります。今、周りに向けていらっしゃる「できていることを見つける目」を、ご自身にも向けてみませんか? プラスの目で見ると案外充実した毎日を送っていることに気がつくかもしれませんよ。

子育ては、手間をかけたくても、頬ずりしたくてもできなくなる子離れの時が、必ず来ます。 目いっぱい手間のかかる子育てを、世話をやける時間を楽しんでほしいなぁと思います。 今できていること、今だからできることを探すことを、忘れないでいてくださいね。

自然な流れを受け入れる

そのお気持、とってもよくわかります。 仕事をしていた時の友人と話が合わなくなってきて感じる寂しさ、社会から取り残されたような空しさ・・・。私もどっぷり感じていました。

でもある時、置かれている環境と対峙している状況が違えば、話が合わなくなるのは当然だと気付き、寂しさやむなしさも吹っ飛びました。 それは育児に限らず起こることで、それが自然なんだと。
そう気づいたら、子育てサークルに参加するとか、同じ状況のママさんたちと交流を持つことも自然とするようになりました。 やってみると、楽しいものです。今では、子どもの幼稚園から高校時代を通して、子どもが結んでくれた沢山の友人がいます。生涯の友もできました。

子育てで精一杯の時間は、親が人間的に成長している有意義な時間だと思います。たとえば、自分の事を後回しにしてでも子どもに尽くす、思いやる等々。 「人としての大切な修行だ、自分も人として成長していくのだ」と思いながら、子育てをしてきました。つらい時も沢山ありましたが、 丁寧に子育てすると、子どもは必ず報いてくれることを学びました。 92歳の母もよく言います。「子育ては、親を育てる」って。今はたいへんかもしれませんが、必ず素晴らしいご褒美がありますよ。

自分のための時間を作る

年子のお子さんたちを一生懸命育てていらっしゃる様子が目に浮かびました。 私も子どもが幼かった頃、あっという間に1日が過ぎて、「今日もちゃんとした“日本語”、話さなかったな~」と思ったことが何回もあります。 気付くと幼児語ばかりの毎日で、とても寂しくてやりきれなくなるときもたくさんありました。 ですが、近所のママとお友達になって、同じような悩みを話したり聞いたりすることで、気分が変わっていきました。 何より“ちゃんとした日本語”が話せることが嬉しかったことを覚えています。

こうした経験から私がおすすめするのは、自分の時間を持つことです。 週に一度、月に一度でも、少しの時間、自分のためだけに使える時間を作って、その時は子どもから離れて、自分のしたいことをしたり、いろいろと好きなことを考えたり。 気分も変わりますし、自分のことを大切にすると、子育ても新たな気持ちでできると思います。

新たな出会いから社会との繋がりが

自分の時間を持つために、私は託児付きの講座を探して、参加しました。
託児付きであることが第一条件なので、あまり興味のない内容のものもあったのですが(笑)、 それはそれで、「あー、こういう考え方、こういう世界もあるのか」と視野が広がりましたし、興味のあるテーマですと、もちろん、とても楽しめました!

そこでの学びや人との出会いが、子どもが生まれるまでとは違った形で、私と社会とを繋げていってくれました。

あなた自身のための一歩を

お子さんたちのために、あなたは本当に頑張っていらっしゃいますね。 私も三人の子どもたちが幼いころ、毎日が無我夢中のうちに過ぎていきました。 独身のころは、周りの人が結婚してお母さんになっていくのをうらやましく思っていたのですが・・・。 あなたのお友だちもあなたを見て、「うらやましい、私も子育てしたい」と思っているかもしれませんよ。“隣の芝は青い”のですよね。

そうはいっても、今感じている空しさをどうしたらいいか?
一人で抱え込まずに、一歩踏み出すことだと私は思います。 私がしたのは、「子育ての仲間を見つけること」と、「ゆっくり休むこと」です。同じような年頃の子どもをもつお母さんと知り合って気持ちを打ち明け合ううちに、子育てを協力し合える友人ができていきましたし、両親や主人に協力してもらったり、一時預かりなどに子どもたちを預けて、リフレッシュの時間も取るようにしました。 そうした時間のなかで同じ価値観を持つ仲間同士で集まるようになって、今、震災復興支援の活動を一緒にしています。

2歳と1歳の子育て中のあなたは、たぶん、誰が見ても、誰がやっても、いちばん大変なときです。ぜひ、ご自分にお休み時間を作ってあげてくださいね。

こんな解消法もあります

あなたは、全くそのまま、20数年前の私です。 私の場合、夜中に授乳などで起きたり、公園に毎日通ったりは苦ではなかったけれど、この”社会から取り残されたような寂しさ”は辛かったですね…。

「子育ては素晴らしい仕事よ」「長い人生の中で、だかだか数年のことだから」と言われても、ちっとも気持ちが晴れませんでした。 そういう気持ちでいると、困ったことに、子どももあまり可愛く思えなくなってきました。

そこで、「子どもが寝たあとの、わずかな時間、ほっと一息ついてコーヒーを飲みながらできて、ちょっとワクワクできること」は何かを考えて、懸賞に応募するようになりました。 まあ、結果は当たったり当たらなかったりですがですが、ささやかでも、当たると嬉しいものでした。

やがてそれが嵩じて、ちょっとした文章を書いて雑誌などに投稿するようになりました。これも採用されると、嬉しかったですね~。 それを続けていくことで、新しい出会いもあり、家で子どもたちの世話をしながらでも、「社会とつながっている」という実感を持てるようになりました。

少ない時間でも楽しめて、「社会とのつながり」感を持てそうなこと、あなたの場合はどんなことでしょうか?

外の世界にアンテナを立てる

私の場合、いつか仕事に戻ろうという気持ちがあったので、新聞の折り込みの求人チラシは常に見ていました。 「今の私に出来る仕事は?」と、勤務時間・勤務場所・時給は毎回チェックしていました。そのおかげで子育てしながら働ける職場に出会えました。

世の中の動きにアンテナを張っていると、いつかチャンスが訪れます。 外の世界にアンテナを立てて、これから先、どうなりたいのか、どうしたいのか、何をしたいのか/したくないのかを今のうちにいろいろと調べたり考えたりしておくことをおすすめします。 目指す方向がはっきりと準備できていれば、その時がくれば行動に移すのは難しくありません。

今はまだ何をしたいかがわからなくても、大丈夫!子育てしながら考える時間があります。 うらやましいなぁと思う人を思い浮かべたり、ああなりたいなぁと思う理想の人を参考にしてもいいですよね。

あなたはお子さんたちのことも自分のことも大事にできる、素敵なお母さんだと思います。
あなたが私と同じくらいになったら、どんなふうに今を振り返っているでしょうか。応援していますよ。

空しさは新たなステージに進む合図です

幼い二人の命と笑顔を全力で守ってきたあなたの視界に、子育て以外のことも映るようになった今、あなたの時間とエネルギーをあなた自身のためにも遣える時が来たようですね。

子どもたちはこれから少しずつ、あなたがこれまで引き受けていたことを自分でできるようになっていきます。 このとき、あなたの愛情は子どもたちの前進の支えとなるでしょうし、あなたが自分らしく生きようと努力する姿は、子どもたちに生きることの意味を教えることでしょう。

「親」という役割は、子どもの成長をサポートできると同時に、自分自身も成長させることのできる、貴重な役割なのです。