言われればやるが、習慣にならない小1男子
小1になった長男のことです。何回言っても 言われるまでやらないので困っています。言われれば動くのですが、基本自分から動きません。 せめて外出から帰っての『手洗いうがい』は低学年のうちに習慣づけたいのですが、何かいい方法はないでしょうか。
親子で楽しめる要素を取り入れてみる
言われればちゃんと出来るお子さん。自分から出来るようになったら、もっと嬉しいですね。私には息子が二人います。次男の方は、一度言われたことはわりと守れるタイプ。それに対して長男は、言われてからやるタイプだったので、私もつい、口うるさくなりがちでした。今思えば、長男は、楽しいことには俊敏に動けていたので、やって欲しいことに楽しい要素を作ってあげられたら、自分から行動しやすくなったかもしれないなと思います。言われなくても『手洗いうがい』をしたらハイタッチが出来るとか、ポイントが溜まったら、親子のお楽しみタイムが増えるなど、楽しい要素があると、親もカリカリしなくてすみそうです。
話し合って習慣化のアイデアを考える
基本の生活習慣は低学年のうちに身に付けたいですよね。我が家の末っ子も、声をかければ動くのですが、なかなか習慣化できませんでした。本人に聞いてみると、やらなければいけないことは分かっている様子。そこで、話し合って帰宅後のやることをリストアップ。文字とイラストで紙に描いてホワイトボードに貼り、やることが終わったら各項目にマグネットを貼る方法にしようと決めました。何をするのか可視化されて、出来ていること、出来ていないことが一目瞭然に。末っ子もマグネットを貼るのが楽しいみたいで、いつの間にか習慣が身に付いていました。起床後のやることリストもあると朝の準備がスムーズになったので、おススメですよ。
誰の仕事?
言われればやるけど、本当は言わなくてもやってほしいですよね。特にこの時期は『手洗いうがい』はしてほしいもの。でも、それってそもそも誰の仕事なのか、親子で話してみてはいかがでしょうか?『手洗いうがい』しなかったら、言わなかった親の責任なのか、それとも、やらなかった子どもの責任なのか。きっと今は「お母さんが言わなかったから」や「あなたがやらないから」など、お互いに責任を押し付けあっているのかも?「誰の仕事なのか」考えるチャンスととらえて、親子で一緒に話し合ってみませんか。
黙って見守り、『その時』をとらえる
相談者さんのように、習慣化のめあてを一つに絞ると、取り組みやすいし結果が分かりやすいですね。『手洗いうがい』の習慣付けができたら、その他にも応用できそうです。そこで、ハートフルコーチ養成講座で学んだ『黙って見守る』方法をお伝えします。先ず、「自ら手洗いうがいをしてほしい」という親の思いを伝えます。次に、「今日から『手洗いうがいして!』って言わないよ。」と宣言してみて下さい。あとは、黙って『その時』が来るのを見守りましょう。そして、ついに来た『その時』を見逃さず、「自分からできたね!」と大いに喜んで下さい。お子さんが忘れていても大丈夫。経験上、できない時はスルーして、できた時に共に喜ぶのがポイントのようです。お試し下さい。
ハートフルコミュニケーションが目指しているのは「子どもの幸せな自立」です。親の役割は、子どもが社会に出たときに自らの道を選び、自らの力で歩んでいけるように、その力を養う過程をコーチとなってサポートすること。「手洗いうがい」の習慣化は、子にとっては「自律(自立)」の、親にとっては「サポート」のとても良い練習の機会ですね。
根気よく、子どもの様子を観察し、その子に合った習慣化の工夫を親子で話し合い、子ども自らが選択し実践する。親は手出し口出ししないようにグッと我慢して、そばで見守る。大事なのは、子どもを信じ、諦めないこと。そして子どもを信じると決めた自分自身を信じること。コツコツ積み上げていけば、今は遠く思える道のりも、過ぎ去ってみれば、きっと微笑ましい思い出になることでしょう。
養成講座初級
「子育て軸5つのポイント」、コーチングの手法、学びの実践と振り返りで定着をはかり、自分自身の子育て軸へと育てていく講座です。