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祖父母の甘やかしをなんとかしたい

義理の親は、初孫である4歳の娘におもちゃや洋服をたくさん買い与えます。 ゲームはさせないのが我が家の方針だったのに、先日はついに、“〇〇ごっち”が送られてきました。 娘も祖父母は何でも買ってくれるとわかっていて、ほしいものがあると私には言わずに祖父母にねだるようになっています。 このままでは良くないと思うのですが、どう切り出せばよいのかわかりません。

「約束を守る子ども」に育てるための協力者に

とてもよくわかります。本当に祖父母はなんと孫に甘いのでしょうか! 我が家は同居でしたが、義父母と育児の方針が合わず、ずいぶん悩みました。 おもちゃ、洋服、おやつ、を買い与える、我慢させずになんでもオッケー等々。 助かる時もありますが、こちらの許容範囲を超えると、悩みの種ですよね。 子どももどんどん調子にのって、ねだる、甘える…その姿もイヤでした。 せっかくいい気分になっている子どもに向かって私がどなりちらしたりして、これはよくないな、と思いました。

私の場合、とにかく「ダメなものはダメ」ということを子どもに教えたかったので、まずは子どもと、我が家のルールを約束、確認しました。 「お風呂の後は水と麦茶だけ飲んでよくて、ジュースはダメ」「お買い物のとき、買ってもいいお菓子は1つ、100円まで」「高いおもちゃはお誕生日の時に」などです。

そのうえで、祖父母にその約束を守るための協力者となってもらうことにしました。 気をつけたことは、角がたたないように、相手を責めることにならないように、伝えるタイミングを見計らうことと、伝え方に工夫をしたことです。

例えば、お風呂あがりにはなるべく同じ空間にいて、子どもが祖母にジュースをねだろうとしたら、まずは子どもに向かって「あれ? お約束はなんだったっけ?」と確認。 それから祖父母に、「最近虫歯が心配になってきて、お風呂の後は水と麦茶だけにしようね、と子どもと約束したんです。なのでご協力お願いしま~す!」 というように、子どもに親との約束を守らせるために、祖父母に協力をお願いするという形にしました。

これは思ったよりうまくいき、その後なにか子どもがねだってくると義父母も「お約束はなんだったかな?」「ママやパパに聞いてからね」というように変わってくれました。

手紙を書いて気付いた、思いがけないこと

私も、同じことで悩みました。 自分の親になら「やめてよ」「いらない」と断れるのに、義理の親となるとそうはいかなくて・・・。 面と向かって話して万が一こじれたら困るので手紙で伝えることを思いついたのですが、なかなかうまくまとめられませんでした。 ところが何度も書き直すうちに、自分が本当に望んでいることが何かが見えてきたのです。

私が一番いやだったのは実は、「おばあちゃんなら何でも言うとおりにしてくれる」と決めつけて、思い通りにいかないと不機嫌になる娘のわがままな態度だったんだって。 それで、娘の態度については親子でよく話し合いました。

自体はそれほどいやではないことがわかったので、この際と思って、買ってもらえると嬉しいものをリクエストするようにしました。 「せっかく戴くものですから、子どもたちが長く大切にできるものであるとうれしい」とか、「昔から伝わってきた伝承遊びなども、今の子どもたちは新鮮に感じて喜んで遊びます」 とか。 ずうずうしいと思われたかもしれませんが、義母は孫にいい顔ができたし、子どもたちもうれしいし、私も気持ちよく見守ることができて、これはこれでよかったと思っています。

夫婦で解決をめざす

あなたのお気持ち、よくわかります。 私も子どもが義母と出かけておもちゃ買ってもらって帰ってくるたびに、いや~な気分になったものでした。 そこで私は、夫に困っていることを伝えて、夫から話してもらいました。

もともと夫の意見を大事にする義母なので、うまくいきましたが、ご家庭によっていろいろな事情もあると思います。 あなたのパートナーは、この件に関してどう考えているのでしょう? まずは夫婦でこの問題を話し合ってみるのもよいかもしれませんね。

しつけの当事者になってもらう

これは困りますよね。 うちもそうでしたが、子どもは次々と新しいおもちゃをほしがってねだり、でも新しいおもちゃでよろこんで遊ぶのはその時だけで、いずれほっぽりだして、家にはいらないおもちゃがどんどん溜まり・・・。

私の場合、それもまたストレスでしたので、思い切って義母に、この問題の当事者になっていただきました。 具体的には、物を大切にしない様子が目立ってきていることを説明し、躾をするうえで困っていることを相談して、一緒に考えてもらいました

「最近、おもちゃを大切にしなくて困っているんです。 お片づけもしなくて・・・。せっかくおばあちゃんから買ってもらったのに。どうしましょう」というふうに。 すると義母も、かわいい孫の教育を自分ごととして捉えてくれるようになり、その後買い与えは、なくなりました。 少しくらいはあっても、それは義母の楽しみとして、私も歩み寄れるようになりました。

そのかわりクリスマスとお誕生日は、「おばあちゃんにおねがいしてごらん~(高いおもちゃは・・・)」なんて。 親の懐も痛まず、義母は大喜びで高額おもちゃを堂々と孫に買えていました。 普段は買い控えていただく分、ここぞという時にどーんと大きなプレゼントという、我が家の円満おもちゃプレゼントの図式ができあがりました。

孫を喜ばせる他の方法を知らせる

うちも初孫だったこともあって、義父母の甘やかしには参りました。 遠方に住んでいたのですが、夏休みやお正月に訪れるたびに、息子に言われるままに食べ物でもおもちゃでもどんどん買い与えて・・・・。 夫からは厳しい親だったと聞いていたのに、孫のことになったとたん、どうしてこんなに甘くできるのかというくらい。 それであるとき、思い余って聞いてみました。返ってきた答えは、「だって、喜ぶ顔が見たいもの!」。

その思いを知ってからは、物を買い与える以外の方法で、孫が喜んでいることを感じてもらう機会を作りました。 たとえば、お正月は一緒にかるた。少し大きくなったらトランプ、小学校高学年時は百人一首。 義母はとても楽しそうでしたし、子どもも、何回せがんでも義母はけっして断らないため、えんえん・・・えんえん・・・遊んでいて。私も助かって、大成功でした。

子どもに渡す時期をコントロールする

最近は”孫育て”が新聞やテレビでも注目されていますよね。 うちではそれを切り出すきっかけにしました。 祖父母の孫を思う気持ちに訴えたのです。

「いつもありがとうございます。子どもにとって、無条件で甘えられるところがあるのは大事って、テレビの特集でも言ってました。これからもよろしくお願いします。 ただ、子どもの言いなりになっていると、そのうち増長するという話もあって、それが心配です」と、祖父母と孫のこれからを考えることをお願いしてみました。 その結果、送ってくださったおもちゃは一旦、私たち夫婦が預かって、子どもにはすぐに与えないことに。

義母が好きな時におもちゃを買って送ってもらっておいて、子どもに渡す時期は親が決めるというやり方です。 渡した後は、必ず息子にお礼の電話をかけさせました。

それでわかったのですが、うちの義母は孫におもちゃを買うことそれ自体が楽しくって、それで孫が遊んでいるかどうかはあまり興味がないようなのです。 それからは、息子が喜びそうなおもちゃは折を見て渡し、そうでもないものはまとめておいて、誕生日のときにプレゼントと一緒に特大箱に入れて渡しました。 子どもも中身よりもその数の多さにびっくりして喜んでいました。

こんな見方もあります

実は私は、このご質問を読んで、「羨ましい」と思ってしまいました。 子どもが生まれた時、義理の父はもう亡くなっていましたし、主人の父親がとても厳しい人だったせいもあると思いますが、義母も義祖母も何かをくれるということはほとんどありませんでした。なんでも買ってくださるって、ありがたいことでもありますよね。

ちょっと高価かな、なんて物も買ってもらえることもあるでしょうから、「買ってもらってラッキー♪」とつぶやいてみると、何かが変わってくるかもしれませんよ。

立場が変わってわかったこと

私の義母も、娘によくおもちゃを買い与えていました。 私からは断れなくて主人に「何とか言ってよ」とお願いしたら、「買いたいんだから、買わせておけよ」とまったく取り合わず、夫婦喧嘩の元になったこともあります。

その娘に子どもが生まれて、私は祖母の立場になりました。 すると、「もう少し大きくなったらディズニーランド行こうね」「遊園地やバーベキューもいいよね」と、思考は完璧に孫中心で、娘の困惑など眼中にありません。

常に孫のことが頭にあって、可愛いもの、便利なものがあると買いたくなります。 ただ義母と私との関係と明らかに違うのは、「邪魔だからいらない」などと娘が断ってくることです。 もしこれを嫁に言われたら・・・と想像して思い至ったのは、あのころの私は、義母に悪く思われたくなくて断れなかったんだということです。 あなたのなかにも、同じ思いがあるかもしれませんね。

そういえば、自分の親とは子どもを産んで感じていることや、「こんな子育てがしたい」とか話していたけど、義母とは子育てについて話したことはありませんでした。 もし、あのころの私が子育てのことや自分の思いを心を開いて伝えていれば、義母とももっと気持ちの良い関係を築けていたように思います。
今回のことが、あなたと義父母の心の交流を深めるきっかけになるとよいですね。

子育ての主導権は親にある

私の子どもたちは成人していますが、彼らが幼い頃、あなたと同じ思いを味わいました。 そして、「孫が早くほしい」と思うようになった今は、義父母の方のお気持ちも分かります。 ただただ、可愛がりたいのです。初孫とあって相当張り切っていらっしゃるのではないでしょうか。 「子どもは好きじゃない」と言っていた友人が、孫ができたとたんに別人のようにべた可愛がりして、孫のためにランチも断ってくるほど。 孫の力は恐るべし、です。

まだ孫のいない友人たちと、「自分の子育ては一生懸命がんばった。だから孫は無条件にかわいがる。甘やかす。しつけや教育については親がやればいい」という話もします。 みんな、子育ては親に任せるつもりなのですね。「親と祖父母の役割は違う」とも思っています。それを分かってくださるとありがたいなぁと思います。

ですから、親であるあなたが主導権を握っていいのです。 義父母にはあなたの子育てに協力してもらうというスタンスで、お子さんの幸せのために一緒になにができるかを、話し合ってみてはいかがでしょう。 あなたの優しい気持ちが伝わりますように。

まずは子どもと話し合いましょう

身近にいる人が子どもに対して自分と同じ接し方をしてくれると、良い面もたしかにあります。 でも、想像してみてください。もし、ただひとつのやり方でしか子どもが自立できないとしたら・・・あなた自身も苦しくなりはしませんか?

それならいっそ、祖父母の甘やかしを“自分の子育てを邪魔するもの”と捉えるかわりに、“子どもの対応力を育てるチャンス”と受け止めてみるのも、ひとつの方法です。 そのためにもまずは、「ここまではOKだけど、ここからは絶対にダメ」という“我が家の枠組み”を決めて、子どもに教えます。 そして、枠組みの範疇のことは受け入れ、枠組みから外れることは「ダメ」という姿勢を一貫させます。

ゲームがダメという枠組みを理解した子どもは、送られてきた〇〇っちについても枠組みを守ることを前提に、「どうすればよいだろう?」と柔軟に考えるようになるでしょう。 ゲームの贈り主も孫の対応をみて、「次からは喜んで使ってもらえるものを」と考えるかもしれません。