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おもちゃを貸せない3歳女の子です。

近所の公園へ遊びに行くのですが、砂場でお友達におもちゃを貸したくなく「かして。」と声をかけられても知らん顔。 来年からは入園の予定ですが、このままでは、幼稚園でお友達が出来ないのでは?と心配です。 どうしたらよいでしょうか?

『うまくいかない』経験をしよう

あ~我が家でもありましたね~そういう時期。心配する気持ちよく分かります。 某社のDVDでは、○○じろうがおもちゃなどを『かして』というと、必ずお友達から『いい よ』とお返事があり貸してもらえます。しかし、現実では自分の思う通りにいくとはかぎ りません。むしろうまくいかない方が多いですよね。
我が家の息子は、児童館などで、少し年齢や月齢が上のお友達と遊びながら、他の人から 貸してもらってうれしかった経験や、うまくいかない経験を何度もするうちに、 自分のものも貸してあげられるようになりました。
うまくいかなければ、3才なりに考えます。『○○くんが貸してほしかった時に、同じ事さ れたらどうかな?』という言葉かけや、お友達に貸してもらったら、『ありがとう』とお 礼を言うことも同時に教えていましたね。子どもはこちらが思うよりしっかりしています よ。どうしても貸してあげられない時は、その子なりの理由があるはず。それを聞いてあ げるだけでもいいかもしれません。まだ言葉でうまく伝えられない時は、親が代弁してあ げる、言葉を促す等サポートできることがたくさんあります。いつも貸してあげる必要は ないし、自分もいつも貸してもらえるわけではないことを学ぶ時期かなぁなんて思ってい ました。親がそばで見守りながら遊んでいるうちは、大きなトラブルにもならないはず。 安心できる環境の中で、『うまくいかない』経験をたくさんさせてあげてください。きっ とこれから先のコミュニケーションに役立ちますよ。

入園までにできること

お友達におもちゃを貸せないままだと、園で仲良く遊べないかも…と、不安に感じますよ ね。
では、お母さんは将来、娘さんがどんなお子さんに育ってほしいですか?例えば、友達に 「かして」と言われた時、いつも言われるまま、自分はまだ使いたいのに我慢して貸して しまう、というのは違いますよね。自分がまだ使いたい気持ちがあるなら、それを相手に 伝える力。相手も使いたいんだ、と、相手の気持ちに気付く力。そして、もし貸しても良 いなら、「いいよ」と、貸してあげたり、「もう少し遊びたいから、終わってからでもい い?」と交渉するなど、自分も相手も気持ちよく遊べるよう話し合える、そんな力を持っ たお子さんでしょうか。そんなコミュニケーション能力は、自然と身につくものではなく 、周りの人とのやり取りのなかで育ってくるものだと思います。入園前であれば、まずは 家族の中でも貸し借りの練習はできます。我が家は、3人男兄弟の末に娘が生まれ、彼女 は兄達から溺愛されています。欲しいおもちゃは「それかして。」と言えば、すぐに貸し てくれ、してほしいことがあれば、兄達は自分の用事を後回しにしても彼女を優先します 。これでは、幼稚園に行った時に娘本人が困ると思い、私と遊んでいる時には、「かして 」と言っても、時には「今、お母さんが使ってるの。終わってからでいい?」と伝えます 。その後「終わったよ。どうぞ。待っててくれてありがとね。」と渡す等しています。少 しずつでも、相手の気持ちに気づいて、自分の気持ちも話してくれるといいな、という思 いでやり取りしていたら、今、幼稚園でも貸し借りしながら遊んでいますよ。

3歳のルールは大人と違う

親としてはやっぱり、公共の場で「かして」されたら「どうぞ」してほしいものですよね 。知らん顔したり、「ダメ!」などと大声を出したりしたら、意地悪な子、身勝手な子、 などのマイナスの印象を持ってしまうかもしれません。
でも、3歳の「かして」への反応には、大人が読み取るような意味はないのかもしれません 。わが子も3歳ぐらいの頃、「かして」されてもうまく反応できず、無視したり、親の方に 逃げてきたり、泣いたりしていました。わが子に「どうぞ」してもらえなかった子どもた ちの反応も、実に様々でした。戸惑う子、勝手に持っていく子、返事があるまで粘る子、 すぐ諦める子……。
私の印象ですが、3歳の段階では、「どうぞ」ができたから友達になれるとか、「どうぞ」 できないと仲間外れにされるというようなことは、あまりなさそうです。一緒に遊ぶとい っても、並んで別々のことをするだけで、大人の思うお友達とはだいぶ様子が違います。 子どもたちの素朴なやり取りを大人の物差しで測っても、あまり意味はないのかもしれま せん。「どうぞ」の練習もさせてみましたが、優しい大人には笑顔で「どうぞ」できても 、知らない子ども相手では難しいようでした。それでも幼稚園に入って、先生の指導を受 けながら子ども同士のやり取りをするうち、いつのまにか「どうぞ」できるようになって いました。

声かけサポートしてみては

初めての本格的な集団生活をひかえ、お友だち関係のこと心配になりますよね。
うちの場合は、人見知りや恥じらいという気持ちを自覚する前から保育園デビューをし、 集団生活の中でいろいろな人と関わりながら自然に「かして」&「どうぞ」を覚えてくれ ました。
ちょうど、3歳の頃だったと思うのですが、保育園のお迎え時に先生から、「今日は珍しく お友達に、おもちゃを譲ってあげられませんでした…」と言われた記憶がよみがえりまし た。いつもとは違う態度というのが気にかかり、帰り道で「今日はお友だちにかしてあげ られなかったの?どうしてかな?」と子供に聞いてみたのですが、子供は今日そんなこと があったということさえ、忘れていたような…反応でした。なので、私も「そんな日もあ るよねー」と、あまり気にしないようにしていました。その後、相手のお子さんとも別段 変わりなく、それまで通り仲良く過ごすことができていました。
3歳児にとっての貸さない理由は、恥ずかしい、どうしたらいいか分からない、今のタイ ミングでは貸せない…とか、大人が心配しがちな、いわゆる意地悪的な気持ちというより は、どう反応したらいいのか未だよく分からないところから来るのかもしれません。 側にいる大人が「お友だちが貸して欲しいって、どうする?何て言おうか?」などと声を かけサポートしてあげるのもありかな、と思います。そのうち、集団生活にもなれ自分の 気持ちを少しずつ相手に伝えられるよう成長して行かれるのではないかなと思います。

「貸せない」、「貸さない」どっち?

ブランコの順番待ち、お道具の貸し借り・・・公園で遊ぶにもお作法が必要なんですよね 。周囲への配慮は、大人でもKY(空気を読めない)と言われるくらいですから、難しいも のですね。 
お子さんはどうして「貸せない」のでしょうか。意地悪して「貸さない」のでしょうか? 例えば、お砂場で、造形の真っ最中でしたら貸してあげる気にはなりません。大人でも途 中でペースを乱されたくないときはありませんか?また、深く掘るならこのシャベルがい いとか、お気に入りの道具じゃないと仕上がりが納得いかないかもしれません。 また、貸してもいいけど、壊されたくないなど。こだわりの強いお子さんなら、自分が使 っていないときでも他人に貸すのは嫌なのかもしれません。 
以前、某国営放送局で4歳児10人のやりとりを観察する番組を見ました。その中で印象に 残ったのは、女の子が2人(A子とB子)、お人形を巡って取り合ったところ。しばらく2人 で揉めていましたが、A子はあきらめ、別のお人形でC子と遊び始めました。お人形が手に 入ったものの、ひとりで遊ぶB子。A子とC子が楽しそうに遊んでいるのをうらやましく思 い、「なかまにいれて」と思い切って声をかけました。すると、側にいたC子が、「じゃ 、そのお人形貸してあげなきゃ。」とB子に促すと、B子は素直にA子に貸すことができま した。このように社会性が身についてくるのは4歳頃と言われています。自分の「好き」を 存分に楽しむ時期があってこそ、貸したときと貸さなかったときの気持ちの違いに気付け るかもしれません。 貸してあげられない場面は親にとっては気まずいですが、まずは、お子さんの事情を観察 してみませんか。

ポイント

まだ集団生活を始めてないお子さんには、家庭の中で「かして」&「どうぞ」を声に出し て実践されるのが、慣れて行く近道なのかなぁと思います。時には、自分の思うように貸 してもらえなかったりする経験の中で、どんな風にすればよいのかを子ども自身が一歩ず つ学んでくれると嬉しいですね。一つ一つの経験によって子どもは成長していくもの、と 信じて少し長い目で見守ってあげてください。