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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

食事に時間がかかり困っています

4歳の女の子です。食べるのが遅く、夕食に2時間もかかる時があります。 保育園では、早くはないが量を少なめにしたら、みんなと同じくらいに食べ終えているそうです。忙しい朝は特に困っています。 何かいい方法はないでしょうか。

時間の見方を教える

お母さんが困ってしまうお気持ちとっても分かります。 4歳位だと『何故そんなに時間がかかるの?』とか『ご飯食べるの楽しくないの?』などと聞いてもピンとこない年齢かと思います。 強く問いつめて、食事をすることが楽しくなくなっては可哀想です。そこでおすすめは『時間』を教えることです。
物事には制限時間があり、「時間内に終わらなければいけない事」と「自由に使える時間がある事」を覚えてもらいましょう。 例えば夕飯の時などに、見えるところに時計を置き、分かり易くスタートとゴールに印をつけます。 最初は、時間内に食べられそうな量でスタート。ゴールまでに食べられた時はお母さんも一緒に喜びます。 家族で一緒に挑戦してもいいですね。そして徐々に量を増やしていきます。 続けていくうちに、お子さんの中に食事を時間内に終えるという感覚が根付き始めます。 感覚として楽しく体験出来るかもしれません。
私の娘は早食いで、食事はお腹に入れば良いというタイプでしたが、今では長~い時間いつまでも食事を楽しむ食いしん坊になっています。大人になってまで食事に何時間もかかる人はいないと思います。 今はお母さんも一緒に、食事の時間をお子さんと楽しんでみてください!

残さず食べようとしているお子さんを認めることから

我が家の子ども達も、小さい時は食べるのが遅く時間がかかりました。 特に朝は、出かける時間までに食べ終わらないのではないかとハラハラ。ついつい急かせたくなりました。 でも、子ども達はどうでしょう。お子さんはまだ4 歳。「あと 5 分で食べ終わらないと!」なんて考えていないでしょう。それよりも、全部食べよう!という気持ちの方が強いのでは? その気持ちを先ずは認めてあげてはいかがでしょう。
今では想像もできませんが、幼い頃食が細かった娘には、毎朝「どれくらい食べられる?このくらい?」と食パンにナイフをあてて大きさを示しながら聞きました。 そして、本人が食べられそうな量を、子どもが食べやすい大きさに切ってから焼きました。 最初は、自分が思っている量を予測するのは難しかったのですが、だんだんわかってくるようになりました。 次に食事にかかる時間を計り、出かける時間から逆算して朝食を始めるようにすると、娘は朝食を残さず食べることができ、幼稚園に行く時間にも間に合うようになりました。今は大学生の息子と娘。 さすがに食べるペースを状況に合わせて調整しています。 1人暮らしの息子は、出かける20分前に起きて朝食を済ませて家を飛び出す日もあれば、1時間半前に起きて洗濯、朝食をゆっくり済ませて出かける日もあるとか。
小さいうちは、先ずは残さず食べることを大切に、食べるペースはだんだん状況に合わせられるようになっていくと思います。

量ではなく、機嫌がいいかどうか

食べないと健康や発達が心配ですし、保育園では、「朝ご飯は食べさせてきてください。」と言われます。 親として「食べさせなければ」と責任も感じますよね。
保育園では量を減らして食べているとの事。その量はどの位なのでしょう。まずは、食べている保育園での様子を手掛かりにしてみてはいかがでしょう。 盛り付け量や声掛けのコツ等、先生方が工夫されている事を家庭でもやってみるとか。そして工夫をしながら、少し視点を変えて『量ではなく、機嫌がいいかどうか』を食事の判断基準にしてみましょう。 食の嗜好は様々で子どもによって全く異なります。試行錯誤していく中で、結局どこにいきつくかというと、『その子が健康で機嫌がいいか』です。 よく車の燃費に例えて説明しています。例えば、20年前のガソリン車と、その後進化してきたハイブリッド車のような燃費の良い車では、同じ距離を走るにもエネルギー使用量が全く異なります。 どちらもガソリンを補給しますが、必要量は全く違います。でも、調子良く同じ距離を走ってくれるなら車としてはそれで十分です。
お母さんが今まで育ててきて毎日見ていて、お子さんが健康で機嫌が良い範疇に入っているなら「この子は燃費が良いので、無理して食べさせようとしなくても大丈夫」と腹をくくるのも一案かなと思います。 家庭での食事は、食べるだけでなく会話を楽しむ時間でもあると思います。 家族にとって、楽しい時間になるといいですね。

まずは原因を見つけて、無理なく楽しみながら食事ができる工夫をしてみませんか?

食事に時間がかかると、寝る時間が遅くなったり、他のことにも影響が出てしまいますよね。
我が家の娘は、小さい頃は年相応の量を食べる事ができませんでした。ですので、あらかじめ量を少な目にしたり、本人に食べる量を聞いてから器に入れたりしました。 でも、食べる量が少ないと栄養が足りるか心配でした。そこで、夕食前におやつを食べない、苦手な物は食べやすいようにする、など、無理のない範囲でなるべくたくさん食べられるように考えました。 また、話し始めるとそちらに夢中になってしまい、なかなか食べ終える事ができないという事もありました。会話を楽しみながら食べる事も大切ですが、ある程度の時間で食べ終える事も大切です。 食事が終わったらボードゲームで遊んだり、ちょっとした食後のデザートを用意したり、食後に楽しみな事を作る事もありました。 そうすると、「早く食べて早く遊ぼう!」と、食事の後の楽しみな事を話しながら、食事をする事ができたように思います。
お子さんは、なぜ食べるのが遅くなってしまうのでしょうか。まずは、食事の様子から原因を探し対策を練ってみませんか。 朝は起きてすぐだと食べられない可能性もあると思います。ちなみに娘は、活動量が増えるに従って、食べる意欲も増してきたように思います。 原因が分かれば、どうしたらいいのか、どんな言葉を掛けたらいいのか、ヒントが見つかると思います。

生活習慣を身につけるチャンス

夕食に2時間もかかっては、見守るお母さんも難儀ですね。その2時間の間、お子さんはどんな様子ですか?そしてお母さんは、その間どうされていますか?
食事に長い時間がかかると聞くと、子ども側の問題のように思われがちですが、視点を変えると“親が食事をさせたままにしている”という親側の問題ととらえることもできます。 そこで、ピンチはチャンス!これを『生活習慣を身につける』良い機会ととらえて、働きかけを変えてみましょう。 特に食生活は幼いうちに良い習慣が身につくと、子どもは健康的社会的に暮らしやすくなります。 スプーンやお箸を使って自分で食事ができるようになったら、家族と一緒に食事の時間を楽しめる習慣が身につくといいですね。
その為に教えたいことは、例えば、おおよその食事の時間内に食べ終わること、食べる時のお行儀、食べ終わった食器の片づけなど。 これらを身につける為には、ルールを決めると良いでしょう。遊び食べが始まったら食事は片付けること。一度「ごちそうさま」をしたらもう食事はおしまい。やっぱり食べる!は無し。 食べ終わった食器は自分で片づける等々。そして家族みんなでルールを守り子どもに優しく声がけをしながら子どもの食習慣を整えていきましょう。 ルールがあれば、だらだら2時間食べ続けることは無くなると思います。
お母さん一人で悩まないで、家族みんなでお子さんを見守りながら育てていけるといいですね。

POINT

食べるのが早い子遅い子、沢山食べる子小食な子。子どもの食生活の様子は色々です。 『食事に時間がかかる』の原因も色々かと思います。 食事の仕方、量、環境、約束が決まっていない、など様々な視点から食事の様子をよく観察してみて下さい。 そして原因が見つかったら、お母さんだけで解決しようとせず、ご家族みんなでお子さんを見守りながら良い方向に導いていけるといいですね。
ご家族みなさんで楽しい食事ができますように…。