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習い事が長続きしない

やりたいことを見つけてほしくていろいろ習い事をさせているのに、うまくいかないことがあるとすぐに「やめたい」と言います。どうしたら続けさせられでしょう。

できているところを見つけてみましょう

親としては、子どものことを考えて、していることなのですよね。できるだけ可能性を伸ばしてあげたいと思ってさせているのに、「やめたい」と言われたら、なんとしても続けて欲しいと思いますよね。

私もそんなことがありました。最初のうちは「もうちょっとがんばってみたら」とか、「もう少し続ければ上手になれるのに、おしい!」と励ましたり、持ち上げたりしていましたが効果なし。そこで続けさせるのはあきらめたのですが、成果は感じて欲しかったので、「わかった。やめたいんだね。でも平泳ぎが25メートル泳げるようになってよかったね」と言ったところ、しばらくして「やっぱり、クロールにも挑戦してみる」と言い出しました。よくよく話を聞いてみたら、クロールがうまくできなくていやになっていたようなのです。この経験から、できているところにフォーカスすることが大事だということに気がつきました。「3か月しか続かないじゃない」、ではなく、「3か月続いたね」というように、できていることを見つけてあげてください。きっとお子さんを見る目が変わりますよ。

習い事を通して、お子さんに何を学んでほしいですか?

我が家でも、3人の子どもに、ピアノ、絵画、水泳、バレエ、習字、サッカー、英会話…と、いろいろな習い事をさせてきました。でも、それぞれに向き不向きや好き嫌いがあり、長く続いているもの、すぐにやめたものといろいろです。当然、すったもんだもたくさんありました。

それでも私が習い事をさせた理由は、趣味を身につけて生活を豊かにしてほしい。そして、その中で打ち込めるものが見つかったらなおいいだろう…と思ったから。
そのためには「子どもが楽しく取り組める」ということを一番大切にしようと思いました。その上で、どうしたら子どもが楽しく習い事に取り組めるようになるのかな、ということをよく考えました。

あなたの場合はどうですか? お子さんが習い事にどんな姿で取り組んでくれたら親として嬉しいですか? その習い事を通して、どんなことを身につけてくれたらいいなとお考えですか?
そのためにあなたが大事にしたいことは何ですか? まず、ご自身の気持ちを整理してみませんか。

親が大切に思っていることを、習い事を通して、子どもに伝えられたら素敵ですよね。

 

大人だって、気持ちが乗らないときはあるよね

「子どもにはいろいろな経験をさせたい。多くの選択肢を与えたい」。親としてのそんな思いはありますよね。私も、そうでした。しかも、「継続は力なり」「一度休むと休みぐせが付く」と考えていたので、余程のことがない限りやめさせませんでした。
ところが子どもは、「行ってきた」と私に嘘をついて、サボっていたんです。

大きくなってからその話を聞いて、全く気づいていなかったことにショックを受けると同時に、「子どもの事は何でも分かっている(理解している)」という私の幻想はすっかり崩れました。

でもよく考えれば、常にやる気満々でいるなんて難しいですよね。親だって「今日は、掃除するの、面倒くさいな。夕飯のメニューが全然浮かばなーい」と気分が乗らない時もあるじゃないですか。人間にはリズムがあります。今は行きたくない気分なんだと一度受け止めたうえで、親が習い事をさせたい理由、続けて欲しい理由をお子さんに伝えてみてはいかがでしょう。

「やめたい」って言える関係、いいですね

子どもの気持ちになって考えてみませんか? 例えば、習いごとに「親に行けって言われたから行く」とか、「お姉ちゃんが習っているからついでに行くとか」だとしたたらどうでしょう? 私自身、ピアノを弾くたびに母に怒られたので、ピアノが好きになれず、ずっと辞めたいと思っていました。でも当時は、母が怖くていえませんでした。本当は、新体操を習いたかったのですが、不機嫌になるのがわかっていたので、言い出せませなかったのです。

結果的に、仕事のためにはピアノは必要だったので、今は習っていて良かったと思っていますが、どうせならもっとピアノの楽しさを教えてくれたらよかったのにと思います。ですから、お母さんにやめたい気持ちをぶつけられるお子さんは、健全です。お子さんにゆっくりと向き合って、やめたい気持ちに寄り添ってみませんか? その時には、その気持ちを否定せずに、「やめたいんだね」と繰り返してから、じっくりお子さんの話を聞いてみてあげてくださいね。自分の気持ちをお母さんに受け止めてもらえたと感じたら、お子さんも自分がなぜやめたいと思ったのかということを整理することができるかもしれません。

どんなことなら、楽しんでできそう?

確かに、子どもがやりたいことを見つけて、生き生きと取り組んでくれたらうれしいですよね。

それを見つけるためにも、お子さんがどんなことが好きで、どんなことに対し時間を忘れて集中しているか、観察してみてはどうでしょう。普段の生活の中で、親子で一緒に楽しみながら興味の方向性を模索していくという方法もあると思います。あせらずに、楽しみながらお子さんの「好きな事」を見つけてあげてください。

お子さんの気持ちを受け止めて、
言葉の奥にある気持ちを聞いてみましょう。

やりたいことを見つけて欲しいという気持ちは、よくわかります。でも、お子さんが「うまくいかないことがあると、すぐにやめたいと言う」のは、なぜなのでしょうね。「やめたい」と言われたら、こちらも「どうして!」と聞きたくなりますが、そこは我慢。お子さんの言葉に動揺せず、その気持ちを、そのまま一度受けとめてみてあげてはいかがでしょう。そうしたら、お子さんはどんな反応をするでしょう。お母さんが、自分の気持ちをわかってくれたと感じたら、「やめたい」という思いの奥にある気持ちを話してくれるかもしれません。その上で、お子さんの出来ているところを見つける目を持って、お子さんに寄り添ってあげてください。 そうしたら、きっと何かが起こりますよ。