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外で遊ばない

小3の男の子。外で思いっきり遊んで欲しいのに、家にこもってばかりです。遊ぶ約束をしてきなさいといっても、約束できません。

親の取り越し苦労ということも

外でおもいっきり元気に遊んで欲しいという親御さんのお気持ちはよくわかります。 お友達と仲良く遊んでほしいですよね。実は、私もそうでした。 家にこもっていられると、「友だちがいないのかしら」とか、「どこか具合でも悪いのかしら」なんて、良からぬことを想像してしまったりして・・・。

うちの場合は、近所に自由に遊びに行ける友だちはいなかったので、 「なんとか遊ばせたい」と必死になり、子どもに学校でお友達と放課後に遊ぶ約束をさせて、車で送り迎えをして遊ばせるということをしていました。 私がそんな思いまでして、遊ばせようとしていたのに、とうの本人はというと、別に友達と遊ばなくても平気だったのです。 かといって、友だちが居ないというわけではなく、友だちとは学校で遊び、家では家の過ごし方をしていてそれで満足だったのです。

もしかしたらお子さんも、遊ぶ約束が「できない」のではなく、「しない」のかもしれませんね。

子どもなりに、外で気を使っていることもある

私も、娘が小学4年生ぐらいまで、「遊ぶ約束をしてくるように」と言っていました。 「お母さんが電話してあげようか」とまで言ったりして・・・、今思えば、ずいぶんと親バカだったと思う事もしていました。 でも、当時は本当に、「なんで友達と遊ばないのかしら」と、不思議だったのです。

中学生になった娘が言うには、「普段の学校生活では意外と気を使っているので、週末の休みには家でのんびりしたかった」とのこと。 小学生では、学校の生活で気を使っている事を、自分で自覚できないかもしれませんが、子どもは子どもなりに気を使って生活していたようです。 お子さんの場合は、どうでしょうか?一度聞いてみてもいいかもしれませんね。

一人でいられるということは、強みかもしれないと思うようになりました

私自身は、友だちが遊んでいるのに自分が誘われないと、仲間はずれにされたような感じがとてもしてしまうタイプなのですが、子どもは意外と平気でした。 また、友達が遊びに行くときでも、自分が行きたくなければ「行かない」と言える子でした。 しかし私は、「みんなが行くなら、私も行く」というタイプなので、そんな子どもの気持ちを理解するのには、時間がかかりました。

大学生になった今、相変わらず一人で本を読んだりするのが好きなようですが、その一方で、友達と旅行に行ったり、大所帯の部活で部長を務めたりしています。 本当に気の合う仲間も出来てきているようなので、今は安心しています。

「空気を読んで軽く明るく付き合っていくのが、友人関係を保つ秘訣」と思う若い人も多い中、あまり他人を気にせずに、 「一人でも楽しい」「自分はこれをしたいから、これをする」という感覚は、むしろ強みかもしれないと、最近は思ったりしています。

外遊びの楽しさを一緒に体感

外で遊んで欲しいのなら、お子さんに外遊びの楽しさを知る機会をつくるとよいと思います。 我が家では、休日に子どもと一緒に近くのプレーパーク(冒険遊び場)に行って遊ぶことが多いのですが、お近くにあそび場はありますか?
あるいは、キャンプなどの企画に参加する、外遊びの好きなご家族と一緒に遊ぶ計画を立てるなど、外遊びの楽しさを知る機会をつくる方法はいろいろあると思います。

子どもに外遊びの楽しさを教えるには、親自身が自然を楽しんだり、スポーツをしたり、外で見てきたこと体験したことを、子どもにも話して聞かせるというのも良いですね。
親の楽しそうな様子を見ることで、子どもも自然に外に興味を持つようになるかもしれません。

家で遊ぶほうが好きな子もいる

外でおもいっきり遊んで欲しいということですが、外遊びばかりしている我が子を見ていると、反対に読書や工作、研究、絵画、料理など文化的なことに興味を持つお子さんは、 とても魅力的に映ります。 でもそれは、無いものねだりかも知れませんね。大人でも、外に出かけるのが好きな人と、家にいるほうが好きな人がいますよね。子どもも同じではないでしょうか。

お子さんが興味を持っていること、楽しんでできることは何ですか?そちらに関心を持ってあげてはどうでしょう? 子どもが好きなことに、親も関心を持ってあげたら、きっとお子さんも嬉しいと思います。 また、同じことで楽しめる友達がみつかれば、約束してくるかもしれませんよ。

親子の時間を楽しむ工夫を

もし、お子さんが家で楽しそうに過ごしているのならば、そんなに心配しなくて大丈夫ではないでしょうか? お子さんにとって居心地のいい場所がおうちなのでしょうね。ママのそばに居たいのかも知れません。うちの場合はそうでした。

子どもが低学年の頃、親子で工作にはまり、毎日のように部屋中に大中小の段ボール箱をごろごろ散乱させて大作の製作に夢中になった時期がありました。 2人で夕食もよく作りました。それらのことは、今でもすごくいい思い出です。

幼い頃に、じっくりコミュニケーションをとって丁寧に向き合ったせいか、思春期を迎えても、会話が途切れることはありません。 今振り返ると、そんな親子の楽しいひと時が、お互いの信頼関係を育んでいたと感じています。

理由は何でしょう

お子さんが家にこもってばかりで、外で遊ばないということですが、まず、困っているのは誰かということを考えてみましょう。 お子さん自身ですか?それともお母さんですか?家で遊ぶこと、友だちと約束をしないことをお子さんはどう思っているでしょうか? 誰の問題かということを整理することから始めると、筋道が見えてきます。

その上で、お子さんがお友達と遊ばない理由をあげてみると、いくつか考えられると思います。

①友達と遊びたいのに自分から声をかけられない。「一緒に遊ぼう」「私も入れて」が自ら言えない。 ②友達が仲間に入れてくれない。何かが原因でいじめられている。 ③友達と遊ぶより一人でノンビリしたい。 お子さんは、どのパターンだと思いますか?

親はどうしても①や②を心配してしまうことが多いようです。
「友達とうまく付き合えるのかしら」と心配になるし、「コミュニケーションが苦手な子になって欲しくない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、お子さん自身が、「外で遊びたい!誰かと約束したい!」と、思っていないとしたら、「友だちと仲良く遊びなさい」といい続けられるのは、あまり嬉しいことではないですよね。

まずはお子さんが、家で何をしているのか、その時のお子さんの様子をしっかり観察してみましょう。