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何をするのにもゆっくりで、時間がかかって困っています。

小学2年生の女の子。とにかく行動が遅くて、何をするにも時間がかかります。 できるだけ、見守ろうと思うのですが、特に時間が決まっているときなどは、私もついイライラしてしまいます。 どうしたらもう少し早く行動できるようになるのか、毎日頭を痛めています。

子どもがやる気になるような工夫をしてみる

私は、着替えの時に「どっちが早いかな~。 お母さんと競争してみようよ!」と一緒に着替えたら、子どももおもしろがって着替えるようになり、そのうち、一人でもさっさと着替えるようになりました。

お子さんが自分から楽しんで行動できるような働きかけを工夫してみるというのも、やる気を育てる一歩です。 どんな働きかけをすれば、お子さんが乗ってきそうですか?

自分で時間管理ができるように

うちの場合、「いつまでに、何をしなくてはならないといけないのか」ということを具体的に子どもと話をして、そのためにはいつから準備をすれば間に合うかを、 本人に考えさせるようにしました。 成長するにつれて、本人が「自分は結構時間がかかる」、ということを認識するようになったのか、自分で時間に余裕をもって行動するようになりました。

今中3ですが、出かける前の支度に余裕を見て2時間ぐらいかけています! そんな様子をみていると、私は「もっとちゃちゃっとやってしまえばいいのに…」と思いますが子どもには子どものペースがあるので仕方ないですよね。 性格やペースは変えられませんが、本人が困らないようにするにはどうしたら良いかということを一緒に考えることで、子ども自身が時間の管理をできるようになりました。

比較的早く行動できるときは、どんな時?

「何をするにも時間がかかって困っている」その気持ち、よくわかります。
特に、朝の忙しい時間などにゆっくりされると、ほんと困ってしまい「早く、早く!」と言いたくなりますよね。 「何をするにもゆっくり…」ということですが、その中でも比較的スピードアップしているのは、どういう時ですか? 探してみてください。そういうときと他のときでは何が違うのでしょうか?

たとえば、ごはんが好きなメニューの時には早くテーブルに着くとか…。 お気に入りの洋服だと早く着替えるとか…。ちょっと観察してみてはどうでしょう。 そこにヒントがあるかもしれません。 その上で、どうしたら決まった時間の中でしなくてはならないことをできるようになるのか、そのための工夫を、お子さんと一緒に考えてみてはどうでしょうか。

ちょっと前のお子さんのことを思い出してみれば・・・

私にも小3の娘がいますが、他の兄弟と比べてものんびりやで、いつもファンタジーの世界にいるような、ほんわかした子です。 うちの場合には、何かをしていても、すぐに他の何かに気を取られ、手が止まってしまうのです。 ですから私もその娘に対しては、これまでついつい「よそ見してないで、早く!」と言ってしまうことが多かったのです。

しかし、大きくなるにつれて、最後まで集中してできることも増えてきて、最近はあまり気にならなくなってきました。

その経験からお伝えしたいのは、イライラしないで見守るためには、ちょっと前のお子さんと比べて成長したことを見つけること。 1・2年前と比較すれば、自分でできるようになったことや、早くできるようになったことも、ちょっとずつは増えているはずではないでしょうか。 子ども自身の成長に気づくことができてから、私もあまり焦らずに子どもの様子を見ていることができるようになってきました。

「ゆっくりで時間がかかる」を言い換えると、「ていねいでしっかり取り組む」ということになる!? 

我が家の次女がまさにそうでした! ですから私も、子どもには「早く、早く!」とマシンガンのように言っていました(汗) でもあるとき、そんな私に幼稚園の担任の先生が「○○ちゃんは何をするのも丁寧で、しっかりとできるからいいですよね」とおっしゃって下さったことがありました。

そのときの「丁寧でしっかりしている」という言葉は、「そんな見方もあるのか!」とまさに目からウロコでした。 そういわれてみると、確かに物事に取り組むときに、いろいろ考えているし、時間がかかってもやりとげるという面があるのです。

それ以来ずっと、娘に対してイラッとすると、魔法の呪文のように唱えて自分に言い聞かせています。「ゆっくりは丁寧、ゆっくりはしっかり…」と。 お子さんの場合、見方を変えてみるとどんなことが見えてくるでしょうか。

親自身に余裕がないと、イライラがつのる

毎日忙しく、せわしない生活を送っていると、ついつい「早く・早く」と子どもをせきたててしまってしまいがちです。 その証拠に、私は、実家に帰省すると、子どもが同じことをしていても、イライラせずに見守ることができるのです。

同じ時間なのに、どうしてこうも違って感じるのか…。 考えてみると、親である私自身の余裕のなさや、心の焦りが、時間の流れを変えて感じさせているということに気がつきました。

それ以来、できるだけイライラしなくてすむように、私自身が5分早く行動するということを心がけるようにしました。 個人差はあれ、子どものペースは大人と比べれば、ゆっくりなもの。自分に余裕があると子どものペースにもイライラしなくてすみますよ。

ゆっくりも、個性と思えば。

これはまさに私の姿…。実は、私は今でも、本当に何をするにも時間がかかります。 我が家では、私がゆっくりタイプで、娘が待てないせっかちタイプなんです。 ですから逆に私が娘から「早く、早く」と怒られています。でも、だからと言って早くできるようになるわけではなく、嫌な気分が残るだけです。 そんな私ですが、親からは、そのことで注意されたり、急かされた覚えがないのです。

今思えば、そのおかげで劣等感を感じずにこられたのはとてもありがたかったです。 こんな私でも、大人になってなんとかやっています。 また、ゆっくりペースの私のそばに居るだけで心が落ち着くなんて言ってくれる人たちもいます。

お子さんもこれからいろいろな経験をしながら、自分なりに快適に過ごす方法を見つけていくのではないでしょうか。 お子さんの個性を大事に育ててくださったらうれしいです。

まず、子ども自身が困っているのか、困っていないのかを考えてみる

お子さん自身が、自分の行動がゆっくりだから間に合わなかったり、困ったりしたことはありますか? もしかしたら、まだ困ったことがないのかもしれませんね。「早くしないと困る!」と思っているのは、親だけということはありませんか? まず、そのことを考えてみてください。

もしお子さんは困っていないのだとすれば、子どもの問題は子どもに任せて、あなた自身のイライラをどうコントロールするか、そちらの工夫をしてみましょう。
一方、お子さん自身が困っているとしたら、「だから早くしなさいといったでしょう」と責めるのではなく、「どうしたらできるようになるかな」と、 お子さん自身が考えられるようなサポートをするのも、コーチとしての働きかけのひとつです。 「早く!」と焦る気持ちもわかりますが、お子さんの力を信じて、お子さんができそうなやり方や、言葉がけを工夫してみてください。