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小4男子、中学受験するのにやる気がない

小4男子で、中学受験のために勉強していますが、本人にやる気がありません。本人から「頭が良くなりたい!」と言いだしたので受験勉強をしていますが、あまり宿題もやってなくて本当にやる気があるのかわかりません。 塾の先生からは「とりあえず様子を見ましょう」と言われたのですが、どのようにすればやる気が出るのかが悩みです。

やる気スイッチを入れるのは本人

我家は現在、大学を目指す受験生がいます。気になりますよね、子どものやる気。もしかするとまだお子さんの中では中学受験に関して、本気のやる気が湧いて来ていないのかもしれません。うちも中学受験を経験しました。お友だちに誘われて学習塾の無料体験講習に参加したのがきっかけで、当初は中学受験のことなど考えてもいませんでした。ただ、塾ではテストで高得点だと名前が貼り出されたりするのが励みになっていたようです。また、5年生くらいになると受験に向けて本気で取り組む塾仲間たちも増えて来ます。そんな姿に触発されて「自分だって!」という気持ちが芽生えたようでした。本当のやる気は本人の中から湧いてくるもの。例えば、「ぜひ、この学校に入りたい!」と本人が強く望む志望校を見つける。憧れの職業があるのであれば、その目標までの道のりを子どもと一緒に具体的にイメージしてみる等、本気のやる気を目覚めさせるための働きかけ策を講じつつ、親はぐっと堪えて見守ることだと思います。お子さんはなぜ「頭が良くなりたい!」と言い出したのでしょう。そこに“本気”につながる働きかけ策のヒントはありませんか? やる気のスイッチがあるとすれば、それを押すことが出来るのは子ども自身なのです。

当時の子どもの気持ちと今の自分自身を振り返ってみる

中学受験…うちの子には全く無縁だったので、中学受験にチャレンジしているというだけで、私は頭が下がります。 今回の「やる気があるのか分からない」というご相談ですが、「頭が良くなりたい」と言い出した時のお子さんは、どんな様子でしたか?何か学校で困っていることがあったのでしょうか?そして「頭が良くなりたい」という言葉の裏に、お子さんのどんな思いがあったのでしょう。テストで良い点を取りたいという軽い気持ち。頭が良くなって自慢したい気持ち…などその時のことを、改めてお子さんと振り返ってみてはどうでしょうか。 また、子どもが言い出して決めたことなのに、いつの間にか親の方が必死になっていた…ということはないでしょうか。「もう!自分でやるって言ったでしょ?そんなにやる気がないのなら、辞めれば!?」と言いつつ、本当に辞めようとすると止めてしまう…うちは習い事でよくこんなやり取りをしていました。子どもの目標をいつの間にか親の目標にしてしまうこと…親にとっての「あるある」です。 時々、自分自身も立ち止まり、「親は子どものサポート役」ということを再確認出来たら良いなぁと思います。

好奇心を引き出す働きかけを

お子さんの「頭が良くなりたい」という言葉をよく拾われましたね。ふだんからお子さんに関心が向いていなければ、スルーしてしまうところです。今回のご相談を受け、私の父の話をしたいと思います。私の父は勉強が苦手だったそうですが、本当に頭が良いなと感心することがあります。それは、壊れた物を何でも直してしまうところです。電気じかけのオモチャや扇風機、テレビなどなど。やがて人から修理の依頼をされるようになり、いつの間にかそれが仕事になりました。更に、勉強とは無縁だった父が75歳になってから、資格を取るために数学の参考書を買って勉強を始めたことには驚きました。 お子さんの好きなものや興味があることは何でしょう?勉強というとなんだか堅苦しく感じてしまいますが、教科書の中にそれに繋がる内容を見つけられると思います。お子さんの好きなことに気付けたら、そこから知識を広げるような働きかけをすることで興味や関心も膨らんでくるかもしれません。例えば好きな食材を探しに産地を巡ってみる、買い物をする時に、決まったお金を渡して、同じものをいくつ買えるか考えてみるなど、会話や体験を勉強に絡めていくと社会や算数そして国語も、親子で楽しく共有できる時間になりそうです。 勉強は塾の先生にお任せして、家では違った視点からの働きかけをしてみてはいかがでしょうか。

本人も行きたい、親御さんも行かせたい学校を探す

中学受験は本人のやる気次第だというところはありますよね。「受験はしたい!でも勉強大変…」と思っている生徒は多く、本人も葛藤しています。私は塾運営をしておりますが、まさに今そういった生徒がいます。 経験上、学校見学へ行くのが一番やる気が上がるように思います。学校によってカラーは様々。伝統校の校風や校舎が最先端でキレイ、留学などのグローバル意識、面倒見の良さ、男子校・女子校の魅力…どれも偏差値では表すことができない私学の良さがあります。お子さんはどの学校が気に入っていますか?ここでのポイントが「本人が行きたい学校と、親御さんが行かせたい学校を合わせる」ことです。目標が一致すると、目指す学校の話題になります。制服姿や通学の様子を一緒に想像したり、その学校の良いところを共感できたりします。中学受験は子ども一人だけでは難しく、親御さんのサポートがあっての中学受験です。これからの塾代や6年間の私学の授業料を払うのも親御さんです。だからこそ、親子の意見・目標を一致させることが何よりも大切です。 せっかくの中学受験を「大変だった…」で終わらせるのではなく、「やってよかった」と思えるようにできたらいいですね。応援しています。

お子さんの心の状態に目を向けてみませんか

我が家の息子も中学受験をしました。合格が難しい状況なのに、本当に成績を上げる努力をしているのだろうか、と思う事がありました。やる気がないと感じた私は、受験をやめる事も考えていいのでは、という話を何度かしました。すると、本人は「頑張りたい」と、一点張り。親から見るとやる気がないように見えても、本人は頑張っていて、受験に対するやる気を持っていたようです。ですので、やる気と宿題をする事は、イコールではないかもしれません。やる気はあるけど、他に出来ない原因があるかもしれません。その場合は、それを解消する為、お子さんと話をして、お子さんが納得する方法を探してみてください。息子の場合は、点数を上げる勉強の仕方を知らないようだったので、それを教えてくれる塾を探し、転塾しました。 一方で、「頭が良くなりたい」と思ったのはなぜでしょう。まだ、漠然としているかもしれませんが、その理由を考える事で受験に対しての取り組み方が変わる事もあると思います。頭が良くなって何かしたいことがあるなら、その為にがんばろうと再確認できますね。また、頭が良くなることがゴールであれば、別の方法でも叶えられるかもしれません。 お子さん自身が望む道を歩めるよう、親が心の支えとなり、子どもにとって信頼できる応援隊になってあげてくださいね。

今、親にできることは?

子どもがやる気なさげに見えるとき、親はヤキモキしますよね。やる気スイッチがあるのなら押したい気持ちになりますが、それを押すのは本人で、また、受験に挑むのも本人です。では、いったい親には何ができるのでしょうか。 一つは、子どもの様子を観察することです。親戚の子どもぐらいの距離感で見てみると、ちがった様子が見えてきます。もしかすると、やる気はあるけれど何かに困っていてできないのかもしれません。 もう一つは、子どもの話を聞くことです。例えば「頭が良くなりたい」というのはどういうことだったのでしょうか?その時の背景や、思いを話すうちに、自分でも気づかなかった本音がポロッと出てくることもあります。この時に大切なのは、否定せずにそれを受け止めることです。ひょっとすると、受験が唯一の方法ではないのかもしれません。 気持ちを受け止めてもらうことで、受験にせよ何にせよ、チャレンジする心の素地が整います。これがやる気の源泉のように思います。 更にもう一つは、チャレンジを支える環境を整えることです。受験であれば親子で行きたい学校を見学するのも良いでしょう。将来の夢や子どもの興味関心に応じた働きかけをするのも良いのではないでしょうか。