1. トップページ
  2. 子育て・自分育てに活かす / ハートフル子育てIdea Box
  3. 学童期
乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小5、小1の兄弟の話を平等に聴くにはどうすればいいか

2人の息子の母です。仕事から帰り子どもの世話をする時間は限られている中、兄弟の話を平等に聴かないと、どちらかが拗ねてしまいます。どのように対応すればよいでしょうか。

お母さんがファシリテーターになって場をつくる

兄弟2人でお母さんを取り合っているような、微笑ましい光景が目に浮かびました。きっとここまでお子さんそれぞれと、しっかり信頼関係を作られてきたのだと思います。私の場合、仕事帰りに子どもを放課後教室へ迎えに行き、そこから帰宅までの道のりがお決まりのおしゃべりタイムでした。その習慣が思春期を迎えた今でも、お互いに「ねえ、ちょっと聞いて!」と言い合える関係に繋がっていると思えます。どのように、今後もその信頼関係を育てていくかがテーマとなりますね。3人または家族みんなで話す機会を習慣的につくることを提案します。例えば夕食時など、毎日家族でテーブルを囲み、それぞれが聞いて欲しいことや相談したいことを話します。そして、その時は子どもたちの話しを一方的に聞くだけではなく、お母さんも含め全員が聞き役であり話し手になります。親もその日、嬉しかったことや腹が立った出来事を子どもたちに聞いてもらい「これってどう思う?」などと、子ども目線の意見を聞いてみるのも良いのではないでしょうか。それぞれが双方向に話せることで、満足感はアップするかもしれません。

お兄ちゃんにチャレンジしてもらおう

少ない時間で2人の話を平等に聞くのは日々大変ですね。この先、思春期に入ると話さなくなることも多くなるかもしれません。今だから聞けることに耳を傾けたいものです。仕事から帰ってからのお母さんの時間は限られているので、有効的に活用するためにお兄ちゃんに協力してもらったらいいかもしれません。そこで学校から帰ってお母さんに話す前に、今日お母さんに伝えなきゃいけないことをまとめておいてもらうようにします。 今日話したいことを順序立てて考えてもらう。話すことをまとめることで論理性も高まるので良い勉強にもなります。私は塾講師として、日々子どもたちの様子を見ていますが、小5ともなると「君にはこうしてもらえると母は助かる」という感じて期待されることは、彼にとってとてもいいことではないかと思います。始めは難しいかもしれませんが、慣れていくとまとめる力がついてくるかと思います。そして、お兄ちゃんは間もなく思春期を迎えるころ、いえ、もう始まっているのかもしれません。お兄ちゃんのための特別な時間を設けてください。できれば、二人きりで出かける時間があるとそこで彼の話に集中することができます。

本人たちに相談する

息子さんたちの気持ちを大切にしたいお母さんのお気持ちはよくわかります。我が家は一人っ子ですのでこのケースではありませんでしたが、何か問題が起こると母親の私がひとりで解決しようと必死に考えることが多かったです。当時は子どもを信頼していないという思いは微塵もありませんでしたが、今考えると信頼しきれていなかったのです。母親の私の方が良い考えが見つけられると勝手に思っていました。子どもには解決しようとする力があります。お母さんは2人の話を平等に聞きたいし、聞いているつもりと正直に伝えましょう。その上で息子さんたちにどうすれば良いか相談してはいかがでしょうか?「お母さんは二人の話を聞きたいけど、いっぺんに話されるとうまく聞けないし、どうしたらいい?」と言う具合に、お子さんたちに解決力があると信じ伝えることで、お子さんたちも自分ごとで考える気持ちになると思います。3人が納得いく答えを一緒に考えてはどうでしょうか?

1人ずつ向き合う時間を作る

私にも歳が2つ離れた娘がいます。長女とはいろいろあって、一緒に行動したり話すことが多いのに、次女には時間を割くことがあまりありませんでした。ある時、それではいけないと思い、次女を連れ出し、ファミレスでお昼ご飯を食べながらおしゃべりをしたことがありました。娘はとても喜びその時間を楽しんでいました。高校生になった時にもそれが良い思い出で、嬉しかったと話してくれました。子どもから見た親の平等な態度とはどんなものなのか分かりませんが、1人ずつ落ち着いて話す時間は、自分のことを大切にされていると感じられる時間になるのではと思います。限られた時間の中で、何を優先するかは大人である私たちしだいですが、平等に話を聴くことに関心をもたれたのは、お子さんにとってはとても嬉しいことですね。しかしお仕事をされているとなると、お子さんが話したいタイミングと聴くタイミングにもズレが生じてしまいそうです。ですからここは思い切って、日々の細かいことは気にせず、土日などお休みの時にお子さんを1人ずつ連れ出してじっくり向き合う時間を作るというのはいかがでしょうか。というのは、きっとその安心感があれば、平等ではないと思うこともなくなるのではないかと思います。

子どもの満足感はそれぞれ

もう成人した息子と娘がいますが、娘から「ママはお兄ちゃんとばかり話してる!」とつい最近まで言われ、その度に娘に謝っていました。息子の方が弁が立つため、2人が同時にしゃべると、ついつい息子の方に話が引っ張られてしまいがちでした。とりわけ、2人が小さい時は語彙の豊富な上の子が話を独占するという場面がよく起こりました。高校生になった娘にどうしてあげたらよかったのか尋ねたところ、「抱っこしてくれたらよかった」と言いました。息子の話を聴く間は、娘を膝の上に乗せてぎゅっと抱きしめてあげていればよかったのか、とその時になって気づいたのでした。2人の子どもから同じように話を聴くというのは一見平等なのかもしれませんが、もしかしたら子どもが本当に満足するのは他のことなのかもしれません。コーチの提案のように親子で話したり、子どもに考えてもらったり、時には1対1の時間を作ってみたり、その子が「自分は大切にされている」という満足感を満たす方法を見つけられるとよいですね。