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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小5の娘が、小2の弟に何かとうるさく口出しします

「ご飯の時には肘をつかないのっ!」「ちゃんと手を洗いなさいっ!」などなど。
言っていることは間違ってはいないのですが、
とにかく口うるさいので、弟も怒るし、私も聞いていてイライラします。
「注意するのは、お母さんの仕事。 あなたは自分のことをちゃんとしなさい。」
と言って聞かせるのですが、いっこうに変わらず困っています。

見方を変えてみる

困っていらっしゃるのですね。例えばこんなことをしてみてはどうでしょう。

お母さんとお姉ちゃん、弟くんと3人、お互いのいいところ探しです。 そうすると、弟くんの「ご飯を食べるのに時間がかかる」が「味わって食べている」に。 またお姉ちゃんの「口うるさい」が「気にかけてくれてるんだね」などになるかも。 やっていることや言っていることは同じでも、見方を変えると印象がだいぶ変わってきます。

私は塾講師をしているのですが、授業の休み時間にとても賑やかな小学生たちに正直「うるさいな~」と イラッとしたことが何度もありました。 が、ある時「この子たちはまだパワーが残っている!元気があるっていいな」とふと思ったら、それからイライラしなくなりました。

いきなりだと子どもたちも戸惑うかもしれないので、まずはお母さんが子どもたちのいいところを言ったり、 小さなカードに書いて渡したりするのはどうでしょう。 また、お互いのいいところをゲーム感覚で言い合うとより言いやすくなるかもしれません。 「じゃあお姉ちゃんの言いところを先に2つ言ったほうがより大きいケーキを食べられる!」とか。 ちょっとした工夫で、お互いの良いところ探し、結構楽しくなるかも。

任せる

「息子さんに注意するのはお母さんの仕事」と思っていらっしゃるのですね。 だから一層、娘さんの言動にイライラするのかもしれません。 ならばいっそのこと、「あなたに任せた」と言って、娘さんの仕事にしてはいかがでしょうか。

あんまり娘さんが張り切って(?)一度にいろいろ言うと、息子さんも大変です。 なので、お母さんも協力して、娘さんと一緒に、息子さんにして欲しいことをリストアップし、取り組みやすそう なものから順位をつけます。
そして、ひとつずつ目標にして、クリアしていきます。その際、大事なこと。
娘さんが注意していいのは、その時目標にしているひとつだけです。(例えば「肘をつかない」)
娘さんに任せた以上は、口出しをせず、見守ってください。
そして、息子さんがまず一つクリアできたら、皆で喜び、娘さんや息子さんの好きなお菓子を買う、とか、 好きなお料理を作る、など、プチお祝いするのはどうでしょうか?

自分も体験させる

私が子どもの頃、姉弟ゲンカをすると、父は私に(私が弟にしたのと)同じことをしました。 父にきついことを言われたり、たたかれたり、自分が嫌な思いをすることで、やられた弟の気持ちがわかりました。 ので、我が家の子どもたちにも、少々荒療治ですが、同じことをして、それぞれの気持ちを体験させています。

お姉ちゃんの言い方、言う内容が目に余るようだったら、待ってました!とばかりにお母さんが普段のお姉ちゃんの 口調バリバリで、口うるさく注意してみたらどうでしょう。 きっとお姉ちゃんは嫌でしょうね。すごく頭にくるかもしれません。そこで、一言、 「ね…こんな風に言われるとどんな気持ちになる?」と。
そしてここからは、穏やか母さんに戻り(ここが大切!)
「弟を注意してくれるのはありがたいけれど、もう少しやり方を考えよう」と伝え、一緒に考えてみたらいかが でしょう。
今後様々な人との関わりの中で、自分が良かれと思ってしていても、相手を傷つけてしまったり、周りの人も嫌な 気持ちにさせてしまう事があるということを教えるいい機会になりそうですね。

それをする子どもの気持ちを考える

まるで、我が家のことか、と思いました。
うちの娘も「昭和のドラマの小姑かっ!」とつっこみたくなるくらいの、弟へのネチネチ小言ぶりで、 「どうしてそんなに意地悪なの?」と悲しくなるくらいでした。 で、ある時、ママ友と話していると、他の家庭でも、似たようなことが起きていることがわかりました。

そこでちょっと注意して、その家庭の様子、そのお母さんの言葉、当事者の子どもたちの言動を見ていると、 「もしかして寂しいのかな?」と気づいたのです。
下の子に目が向きがちなお母さん、多いですよね。私もそうでした。 なので、小学生になっていても、上の子は寂しい気持ちを抱いているのかな、と思ったのです。
それから、娘に、にっこりして「お帰りなさい」、「今日はお姉ちゃんの好きなおかずにしたよ」 「弟のこと気にしてくれてありがとうね」などと、意識して気持ちを向け、娘が嬉しくなるような言葉をかけるように しました。
すると、ちょっとづつ弟へのネチネチ小言も減って来て、気がついたら、全くなくなっていました。

関わり方を教えるチャンス!

娘さんが弟にうるさく口出しするのですね。
実は我が家もそうだったのですが、私はこの時、「よし、これは娘に人との関わり方を教える機会だ!」、と思いました。

まずは、「『○○をやめなさい』じゃなくて、『○○したくなるのはなんでだろう?』
『もし○○しなかったら、どういう良いことがあるのかな?』って弟に聞いてみてごらん」、と娘に伝えました。
「肘をついてご飯を食べたくなるのは何でだろう」「もし、肘をつかなかったらどんないいことがあるのかな」という具合です。
娘が聞くことで、弟が自分の気持ちに気づいたら、あとはどうしたらうまくいくか、弟が自分で行動を決められます。 その過程を娘が手伝えるように、私も少し手伝いました。

この体験から、小学校低学年でも、自分自身で決めて行動を起こす力を人は持っている。 人から言われて嫌々やるより、自分で決めてやる方が気持ちが良いし、それからの自分の行動に責任が持てる、 ということを、娘も私も感じました。相手の力を引き出すやり方を娘に教えることが出来て良かったです。
質問者さんの娘さんにとっても、成長の良い機会になりそうですね!

まずは気持ちを受け止める

このお姉ちゃんが弟くんに対し、うるさく口出しするのは、なぜなのでしょう?
「お世話好きだから」「お母さんの真似をしたいから」「ほめられたいから」「弟が好きだから」「出来てない弟に対し、 出来ている自分を誇示したいから」などなど。
本人も気づいていない、その子なりの何らかの気持ちがあるはずです。まず、その気持ちを受け止めてみましょう。
その上で、上記のコーチたちの体験、提案を試してみてください。

ピンチはチャンス!
子育て中は困ったことはいろいろありますが、その一つ一つが、親も子も成長する機会、ですね!!