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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

ゲームばかりしていて、勉強しません

小学4年生の男の子です。
最近は家に帰るとゲームに夢中で、声をかけてもやめません。
お風呂に入る前にゲーム機の前で眠ってしまうことも…
勉強する時間も全くない、と言う状態です。
成績も下がる一方で、このままではどうなるのか心配です。
無理にでも、とりあげたらいいのでしょうか?

この状況をチャンスに変えられます

お子さんは、普段親の言う事に耳を傾けますか?
お子さんとの関係は、いかがですか?
このピンチは、お子さんと向き合うチャンスとしてはいかがでしょう。

お説教では無くお茶でも飲みながら、『今の状況を心配していること、なぜ心配なのか』親の思いを伝え、 お子さんの思いも聞いてみてはいかがでしょう。
どうしたらいいか一緒に考えようと提案します。

かつて同じことが我が家であった時、息子は「自分で止められないから、やめる約束時間の15分前に声をかけて。」と言いました。
止めるきっかけが欲しかったようです。
私はその時さらに、やりたい事よりやらなければならない事を優先する意思の大切さも伝え、将来夢や目標を持った時 それを叶える力になる自律について話しました。

親の思いを知ると子どもは安心し、それは良好な親子関係につながりました。
少しエネルギーと勇気がいりますが、この機会にお子さんと向き合ってみませんか?
あなたの思いを受け取りお子さんが自分でゲームとの付き合い方を見つけられたらいいですね。

子どもと一緒に、ルールを決めます

ゲームとどう向き合うか…本当に悩みの一つですよね。 塾講師である私も親御さんから同じ相談をよく受けますが、その時には、「ゲームについてのルールを話し合い、 書面に残す方法」をお勧めしています。

ルールを決める時は、例えば「3時間やりたい!」という子どもに対し、「ダメです、1時間!」と押し付けるより 「1時間くらいにしてほしいな」とあくまで意見として話し、時として「じゃあ1時間半は?」などと譲歩するのもありです。
そしてルール違反の時のペナルティをどうするか、についても(親が押しつけるのではなく)お子さんと話し合えると いいですね。 この時に、お父さんや他の兄弟がいるとなお良いです。1対1だと感情的になってしまうかもしれませんからね(笑)。

そして、守れたら「3日間守れたね!」と認めます。 少しずつその期間を延ばすと習慣化に繋がります。 そんな時に、「夕飯をリクエストしていいよ!」など生活に関する小さなご褒美(何か買ってあげる、ではなく)も 子どもは嬉しいですよね。

また、覚えていられるように、決めたルールやペナルティを書き、お互いのサインもして、書面で残す、というのもテです。 (あるお母さんは、仕事上の契約書のように、わざと「甲は・・、乙は・・」のように書いたら、お子さんも大笑いして、 のってきたそうです。)
それをいつも見えるところに貼っておきましょう。

相談後の親子の様子を見ていて思うのですが、親が勝手に決めるより、子どもと決める、がポイントのようです。。 子どもは自分で言った約束は守るようですね。

一緒に遊んでみました

息子も小学生のころ、よくゲームに没頭していました。声をかけても「もう少し」「もう少し」で、 「いい加減にしなさーい!!」でケンカ。

ある時、心底不思議に思って、(怒ったり、嫌味ではなく)「そんなに楽しいんだ~」と言うと、 「そうだよ。やってみる?」と意外なお誘い。 ちょっとやらせてもらうと、確かに面白いし、楽しい(笑)。思わず一緒に遊んでしまいました。 その時、いろいろと指導(?)してくれる息子も、心なしか得意そうでした。

しばらく遊んで、「あー、楽しかった。でももうご飯だし、宿題もあるし、お楽しみの続きはまた明日ね! 明日もやらせてね。」と言うと、「えー、俺の時間が減っちゃうじゃん!」と言いながら、驚いたことに、電源を切って一緒に立ち上がったのです。
似たようなことが何度かあり、気が付くと、自分から電源を切るようになっていました。

振り返れば、息子が好きな事を頭ごなしに否定せずに、一緒に楽しんだこと、受け入れたことで、私の言うことを聞く耳持ってくれたかな、と思います。
ちなみに中学に入ると、部活でヘトヘトになり、自然とゲーム熱は冷めました。

ゲームも学びの入り口なんだ、と気づきました

子どもが家に居る時間、ゲームばかりだったら…心配になりますよね。 でも、そのゲーム、良いこともあるかも?

我が家の次男も小学生の頃、平日は学校から、週末は野球の練習から帰るとゲーム漬けの毎日でした。
家庭での唯一のルールは、どうしてそのゲームソフトが欲しいのか親に説明し承諾を得たものに限ること。
彼が夢中になっていたのは、海外のバトルもの、野球ゲーム、歴史上の人物が登場するロープレなどなど…
ゲームに飽きるのを待っていたのですが、一向にそんな時期はやって来ず…
でも中学生になった頃、思いがけない事に気づきました。

流暢な発音の英語が口から飛び出したり、野球のゲーム運びをいつの間にか理解していたり、 教科書にはない歴史の物語を知っていたり…
そこでふと思いました。学びの入り口は様々。 ゲームをきっかけにその子にとって思いがけない興味のタネを見つけることもあるかもしれない。

全否定せず、どんなゲームをやっているのか、親が把握できるような仕組みを作って、後はしばらく見守ってみるのも 良いのかもしれません。

「言わない」と決めました

我が家の話は、少し変わった話です。

長男が小4の頃、ゲームばかりして勉強しないことに、私はイライラしていました。
ある日、クラスメイトのA君が、初めて我が家に遊びに来ました。
後で息子が言うには、「お前は何時でも出来るんだろう。僕は、中学受験勉強があるから、一日一時間しか出来ないんだよ。」 と言って譲ろうとせず、ずっと一人で息子のゲームをしていたらしいのです。 穏やかな性格の息子は怒ってはいませんでしたが、A君を家に呼ぶことは二度とありませんでした。

これは私にとっても、少しショックな出来事でした。
私はA君がしたような事を息子に他の家でさせるくらいなら、自宅で満足するまでゲームさせる。 ゲームの時間に関して何も言わない事を選んだのです。

「言わない」と決めたことで、良いことが2つありました。
一つには、不思議なことに、私はイライラしなくなりました。
もう一つは、予想に反して、ゲームの時間がそれほど増えはしなかった、ということです。

「お母さんが何も言わないので、自分で『寝る時間だ』『宿題もしなくちゃ』と考えるようになった」と後で息子は言っていました。

息子が自分で時間管理しているなら、それも良し、と、後は見守るだけでした。
27歳の社会人となった息子は、自己管理しながら、今でもゲームをしています。

大事なのは、親の姿勢

ゲームに夢中で勉強しない。
これは困ったことですが、ゲームそのものが悪いか、というと、そうでもないようですね。

時間管理しながら、上手く付き合えたら、むしろ良いこともいろいろありそうです。
ゲームの時間管理、ルール作りの際に大事なのは、やはり親の姿勢。
無理に子どもにゲームをやめさせよう(やる時間を少なくさせよう)とやっきになるより、ゲームに夢中な子どもをまず 「受け入れて」、「聞き」、「一緒に考える」、「話す」、「見守る」
にトライしてみてください。

「親が変われば、子どもも変わる」
今やっていることが上手くいっているならば、それを続けてみてください。
そうでないならば、何かちょっと、やり方を変えてみませんか?