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約束を守ってくれません

小学5年生の子どもの言い訳にほとほと参っています。

例えば、9時に寝ると言ったのに「このドラマを見ないと明日、友達と話ができない。」と言って寝ません。 ゲームも宿題をやってからという約束ですが、「30分だけやってから宿題やるから。」というので、まかせていたら 結局やっていませんでした。 自分から言ってきたことなのに言い訳をしたり、確認しようと声をかけると「信じていないの?」と逆ギレしたり・・・。

どうしたら、約束を守ってくれるでしょうか。

“ねばならない”を捨ててみる

お子さんがやると言ったことはやってほしいし、守ってほしいと思うのは、親心ですね。 私の息子も自分からやると言ったことをやらないことがあり、それがとても気になりました。 私は「約束したことは守るべき」と考えがちなので、何としても守らせようとうるさく口出しをしていました。 たとえば、「寝る」と言ったときには、「早く寝なさい」と何度もきつく叱ったり、寝るまで監視したこともありました。 そんなふうに、約束を守ることを強要し続けているとだんだん息子は「~したい」と言わなくなりました。 何か言えば、それをやり遂げないとまた注意されると思ってしまったようです。 私は、約束を守らせることにこだわって、息子のやりたい気持ちを抑えつけてしまったことを反省しました。 そして、「約束を守ることにそんなにこだわらなくてもいい」と心の中で言い聞かせるようにしました。 それまでは友だちとの約束でも何でも声をかけて注意していましたが、ただ黙って様子を見守るよう努力しました。 息子は、私にうるさく言われなくても、友達との約束は守りました。

私がうるさく言わないと、「縄跳びの練習をしたいから、お母さんそばで見てて」とか、「音読するから聞いて」などと 頼んでくることが増えてきたのです。 こうして、息子の様子が落ち着いてくると、私にも息子の行動を観察する余裕が生まれ、息子のやる気も見えてきました。

私は息子の言葉を真剣にとらえすぎていたようです。 息子は「・・・なったらいいな」と思うことを気軽に言葉にしただけで、約束というほどの大げさなものではないと思い当たりました。 そして、息子のやりたいという思いを大切にして、できないときにはどうしたらできるかを一緒に考えるようにしました。 お子さんの言葉を気持ちの表現として受け取り、お子さんの思いに寄り添ってみてはいかがでしょう。

言い訳の中にある子どもの本音は?

言い訳というとマイナスイメージが先走りますが、子どもにとっては「こう考えた」とか「こうだった」という、 考えを伝える機会なのかもしれません。 「すぐにやる」と言ったのに、すぐやらなかったのは別のことを優先させたということです。 そしてそれを親に説明しようとすると、親は「言い訳をしている」と怒るのです。 私も、言い訳=怠けようとしていると考える親でした。子どもなりの理由など聞こうともしませんでした。 息子が言い出して始めた通信教育を出さなかったときも、「まだ学校でやっていないから」とか「難しいから」と言う言葉を、 単に逃げる口実と捉えて、私が勝手に期限を決めてさっさと解約してしまいました。

「自分からやると言ったのに!」と責めるだけで無く、なぜ提出日までに終えられないのか、どうしたら取り組めるかを 息子と一緒に考えた方が、息子にも私にも気持ちのよい解決方法が見つかったかも知れないという後悔しています。 言い訳も頭から否定しないで、子どもなりの理由を聞いた方がよかったと思います。 その上で、自分が言い出したことをしなかったら、周囲の人がどう感じるかを話したり、みんなが自分のしたいことだけしていたら どうなるかを話し合ったらよかったなと残念に思います。

言い訳の中にある子どもの本音を、子どもの側に立って肯定的に考えてみると、できない原因が分かったり、 どうしたら実現できるかを見つけられたかも知れなかったなと思うのです。

できていることにも注目して

子どもが自分で言ったことを守らないのって気になりますよね。うちの子も、結構そういうところがあります。 例えば、7時から勉強するからと言っていたのにテレビを観ていて声をかけても生返事。 朝、起きると言った時間に起きて来なくてギリギリで支度をして登校していったり。

そんな子どもを観ていると、他のことまで気になって文句を言ってしまい、ギスギスした感じになっていました。 つまらないことでイライラして文句を言う自分が嫌でした。 子どもとギスギスするのも嫌でした。そこで、ちょっと距離を置いて子どもの様子をよく見てみることにしました。 すると、自発的にやっていることもあることに気付いたのです。 友だちとの待ち合わせなど、守らないと他の人に迷惑がかかるような時は、ちゃんと守っているようで子どもなり に区別はつけているんだと安心することができました。

この事がわかると、私が約束と受け取っていたことは、子どもにとっては「○○をします。」と母親と約束したのではなく、 子ども自身の心積もりを口にしていただけだったのではないかと思えてきました。 そして、7時から勉強するのは子どもで、やらなくて困るのも子ども。 朝起きるのがギリギリでバタバタしながら出かけて行くのも子ども自身、いつか自分が困れば自分で変えていくだろうと 割り切って考えられるようになりました。

子どもの言葉を、子ども自身の予定を口に出しているだけと受け止めて、たとえその通りにやっていなくても その結果が子ども自身にはね返ることなら、黙って見守っていても良いのではないでしょうか。

行動を起こすきっかけは何でしょう

自分から言ったことを行動に移さず、言い訳ばかりが上手くなると、将来大丈夫かなと心配になってしまいますよね。 お子さんはどんな思いがあって、そのように言っているのでしょうか? 本当はお子さんも自分が言ったとおりのことをしたいと思っているのに、できない自分を恥ずかしく思って、それを隠そうと しているのかも知れないのでは?と私は思います。

実は私も自分にした約束が守れないことがあるからです。 食後の片づけを済ませてからゆっくりしようと決めても、本の続きが気になって、「あともう少し読んでからお茶碗を洗おう・・」と 思ったり、ダイエットをしようと思っていたのに、お菓子を食べてしまい「明日からでいいか・・」などとつい誘惑に負けて しまうことがあるのです。 でもそれは決して気持ちのいいものではなく、できなかった自分を責める気持ちが膨れてきて自己嫌悪になり、なお一層やる気が 失せてしまうという悪循環に陥ります。

約束通りにできた時は気分が良いものです。 食後の片付けを後まわしにしてテレビを見ていてもなんだか落ち着きませんが、先に翌日の準備まで済ませてからだと 何の気兼ねも無くテレビ番組に夢中になれます。 そこで、私は何かを「面倒だなあ・・」と感じたときには、先にやってしまった方が気分が良いということを思い出すように しています。 すると、「そうそう、先にやっちゃおう。」と重い腰を上げることができるのです。

お母さんもそんな内心自分に話しかける言葉はありませんか? お子さんと一緒に考えてみてはいかがでしょうか。 お子さんは内心どんな声掛けで行動を起こして、約束を守ることができるのでしょうか?

「めんどくさい…けどやるか!」のおまじない

自分で決めた約束だからこそ守ってもらいたいものですよね。 でもどうしたら守ってくれるのか、とても悩むところです。

お子さんにしてみれば、自分で決めた約束とはいえ、目先の関心事や友達関係のこと等をいろいろ考えた末の結論なのでしょうね。 私の場合、約束を守ることが億劫になり、「守る?守らない?」で心が揺れると、母が昔よく言っていたやり方で 気持ちを立直すことがあります。 私の母は何か面倒くさいことがあると、「あ~面倒くさい・・・けどやるか!」と、ひと呼吸おいて気持ちを立直していました。 声のトーンを少し変え、ユーモアを交えながらだったので、そのとき の母の姿は印象的でした。 そんな母の姿を見て育ったせいか、私も何か自分で決めたことを嫌々でもやらないといけないときは、 「あ~面倒くさい・・・けどやるか!」と、ひと呼吸おくのを意識して声に出します。 すると自分の気持ちが一回リセットされ、守るか守らないかを冷静に判断できるようになるので、結果として守れることが多いですね。 一方で、「面倒くさいな~」「やりたくないな~」だけを繰り返し考えていると、私の場合、守れない言い訳ばかりが頭をよぎるので、 やる気が起きず、結果として守れないことがあります。

お子さんに約束を守ってもらう方法のひとつとして、親自身が自分の約束事と葛藤し、気持ちを立直す姿を(ユーモアも入れて!) 子どもに示してみるのはいかがでしょうか。

大きな枠で見てあげて下さい

やると言ったことをしていないと、「自分から言い出したんだから、ちゃんとやりなさい!」と文句を言いたくなりますね。

でも、大人でも「めんどくさいなあ」と思ったり、やるつもりだったことをうっかり忘れてしまうことがあります。 どうぞ、一歩引いて大きな枠で見てあげて下さい。

子どもなりに “これだけはやらなくちゃダメだ”というものを見極めているようなら、その判断に任せて様子を見ることが あっても良いのではないでしょうか。 もしも、家族の決まり事などでどうしてもやってもらわなければならないときは、なぜ必要なのかもう一度しっかり話し合って みましょう。

そして私たち大人が、言ったことは必ず実行する、面倒でもするべきことはやるんだと努力する姿を日々の生活の中で 見せていきませんか。