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叱り方が分からない

小3の息子がいます。先日学校で友達に手を上げてしまったと言ってきました。
息子を座らせ、暴力は良くないという話をしました。ですが息子は話を聞いた後何も言わずに自分の部屋へこもってしまいました。こんな時はどんな対応をしたらよいのでしょうか。

お母さんの感情を抑えることが大切。先ずは聞くことに徹する

息子さんが友だちに手を上げてしまったことはお母さんとしては辛いですね。 その場で話ができればいいのですが、息子さんが部屋に籠ってしまうとどうすることもできないし、お母さんもイライラしたり、感情的になったりするかも。 であれば、そこで追及をするのではなく、その場は一旦やめて、場所や時間を変えて聞いてみてはどうでしょう。 リビングでテレビのCM中や、一緒にお風呂に入っている時、寝る前だと本人もリラックスしていることが多いと思います。 その時に口を挟まずに聞く。
ここで大切なのがお母さんはまず聞くことに徹すること。本心を聞くことが大切。 お互いにリラックスしていると空気もピリピリしてなく、穏やかな気持ちで聞くことができますよね。 大体話した頃に「どうすれば良かったと思う?」聞いてみましょう。きっと本人なりの答えが返ってくると思いますよ。 場所や時間を少しだけずらして、お互いリラックスしている時を利用するというもの。
その場で解決できたらいいですが、そうもいかない時利用するとうまくいきますよ!

頭ごなしに怒らない。どうしたら良かったのか子どもが自分で考えるサポートを

お気持ち良くわかります。我が家でも似たような事がありました。私が正論ばかり言っていた時期です。 たまたま、姉弟喧嘩をじっくりと観察することで改善出来た事がありました。
ふたりのやり取りをよく聞いていると、お姉ちゃんの言葉の暴力が凄かったのです。 そして、息子の手が出そうになった時に止めて「そんな事を言われたらたたきたくなっちゃうよね」と気持ちを受け止め、その後、私の対応を変えました。
例えば、「また、たたいちゃったの!」を「何があったの?」と、頭ごなしに怒る言葉を質問に変えて一生懸命に聞こうという姿勢を示したら 「体育の時間にふざけている子がいて、ケガしそうで何度も注意したけどやめないからたたいちゃった」と言ってくれました。 息子にもきちんとした理由があって行動に出ていた事がわかりました。
「たたくのってどうかな?」と質問すると「良くない」「じゃあ次同じことがあったらどうする?」と質問すると「わかんない」と。 回数を重ねていくと「先生に言う」とか「関わらない」になって行き、手が出ることはなくなりました。

自分から話せる環境づくりが遠回りのようで実は近道

お子さんが、お友達に手をあげてしまったとのこと。心が傷みますね。どんな状況だったのでしょうね、そしてお子さんは、今どんな心境なのでしょう。
でも、近況を聞きたい、問い質したい、叱りたい、教え込みたい…そんなお母様のお気持ちは、今はそっと横に置いておいて、お子さんとゆったりした時間を過ごされてはいかがでしょうか? 眠る前には、心安らかに眠れるような、楽しいお話ができるといいですね。二学期が始まったけどどう?そろそろ学習発表会だねー、などなど。そして、学校へ出かける時は、明るくお見送り。 「早く早く!」とせかすのをグッとこらえ、笑顔で送り出せるように。
そのためには早く起きなければいけないし、またそのためには、早く寝なければいけませんけれど。学校から帰ってきたら、もしおうちにいらっしゃるなら、笑顔でお出迎え。 私は、仕事でうちにいられなかったので、「ふー!お母さん頑張ってきたよー!」と、胸を張って帰宅しました!そして学校でも精一杯頑張ってきた娘らと、お互いに称えあいました。 仕事のちょっとした愚痴を話してみると、娘らも、ぼちぼち学校のこと、色々な友達事情などを話してくれました。
遠回りなやり方にも思えますが、案外、子どもが、心にゆとりを持ち、怒りをコントロールできるようになる近道なのかもしれません。 お母さんとお子さんの心の痛みが早く癒え、もし、次の問題が来たとしても、ドンと構えられますように。

最初の対応に反省点があれば謝ることも必要。不安な気持ちも正直に伝えて

子どもとの接し方で、親としてどうしたらいいのかと思うことは多々あり、特に子どもが何も言わない時は気になりますね。 ポイントが2つあるように感じたのでお伝えしますね。まずは、最初にどう接したかを振り返ります。
息子さんが、自分のしてしまったことを自分から正直に言ってきてくれたことを認めてあげられていたか、息子さんの言いたかったことを聴いてあげられていたか、 「暴力はいけない」と一方的に決めつけて説教をしていなかったかなど、まずかったなと思うことがあれば、謝ります。 そして対話のきっかけをみつけ、子どものことばに耳を傾けるスタンスで仕切り直しをするなどはいかがでしょう。 その時、お母さんご自身の中で大切にしていることや子どもに伝えたいことも整理し、子どもに伝わりやすい工夫をされるといいのではと思います。
もう一つは、しばらく様子を見守りながら、時機を見てその後の学校での様子など子どもと対話をする。 その時も傾聴のスタンスを大切にしながら、子どもが話してくれることを楽しんではいかがでしょう。 そして、“何も言わずに部屋にこもってしまった”ことへの不安があれば、その時に、心配していたことを伝えたり、いつも味方であること、何を話してくれてもいいこと、 困ったことがあれば一緒に考えよう、など伝えることも良いかもしれませんね。
不安なときもお互いの成長のチャンスとされますように!

自立に向けて本人が心と頭を整理する時間が必要

本人は暴力がいけないことを頭ではちゃんと分かっているのではないでしょうか。でも手が出てしまった、彼なりの理由があるのでしょう。 心の葛藤を抱え、今はひとりになって考えたいのかもしれません。どんなことがあっても暴力はいけないのか、正当な理由があれば暴力は許されるのか、 相手が先に暴力ふってきたらやり返しても良いのでは?など、考えているのかも。
しかし、どんな理由があっても暴力はダメ。暴力は直接手をあげる事以外にも言葉を使うこと、間接的に誰かを介しての行為も含まれます。 また、他人を傷つけることだけでなく、自分自身の心を傷つけることもNGです。ではどうすればいいのか?これは本人が考え抜き答えを出さなければならない場面です。 その絶好の機会ではないでしょうか?叱る事で安易に結論を出さず、本人が自分の力で深く考え抜くのを見守るという選択もあるのではないでしょうか。 迷子になったら、暴力に対しての親の考えを参考意見として伝えて、自分の力で考え、答えを導き出すサポートをしましょう。 次に同じようなことがあった時、自分の意思で迷わず行動を起こせるようになるために。
親の役割は正論を伝えることだけではありません。魚を取ってあげるのではなく、魚の釣り方を教えること。心配も不安もあるけれど、お子さんを信じて忍耐強くじっと見守るのも時には必要。 それがお子さんの一生の財産となる、たくましく生きる力になる事を信じて。

失敗というチャンスを見守ろう

お子さんの今までの成長の過程を一番知っているのはお母さんです。 だいじょうぶ自信を持って子どもと向き合いましょう。
結果だけ見て叱るのは逆効果、自立に向けた絶好の機会と捉え、どうしたら良かったのか、次同じようなことがあったときどうしたら良いのか、まずは子ども自身で考え抜く姿を見守りましょう。 親の効果的なサポートは、まずは子どもが安心して思考を深められる環境をつくること。このとき共感を持って聞く「傾聴」を基本とする「コーチング」のスキルが役に立ちますよ。