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友達があまりいない息子が心配です

小学2年生の息子は友達があまりいません。 自分で楽しむことはいっぱい持っていますが、たくさんの友達と遊ぶことはあまりありません。 クラスでグループを作る時、必ずあぶれてしまいますが悲しそうな様子もありません。 先生からは、もっと友達と遊ぶようにと言われます。 心配です。

子どもの育ちを考えるチャンスに!

「もっと友だちと遊ぶように」と先生からも言われ、ご心配お察しいたします。その心配を、子どもの成長を考える機会にしてみませんか?
まず、何が心配になっているのか、友達のあまりいないこと?先生に言われたから?一年生の時と何が違う?友達と群れて遊ばないこと?グループを作る時にあぶれても悲しそうでないこと? 友達があまりいなことで生じる子どもの育ち?などなど、心配になっていることを書き出してみませんか?
そうすることで、ご自身が子育てで大切にしていること、どう育って、どんな大人になっていってほしいのかなどのご自身の思いが整理され、心配という愛情を、 子どもの育ちへの楽しみに変えることができるかもしれませんね。
そして息子さんと話す時間をつくり、「自分で楽しむことをたくさん持っている」こと、「あぶれても悲しそうな様子もない」ことを、子ども自身がどう感じているのか聴いてみてはいかがでしょうか。
もし、息子さんが本当は困っていることがあれば、どうすればいいのかを一緒に考えてはいかがでしょうか。もし今の時点で問題に感じていなければ、先生や親の思いを伝えて見守るのはいかがでしょう。

まずは趣味や好きなことを通じて他の子と触れ合ってみる

息子さんはあまり友達がいないとこのことですが、先生からももっと友達と遊ぶようにいわれると心配になってしまいますよね。 でも息子さんは「自分で楽しむことをいっぱい持っている」なんて、それはとても素晴らしいことだと思います。
大人でも社交的な人もいれば、一人で過ごすのが好きな人もいます。息子さんはそれで学校で困っているのでしょうか。 まずは本人が困っているのか、いないのか、学校での話をよく聞いてみたらいかがでしょうか。困っていないなら「友達と一緒」をあまりにも強要すると学校が苦痛になってしまうかもしれません。 群れるのが好きでないお子さんならば、もしかしたら、学校では凄く頑張っているのかもしれませんよ。
同世代の子どもと触れ合うということであれば、休日や放課後に子どもの好きなことで、他の子と一緒に学んだり、体験したりする機会を探してみるのもいいと思います。 私の友人の息子さんは群れるのは好きではないようですが、スキーが好きでスキーキャンプなら楽しく参加できたと言っていました。 また、うちの息子も自分から声をかけるタイプではありませんが、好きなサッカーで少しずつ知り合いや友達ができました。 時間はかかったとしても趣味を通じてなら、他の子とコミュニケーションもとりやすく楽しむことができるかもしれません。

彼らしいやりかたを見守ってみては?

我が家の息子も低学年の頃、先生から同様なご指導を受けたことがあり、とても心配しましたので、お気持ちがよく分かります。 親としては、友達と力を合わせる経験をしてほしかったので、地域のラグビースクールや、近所の子どもたちを誘ってのキャンプなど、友達と関わる機会を提供しました。 息子はどちらも積極的に取り組み、楽しんでいましたが、普段その子ども達と誘い合って遊ぶわけではなく、学校で行動を共にしているわけでもなく不思議に思いました。
後に、エニアグラムという気質論を学んだ時、そのなぞが解けました。息子は、集団の中でも、基本的に「自分の興味関心」を優先し、それを共有できるなら友達は誰でもよかったのです。 群れる必要を感じませんし、一人でも楽しいことに没頭しました。 私は、集団の中では自分の興味関心より「周りの人と調和すること」を優先する気質です。息子とは感じ方も行動の仕方もまるで異なるのでした。
そんな息子も4年生の頃、興味関心がピッタリ合う一人の友達にめぐり逢い、日が暮れるまで遊んでいたことが思い出されます。 息子さんが、今、困っておられないのであれば、肩の力を抜いて、彼らしいやりかたを見守られるのも一案かと思います。

今の息子さんを認めるところから

友達があまりいないと思うと親としたら心配ですね。我が子は遊ぶ友達はいましたが、親の私はもっと積極的に遊んだら…と自分と比べて勝手に悩むことがありました。 親は何事も自分の尺度で考えてしまいがちです。私は何かにつけ自分の価値観を押してつけていました。言葉にこそ出しませんでしたが、それは子どものためという思いこみでした。 そして以前の私は親子だから自分と子どもの感覚は一緒くらいに思っていました(笑)。子どもの事は見ているつもりでも、子どもの考えや気持ちを知ろうという思いは希薄でした。 結果、自分の思いや考えを押し付けていました。私が気付かないまま、子どもには負担だったと思います。友達と遊ぶことでコミュニケーション力が育つという事は大切です。 しかし、同時に、自分でじっくり考える力もとても大切です。
先生からもっと友達と遊ぶように言われると、ますます不安になると思いますが、お子さんは今の状態に不満や不安はあるのでしょうか? 息子さんが満足しているなら、今の息子さんの状態を認めることから始めませんか?その子の気質をしっかり理解して、その子自身が輝く状態を親子で見つけていただければと思います。

子どもにとって幸せな状況は?

実は私自身が息子さんのような子どもでした。 特定の仲よしがいないので、グループ決めの時はすぐに決まらず「一緒になってあげてもいいよぉ…」と結構高飛車に言われ、私も「はいはい、そりゃどうも!」という感じで、グループを作りましたが、 その時はそれなりに「こういうのもありだな…」と楽しく行動していました。でも基本的に私は、ひとりか、家族と過ごすことが好きでした。 誰にも邪魔されず、気も使わず、好きな時に好きなことをすることが私の幸せだったんですね。 そんな私も、中学、高校になると、好きなことや趣味を通して友達も増えました。 そして友達とする方が楽しいこと(旅行やコンサートなど)と、ひとりの方が気楽なこと(子どもの学校行事や映画、買い物など)を分けることを覚えました。 友達関係から学ぶことはたくさんあります。社会に出ていくうえで、コミュニケーション力も不可欠です。なので、友達を作ることは、必要かもしれません。 でも、強要されることでもありません。友情は、自然にお互いが惹かれ合って、徐々に築かれていくものだと思います。 自分で楽しむことをたくさん持っている素敵な息子さんなら、認め合い、尊重しあえる友達が必ず出来ると思います!不安にならず、どうぞ温かく見守ってください。

自分で楽しむことを持っているって素晴らしい!

息子さんは小学二年生にして、自分自身を持っている素晴らしいお子さんですね。息子さんの楽しいことって何なのでしょう?話を聞いてみてはいかがですか? 集団の中に入らずポツンとしている息子さんを見ると、ちょっと切なくなってしまうかもしれませんが、本人が困っていない様子なら、一人で凛としている息子さんを誇りに思ってもいいのではないでしょうか。 そして、このタイプのお子さんは、たくさんの友達はいなくても、この先、本当に気が合う親友と出会えると思いますよ。