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お手伝いが続きません

小学三年生の娘は、家のお手伝いをほとんどしません。 時々しても、長続きしません。私も自分でやった方が早いので、最近はあまり頼まなくなってしまいました。 しかし、本当のところ、責任をもってお手伝いが出来るようになってほしいと思います。 どのようにすればよいでしょうか?

楽しくお手伝いができる工夫をする

子どもがすすんでお手伝いをしてくれると、とてもうれしいし助かりますよね。 小学校三年生になると親もいろいろと期待してしまうので、長続きしなかったり、すぐにやってもらえないとがっかりしてしまいますね。 しかし、小さいうちから自発的にお手伝いをしてくれる子はそんなに多くないと思います。そもそも子どもは楽しくないと長続きしないのではないでしょうか。 私が子どもの時は夕食後の皿洗いをしてポイントがたまるとご褒美がもらえました。5人家族で食洗機はありませんでしたから、全員分を手洗いするのは結構大変でした。 それでもゲーム感覚で楽しかったですし、母も喜んでくれて私も嬉しかったです。 相談者さんも娘さんと相談して、お手伝いができたらシールなどをカレンダーに貼って「きまった数がたまったら娘さんの好きなことを一緒にやる」のはいかがでしょうか。 娘さんに少しでも「お手伝いって楽しい」と感じてもらえたらいいですね。そして、お手伝いができた時、親は心から感謝の気持ちを伝え、できなかった時も「子どもだもの。 そんなこともあるよね。」と割り切るのも大切かと思います。 娘さんが「お手伝いは楽しくて人からも喜ばれてうれしい」と感じたら少しずつ変わっていくと思うので、親も期待しすぎず肩の力を抜いて見守ってみてください。

子どもと話し合って内容を決めてみる

子育て中、私もお手伝いの習慣をつけさせたいと悩んだ親の一人です。今振り返ると子どもの気持ちや考えを聞かずに、親目線で一方的にお手伝いを押し付けました。 当時、私が勝手に考えたことは「簡単で続けやすく、毎日出来なくても生活に支障がなく、やってくれたら嬉しいお手伝い」でした。それは玄関の床掃除と食後のテーブル拭きでした。 「毎日出来なくても生活に支障がない」というのも、親の私が毎日声掛けするのは辛いからです。初めてお手伝いするのだから、毎日は出来なくても仕方ないという子ども目線ではありません。 初めてお手伝いを頼む親と初めて親の手伝いをする子どもが「協力して出来るようになろうね」という思いだったら、違っていた気がします。 子どもは何が得意で、どんなお手伝いの時が楽しそうかを観察し、子ども目線でお手伝いを決めていたら良かった、と思います。 そうしていたら、子どもは自分の仕事と思えたかもしれません。息子は料理が好きだったので、料理のお手伝いなら違ったかもなぁ…と思いました。 娘さんは何に興味がありますか?何をすることが好きですか?一度親子で話し合ってみてはいかがでしょうか。

アイ(私)メッセージたっぷりにお手伝いを楽しみませんか?

お子さんのお手伝いが、長続きすると嬉しいですね。 お母さんの願う「責任をもってお手伝い出来るように」なるヒントを一緒に考えてみましょう。 まず、今まで お手伝いをしてくれた時のことを振り返ってみましょう。 お子さんは「役に立っている」と楽しそうでしたか?お母さんの対応は、どうでしたか? アイ(私)メッセージ、つまり、「ありがとう!お母さんうれしい!助かった!」などとお母さんの感情をたっぷり伝えれましたか? お子さんが楽しんで出来そうなお手伝いをいくつか挙げ、協力の依頼をし、子どもに選んでやってもらいます。 そして、お子さんがお手伝いができた時に、「嬉しい」「助かる」「ありがとう」やハグをする等々、お母さんの感謝や嬉しい気持ちのアイメッセージをたっぷり伝え続けてみてはいかがでしょう。 お子さんも、「お手伝いが楽しい・お母さんや家族の役に立っている」と思えることが長続きの秘訣でしょう。焦らず、小さなことから親子でお手伝いの喜びを味わえますように。

役に立ちたい、という子どもの思いを大切に

「お手伝いを続けてほしい」相談者さんと全く同じ思いを抱きながらも、失敗してしまった経験をお話します。 我が家では子どもが小学生になると「お手伝い」を暮らしの中に取り入れました。ところが我が子は忘れん坊で度々お手伝いを忘れました。 私は子どもが忘れていそうな時に催促の声をかけ、それでも忘れてしまったら叱るようになりました。 すると、いつしかお手伝いが互いにとって苦行のようになり、続けるのが難しくなってしまいました。 そんなある日、子どもが「お母さんの役に立ちたくてやってるのに、叱られてばっかり。」とこぼしました。 この言葉は私の胸に刺さりました。『こんな気持ちでやってくれているのに、これでは子どもの思いはちっとも報われていない…。 あさってまで待つぐらいのおおらかな気持ちで口を挟まず、やってくれた時に「ありがとう!助かるわ。」の一言。これこそが大切なのではないか。』と思い、対応を改めました。 子どもは、それでもやっぱり三日に一度はお手伝いを忘れましたが、気づいた時には「ああ、ごめん!」と慌てて取り組み、結果的に続けるに至りました。 時を経て大人になった今も「役に立ちたい」という思いで何かと手伝ってくれています。時々コロッと忘れながらも…。

出来ていることを認めましょう

これは大人でもそうなのですが、出来ていることより、出来ていないことに、なぜか目を向けられ、出来ていることは「当たり前のこと」として流されてしまいます。 私も、子どもの頃、掃除のここができていない、洗い物のここができていないと指摘された時に思ったものです。 「いつもお花のお水を変えていることに気づいてる?」「実はお皿を洗った後、元に戻しやすいように並べているの知ってる?」と。 そういうことに気づかず、出来ていないことを指摘されると、あー私は役に立ってないのね…と思い、やる気をなくしてしまいます。 お母さんの「自分でやったほうが早い」という本音は、もしかして、お子さんの拙い、でも一生懸命のお手伝いの、出来ていることに目を向けていないのかもしれません。 例えば、お皿を運んでもらった時、お母さんにはないセンスでセッティングしてくれていませんか?洗濯物も、きちんとはたためてなくても、ちゃんと家族のものを分別出来てませんか? 確かに子どもですから、早く、しっかりはなかなか出来ません。 でも、出来ていることに着目して、それを認め、「あなたのおかげで助かっているよ!」ということが伝われば、お子さんのお手伝いも長続きすると思います。

話し合い、そして言葉をかける。

家庭には「名もなき家事」と言われているような、膨大な仕事があります。お手伝いに取り組むことは、その膨大な仕事を知る貴重な機会です。 その仕事の中から、何をどのように手伝うかを話し合い、任せてみれば、嫌々ではなく、責任をもってお手伝いができると思います。 そして、お母さんのちょっとした言葉がけで、達成感を味わい、家族の役に立っている喜びを感じることができます。楽しく、長く、お子さんがお手伝いできますように!