1. トップページ
  2. 子育て・自分育てに活かす / ハートフル子育てIdea Box
  3. 学童期
乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

小4の息子の付き添い、いつまで続ければよいのか

一人っ子のせいか、初めての環境に慣れるまで不安が大きいようです。 サッカークラブに入っていて、試合の待ち合わせ場所まで行くのも、母が一緒でないとダメ。 いつまでも母が付き添うのはどうかと思い、このままで良いか心配です。

自分から離れるその日まで

小4ともなると周りのお友達もひとりで行動する子が多くなってきて、親としては我が子が頼りなく見えてしまったり、 このまま独り立ちできないのではないかと不安になったりするかもしれませんね。 しかし、「小4だから」という年齢の区切りは、誰が感じて決めているものなのでしょう。 親の接し方に大きな問題がなければ、子どもはいつか自分から離れていくもの。 そのタイミングというのは、子どもが自分で離れる感覚を持った時に訪れるものであって、親が決めるものではないのだと思います。 我が家の子ども達の同じ年頃を比べても、初めての環境への適合具合は大きな差があります。 それぞれが年長の頃、習い事の体験に参加しようかといった時の反応が対照的でした。 ラグビースクールの体験はどうかと息子に聞くと「やってみたい!」という答えから始まり、当日もひとりで他の子ども達の輪の中に混じって 存分に体験の時間を満喫。 しかし、娘にピアノの体験はどうかと聞くと、「嫌だ、やりたくない。知らない大人の人のところにひとりでなんて行けない!」という反応。 「○○ちゃんが一緒じゃないと行けない」となり、結局マンツーマンのピアノレッスン体験は断念。 その後、親が横に座ってグループで受講するスタイルの教室ならと体験に渋々ながら参加できました。 そんな娘もグループレッスンを2年やって鍵盤を弾く楽しさを覚えて、今はマンツーマンのレッスンを受けています。 子どもはその持ち味を活かしながら、結果として大概の場合はうまくその子なりに馴染んでいくもの、 そう思ってそれぞれが離れていくその時まで見守っています。 「もう自分ひとりで大丈夫だ。」と、お子さんが自分で感じるその日が来るまで、お子さんなりのペースを見守りながら、じっと待ってみませんか。

子どもの気持ちをしっかり受け止めることから

お子さんの様子をよく見られていますね。付き添いをいつまで続ければいいのか、心配するお気持ちはとても良くわかります。 付き添ってほしいお子さんの気持ちは新しい環境に慣れるためだけでしょうか? お母さんが思っている通りなら、いつまでと心配せずにお子さんの気持ちをしっかり受け止めてあげてください。 自分の気持ちをしっかり受け止められたと感じたら、一人で行く勇気もだんだんとわいてくるかもしれません。 もし付き添ってほしい理由が他にもありそうなら、親子で話し合い、お子さんが解決できるようにサポートできると良いですね。 私の場合、習い事に積極的に行こうとしない子どもの様子をみても、子どもの気持ちを聞いたり、話し合ったりできませんでした。 子どもの気持ちをしっかり理解してしまうと、私が望む理想の子ども像から外れてしまうと内心怖れていたのかもしれません。 子どもの気持ちを受け止めずに、大丈夫、大丈夫!というような、一方的な応援でした。 それは子どもにとっては応援ではなく、強制に感じたかもしれません。 親子の不安を払しょくするためにもお子さんと話して、まずは気持ちを受け止めてあげてみてください。

子どもの心に寄りそう声がけをしてみませんか?

お子さんが、初めての場所になかなか慣れないのは、お母さんも心配になりますよね。まさにうちの次女がそうでした。 そして、かくいう私も小さい頃はそんな子でした。慣れない場所って、すごくアウェイ感があるのです。 それを全く感じない子もいるでしょう。でも感じるものは感じる。この感情は否めません。 でも感じて、そこからどう踏み出すかをお母さんがサポートしてみてはいかがでしょう。 お子さんと一緒に行きながら、お子さんの心細さ、不安を受け止め、離れる時に「いってらっしゃい。 頑張ってね!大丈夫!応援してるからね!」と 背中を押します。お子さんもそのお母さんの言葉で頑張れることでしょう。 ハイタッチをしてもいいかもしれませんね。その言葉をかけ背中を押す時が、いつかは少し離れたところで、 最終的には家を出る時になるのではないでしょうか? きっと成長とともにお母さんの応援メッセージがお子さんの心にしみ込んでゆき、十分に満たされた時には、 「僕は大丈夫!」と思えるようになると思います。 アウェイ感を感じることはこれから何度もあるでしょう。 でも、その不安や心細さをわかってくれて、そのまま受け止めてくれる人がいれば、勇気を出して自ら一歩を踏み出せるようになると思います。

幸せな自立へ向けて親子の対話を楽しんでみては?

お子さんの不安も理解しつつも、4年生のお母さんとしては、このまま付き添って良いのかと思うお気持ち、お察しいたします。 まず、お母さんが何を大切に思い、何を心配に思うのかなど、ご自身の気持ちの確認をしてみませんか? その上で、お子さんのお母さんに付き添ってきてほしい気持ちをしっかり聴き、お母さんの気持ちをお子さんにわかるように伝えてみるのは いかがでしょう? 私が運営している小さな教室へ通ってくる子どもたちの中にも、初めはお母さんと一緒に過ごしていたのが、ある時「僕もう一人で大丈夫」と 言う子がいます。 その時期はひとりひとり異なります。そんな様子を見ていると、きっとお子さんにもその時が訪れると思われます。 その時期が熟するまで、お母さんはお子さんの幸せな自立へ向けて何が大切かを考え、お子さんのペースを大事にしつつ、 対話を楽しんではいかがでしょう。

スイッチはその子自身が入れるもの

いつまで親が付き添うのか、心配になることもありますよね。私にも似たような経験があります。 息子が中学受験塾に通っていた時のことです。帰りは夜9時過ぎになるので駅まで迎えに行っていました。 並んで歩くと息子がいつの間にか私の手を握ってきます。「もう6年生なのに、大丈夫なの?」と思ったものでした。 生まれて初めての受験に向けて不安もあるだろうと、言葉には出しませんでしたが。 息子も中学生になると、もう私にくっついて歩くこともしなくなりました。自分なりのケジメをつけたのでしょう。 新しい環境にすっと入って行ける子どももいれば、時間をかけて馴染んでいく子どももいます。 「もう大丈夫」と思えるようになるタイミングは、その子にしか分かりません。自分でスイッチを入れるのです。 私たち親が入れることはできません。 親にできることは、そのタイミングが来るまでじっと見守ること、子どもの気持ちをそのまま受け止めること、エールを送ること。 そして、一緒にいる時間が長いうちにたくさん対話をすること。 自立に向けてのスイッチはいくつもあります。 自分の手で1つ1つのスイッチをONにしていくたびに、お子さんは少しずつたくましくなっていくことでしょう。