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小5の娘は、夢を持てません

娘には将来なりたい職業も、やりたいこともないようです。学校で聞かれても「まだ決めていません。」「まだわかりません。」と答えるそうです。 私が娘の頃は、やりたいこと、なりたい職業がたくさんあったのに…。これでいいのかなぁ?と不安です。

その不安の正体は?

自分が幼い頃と比較して子どもが違う状態であると、どうして違うのだろうと何だかもやもやしてしまいますよね。 それが今回のように、今のお子さんにやりたいこと、なりたい職業がないからという場合、不安に感じてしまうのはなぜなのでしょう。 そもそも不安に感じているのは誰でしょう。お子さんですか。それともお母さんご自身ですか。お母さんご自身だった場合、なぜ夢を持っていないことを不安に思うのでしょう。 そこにあるのは、子どもとは「私にはこういう夢がある!」とハツラツと話すべきという期待イメージなのでしょうか。 それとも子どもの頃から希望の道を決めて突き進んでほしい、そこに将来の姿まで見えていたいという親の安心欲しさからくるものなのでしょうか。 他にも思い当たることはありますか。もしかすると、ご自身が持つ期待イメージや将来へのレールにはまっていないから、つまり親のあるべき期待から外れたところに今のお子さんがいることから感じる不安なのかもしれませんね。 もしそうだとするなら、子どもは自分とは違う価値観を持ち、違う生き方をする存在なのだと受け止めることから始めてみませんか。 それでもまだ不安を感じられるのであれば、改めて不安に向き合ってその正体を探ってみましょう。

将来のことを真面目に考えているからでは

親は子どもがどんな夢を持っていて、どんな職業につきたいのか気になりますよね。私は小学生の頃、考えていなかったわけではありませんが、職業を意識したのは高校生です。 先日、バス停で前に並んだ大学生2人組が就活の話を始めました。一人は何をしたいかがわからないと話していました。もう一人はとりあえず有名企業に就職したいというような話でした。 テニスラケットを持ってとてもしっかりした感じの好青年の二人でした。親になるとテレビなどで小さい頃からの夢をかなえたスポーツ選手などの話を聞いて、それをついつい普通のように感じてしまいます。 小学生が将来なりたい仕事があるのは素晴らしいことですが、思い浮かばない子どももいるかもしれません。子どもの気質によっては、なりたい職業があっても簡単に話す子と話さない子がいます。 お子さんはすごく真面目に将来の事を考えられているのかなと思いました。 親は小さい頃からやりたい職業が決めることを期待したり、親の満足するような夢や職業を言ってくれることを期待しがちです。お子さんがやりたいことや仕事を話してくれた時、いいねと言えると良いですね。

好きな気持ちを育むサポートをしてみませんか?

半世紀も昔の話で申し訳ないのですが、実は私も好きなものはたくさんあるものの、なりたい職業は特にありませんでした。 本や漫画が好き、アイドルも好き、お花やケーキも好きでしたが、それらの好きなものを楽しめる「こちら側」で満足していて、好きなものを与える「あちら側」にはなりたいと思わなかったのです。 でも、成長してくると、「こちら側」で楽しみながらも、「ふむふむ、この雑誌は◯◯社なんだ。東京にあるんだ。」 「この作家は面白いけど、元はコピーライターか…コピーライターってのは作家の登竜門なのかな?」など、色々な情報が入ってきて、少しずつ「あちら側」に興味を持ち始めました。 お子さんも、今の時点では「こちら側」を堪能する時期なのかもしれません。なので、今は「お子さんの好き」を育むサポートをしてはいかがでしょうか。お子さんの楽しいを受け止めたり、一緒に楽しんだり。 例えばそれがゲームでも、「あちら側」には、プログラマーもいるし、ゲームデザイナーもいます。アニメなら、創作する人、声優さん、配給会社の人…など、その仕事を支える人はたくさんいます。 好きな気持ちが容認され、思いを持ち続けていれば、徐々に「あちら側」への繋がりが見えてくるかもしれません。 今は焦らず、まずは、お子さんが好きなこと、その思いを大切にしてください。

AI時代に生きる子どもがどんな夢を描くのかを楽しみませんか?

小5の娘さんが夢を持てないと不安になっていらっしゃるのですね。その不安を楽しみに変えてみませんか?AI時代に生きる子どもがどんな夢を描けるのか、経験のない世界も見れる楽しみもありそうですね。 「まだ決めていません」「まだわかりません」とはっきり答えることのできるお子さんには、きっと選択肢がたくさんあり、まだ決める段階ではないと思っているのかもしれませんね。 私自身も、子どもの頃、こんなことをしたいこんな仕事をしたいと思ってはいても、大人から聞かれたこともなかったし、自分から公言したこともなかったことを思い出します。 ただ、母親が「こうしたかったけどできなかった」等々話すのを聞いていて、自活できる職業には就きたいと思っていました。日頃お母さんの夢だったことなど、お子さんに話されていますか? 「お母さんは、〇〇ちゃんぐらいの頃、こんなこと考えていた、こんなことを夢みていた、こんな仕事をしたいと思っていた」等々親の体験談を日々の会話の中で何気なく話したり、これからのAI時代には どんな職業があるかを、お子さんと一緒に考えたり調べてみたりしながら、お子さんとのコミュニケーションや経験のない世界へ思いを馳せることを楽しまれますように!

子どもの「好き」を応援してあげることから

大手通信教育会社が行った「小学生のなりたい職業ランキング2021年」の調査では、1位ユーチューバー、2位漫画家、イラストレーター、アニメーター、3位芸能人だそうです。 一方で、結婚式場運営会社の20~30代カップル向けの調査「子どもに就かせたい職業」では、下位に大きな差をつけて1位会社員、2位公務員で、その後3位に医師と続きます。 この3つの職業は20年ほど前から多少の変動はあるものの常に上位にランキングされているとか。 10年前はユーチューバーという職業は存在せず、今の小学生が社会に出ていく時には、新登場の職業に人気が集中している可能性は大いにあります。 親は、ついつい「将来の夢に向かって進んでいく我が子」を理想としつつ、同時にその子の将来の「安定」を望んでしまいがちなのでしょう。 我が家の息子は小学生の時、下校途中もしゃがみこんで道端の虫たちを観察しているため、家に着くまでずいぶん時間がかかりました。 結局、大学進学に当たり生物系の学科を選びました。娘は「なりたい職業はない」と答える子どもでしたが、中学高校で化学に興味を持ち、大学進学の際は迷わずその方向を選びました。 将来の夢がハッキリしていてもいなくても、親は先ず子どもの好きなことを応援してあげることから始めませんか。子どもはそこからその子なりの何かを学び取ります。 親子で一緒に楽しめたらもっといいですね。それをきっかけに親子のコミュニケーションも深まることでしょう。