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大学2年男子の希望に賛成できません

大学2年の男子です。将来教職に就きたいという希望を持っています。私は友人に教師が複数人いて、その大変さを見ていると心から賛成はできません。その中の一人はメンタルを患い休職中です。 激務には戻れないだろうと考えているようです。その話もしますが、息子はやり方次第だと言います。 経験もないので、仕事を甘く見ているように思います。子どもが好き、教えるのが好きだけではできる仕事ではないように思います。どう説得したらいいのでしょうか。

将来を見据え、本当にやりたいことを確認する良い機会に

大学二年生と言うことは、コロナ禍の中入学されたのですね。希望に燃える一年生は、オンライン授業で過ごされたのでしょうか。 その中でも希望を持ち続け、今現在も教職を目指しているというのは、しっかりとした考えをお持ちなのではないでしょうか。

コロナ禍は教育現場に多大な影響を与えました。タブレットを子どもたちに配布したまではよかったのですが、実際にオンライン授業となると、そう簡単にはいかないようです。 学校にそういったことに詳しい年齢の教師がいなかったりすると、物事が前に進みません。結局タブレットは子どものゲーム用に使われ、親がその対応に困ったという話も聞きました。 今の小学生、中学生はデジタルネイティブです。親より簡単にインターネットになじみ、使いこなします。その時代の子どもに必要な教師はやはり若い教師ではないでしょうか。 若い教師は、自分自身がデジタル社会に育ち、その魅力や危険性も理解しているので、子どもたちを適切に導くこともできます。

さて、教職を希望するご子息を説得する件、まずは徹底的に今の教職の実情を調べてみてはいかがでしょうか。公開されている情報もたくさんあるでしょう。現状を紹介している人たちもいると思います。 ご友人に教師が多いとのこと、悪い側面だけではなく、よい側面にも耳を傾けましょう。充分な情報を手に入れたら、その時にご子息と話し合われてはいかがでしょうか。 ただ反対するだけでなく、子どもに親を説得する機会を与えることも大切です。それは、どっちがどっちを説得できるかという短期に結論を出す話し合いではありません。 時間をかけて意見交換する機会です。親の側は簡単に妥協する必要はありません。「この部分は理解できるが、この部分がまだ心配だ」と、親の懸念を伝えるようにした方がいいでしょう。 この話し合いの時間は、ご子息にとっても、自身の希望が甘い夢なのか、将来を見据えた本当にやりたいことなのかを確認する良い機会になるはずです。 親が情報を持たないまま子どもを説得しようとすると、いきおい感情的な内容になってしまいます。 事実に基づくことなく、感情的に「あなたに苦労させたくないのよ!」などと言われると、子どもは親を話し合いの対象と捉えることができません。 結局互いに聞く耳を持てない関係で終わってしまうかもしれません。

教員免許取得をひとつの目標にするのは、学生生活を充実させるためにはよい方法です。でもだからと言って、必ず教師になるとは限りません。 今はそう思っていることを受け入れ、話し合っていくのはどうでしょうか。

基本的に人は、自身で決断したことに対しては責任がとりやすいものです。うまくいかないことがあっても、自分で決めたことだからと努力します。 ところがたとえそれが親であっても、人が決めた進路では、力を発揮させるのは難しいこともあります。時間をかけて話し合い、最後はご子息ご本人の決断にゆだねるのが一番いいのではないかと思います。