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乳幼児期学童期思春期凸凹っ子

中2男子、言うこととやることが伴いません

成績は中の中。あまり勉強しなくて、中の中ですから、しっかり取り組めばもっとできるのではないかと思います。小学生の頃は、結構うるさく言って、もう少しはいい成績を取っていたのですが、中学生ともなると干渉を嫌がります。 勉強はしないのですが、能天気なところがあって、将来は結構レベルの高い大学へ入学する夢を持っているようです。だったらきちんと勉強するように言うのですが、するすると言いながら行動が伴いません。どう導けばいいのでしょうか。

希望に変える話の聞き方を

彼は何故その大学に入学したいのでしょうか。 これまでにもその質問をしたことはあると思うのですが、適当なところで、「じゃ、もっと勉強しないとね」とか、「もっと頑張らないとね」と、最後はもっと勉強しなさいと会話を終わらせていませんか?

対話の仕方ですぐできそうなことをお伝えします。それは彼の中にある漠然とした憧れや夢のかけらのようなものを、よりはっきりした「やってみたい」と言う希望に変える話の聞き方です。 今度彼がその話をしたら、彼の思いを膨らませてみましょう。 「何故その大学なのか?」「何にあこがれているのか?」「いつ頃からそう思うようになったのか?」「何故ほかの学校じゃダメなのか?」「もしそこに入学したら何をやりたいのか?」 「どんな学生生活を体験したいのか?」など、彼が考えていそうなことをより深める質問を準備してください。できれば、10‐20ぐらいの質問を準備しておきます。 まずは相づちをうちながら、興味を示して、うんうんと話を聞きます。そして、ところどころに準備した質問を挟み込んで話を盛り上げるようにしましょう。そうすることで、質問攻めにするのを避けることができます。 質問攻めは子どもの口を閉ざします。この時子どもは、自分の夢や憧れを話すことになり、彼の頭の中はその思いにあふれます。それでいいのです。会話は自然に終わるようならそのまま終わりにしましょう。 「素敵な夢を持ってるね」「そうなるとイイネ」と軽く応援するような雰囲気で終わります。だからもっと勉強しなさいとか、勉強しないとそうはなれないなどと言うのは控えましょう。 他の話題でも、否定することなく、興味をもって聞くようにしましょう。親との会話が快適であれば、彼は他にもいろいろ話してくれるはずです。同じように肯定的に聞くようにしましょう。

次に彼が興味を持っていること、あこがれていること、やりたいと思っていることに関連する情報にアンテナを立てて、多少でも関係のあるものが見つかったら、それを彼に伝えます。 こんな記事があったよ、テレビでこんなこと言ってたよ、と言う具合です。親も一緒になって興味を持ってくれれば、子どもの中で夢は広がります。

ところがその興味を、すぐに勉強に結び付けて、もっといい成績を取るよう求められると、子どもは夢を膨らませることができません。それどころか、そういったことを語ることも避けるようになるかもしれません。 もちろん夢を膨らませたから、すぐにやる気になって勉強するかというとそれは分かりません。子どもの興味は移ろいやすいものですから。

少なくとも、自分が興味を持ったことを語ると聞いてくれてそれを膨らませてくれる、興味や憧れに条件を付けない環境において、子どもは自身でその条件を見つけていくと思います。 その条件を全て叶えられるかどうかは、その子の気質なども影響してくると思います。ただ、そういった環境において子どものやる気は育つのではないでしょうか。