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中1男子 無気力さが気になります

息子は中1です。最近の息子の無気力さが気になります。幼いころから素直で育てやすい子だと思っていました。成績も悪くはなく、勧める習い事もよく取り組んできました。中学生になって何だか無気力な感じがしてそれが気になります。学校のことを聞いてもあまり話しません。友達が遊びに来たり、遊びに行ったりということもほとんどなく、塾のほかは家でごろごろする毎日です。 読書は好きで特に歴史ものをよく読んでいるようです。私としては、内にこもって本ばかり読んでいる状態が心配です。

本人の言葉に耳を傾けましょう

何をもって無気力と思われるのでしょうか。子どもなんだからもっと元気でやる気にあふれているのが普通ではないかという思いがあるとしたら、必ずしもそうではありません。性格には違いがあり、おとなしいとか活発であるという差はあると思いますが、幼少期から小学校低学年くらいまでの子どもに対して、無気力だと感じることはあまりないと思います。小学校の中学年くらいから持って生まれた気質の傾向が顕著に表れ始めます。いわゆる思春期と呼ばれる時期になると、子どもものんきに日々を楽しんではいられなくなるのです。成績に関して悩んだり、友人関係でトラブルがあったり、内面的に問題を抱える子どももいるでしょう。また、中学生ともなるとクラブ活動など忙しく、塾にも行っているとなるとその宿題もあり結構疲れているのかもしれません。親の期待やこうあるべきだという思い込みを手放して、一度お子さんをよく観察してみてください。何故なら、本当に無気力ならいい成績を維持することは難しいと思います。親の持つ、子どもはこうあるべきという理想の子ども像とお子さんを比べてみるのではなく、お子さんそのものをよく知る努力をしてみましょう。そのためにも、親の方から子供に近づきます。
お子さんはどんな人でしょうか。学校のことを聞いてもあまり話さないということは、おしゃべりな人ではないようです。彼の好きなことに関してはどうでしょうか。読書が好きだということですが、彼がよく読む本の内容に関しても無口でしょうか。「今、何を読んでるの?」とか、「それってどういうこと?」と、彼の読書に興味をもって質問することはありますか?そして、たとえ親にとって良く理解できない内容であっても、あきらめずに話に付き合うことをしていますか?お子さんが興味を持っていてやりたいことが何かを知っていますか?あるいはそれを見つける努力を一緒にしていますか?親の理想ではなく、彼独自の興味を伸ばせるように、その自由を与えてみましょう。まずは対話を増やすことを目指してください。
お子さんは自分の成績のことをどう思っているでしょうか。親はとかくいいか悪いかで成績を見がちです。その親の狭量な判断から離れて、お子さんがどう思っているのかに興味を持ちます。テストや成績表などが届いたら、いい悪の判断ではなく、「どうですか?」「あなたはどう思ってる?」「お母さんから見るととても頑張っている結果だと思うけど、あなたはどんな風に捉えているの?」など、本人の言葉に耳を傾けましょう。
お子さんが悩んでいることや困っていることはありませんか。もしあれば、「こうしなさい」「こうすればいいのよ」とアドバイスをするのではなく、まず話を徹底して聞くことです。子どもの悩みに耳を傾けるのは、辛いことがあります。我が子の苦しみを見たくない、聞きたくないと、つい結論的なアドバイスをしがちになります。でも、それは、お子さんを助けることにはなりません。お子さんの悩みをよく理解して、一緒に考える姿勢を持つことです。この時に役立つのがコーチングの対話です。
ある気質のお子さんは、多くの友達とワイワイやるより、独自の世界を探求しようとします。同じ興味を持つ友達に巡り合えれば活発な意見交換や遊びを楽しむこともありますが、そうでなければ一人でいても、いえ、一人の方が自分らしく感じます。お子さんの気質を学ぶ機会を持つことも今後に役立つかもしれませんね。