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中2男子の上から目線 本当に大丈夫なの?

自己中だと正すべきなのか自律していると尊重してもいいのか迷っています。サッカー部の練習も気の向いた時にしか行きません。自分は楽しむ為に入ったといい、試合の勝ち負けにこだわりがないようです。テスト勉強も、深夜に起き朝まで勉強し、そのまま寝ずに学校へ行きテストを受けるスタイルです。それは良くないと言っても聞きません。親がいくら言っても、自分の考え方はこうだと言って曲げません。ある意味すごいなと感心する時もあります。スマホも四六時中手にしていますが、私の中にそれをどうこうする気は無いです。どこかで、全て子どもに任せて大丈夫だと思っているところがあります。 しかし、本当に大丈夫なのか、良いのか…わかりません。

正しく導こうとする努力を

もし、今の彼の状態で学業成績も安定していて、学友たちからも親しまれ、先生からも一目置かれるようであれば、確かに大物かもしれませんね。その判断は、彼自身ではなく、周囲の人から彼がどのような評価を受けているかを見てください。一目瞭然だと思います。将来が楽しみです。もし、彼が自律しているのだとしたら、お子さんは自分の行動が周囲の人に及ぼす影響にも配慮する姿勢を見せるのではないかと思います。サッカー部のチームの一員としての意識とか、自分が練習に参加しないことで回りに与える影響など、考えられるのが自律です。もちろん中二と言えば、まだ幼いところもある年齢ですから、それらの意識や配慮が完ぺきとは言えないと思います。ただ、自律していればその努力の片鱗は見えるでしょうね。
もうひとつの可能性は、彼が周りの人を見下す態度をとっているのではないかということです。周りを軽く見たり、見下して、「自分を思い通りに動かせる人なんていない」ということを見せようとしているのかもしれません。このような態度が生まれる原因はいろいろ考えられます。


考えられる原因①はっきりした境界を示されずに来た
幼いころから生活に適切な枠組みを示されることがなく、何をしても許される体験をしてくると、そんなものであると学んで大きくなります。そこで育つのは「自分の思い通りにしていい」という意識です。ところがこの意識は大変もろい土台の上に成り立っています。親から、「それはいけない」「こうしなさい」という方向性が示されないと、子どもは充分ではない知識の中で判断してしまいます。それは社会的に通用する判断ではありません。子どもは家族という群れの中で、親である家族のリーダーに守られて大きくなっていきます。リーダーに守られるということは、別の観点から見るとリーダーの指示に従い、その教えに添って生きていくことが求められます。ダメなものはダメ!ということをハッキリとさせて、境界線を超えた時はそれを伝える必要があるのです。 考えられる原因②:自分自身を守るため
10代になると、子どもは自分と周りを比較し、自分を客観視するようになります。それによって、自分はできるとかできないとか自分の能力を測るようになり、劣等感を生む可能性も高まります。自信がなかったり、自分の立場が弱いと感じると、自分を守るために相手のことを小さく見せようとする態度に出ることがあります。 原因③:親を信頼できない
自分自身を客観的に見るようになってきた子どもは、同時に親をも同じ目線で観察するようになってきます。 ダメなことをダメと言えなかったり、感情が先走る親の様子を見るとそれを批判的に捉えるようになり、親を見下すような態度になってしまうかもしれません。 いずれにせよこの時期、子どもは尊敬できるモデルを必要としています。ダメなものはダメだと言っても、すんなりと言うことを聞くことは少ないかもしれませんが、彼らの言い分に耳を傾けながら、正しく導こうとする努力を見せていくのは重要です。